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2020-05-27

敦煌

★★★★(4.0)
w敦煌
鑑賞No:00318
製作:1988年/日本/143分
監督:佐藤純彌
出演:西田敏行/佐藤浩市/中川安奈/新藤栄作

科挙を目指す青年・趙行徳は未知の国・西夏の文化に興味を持ち、現地へと旅立った。そしてその道中、西夏の漢人部隊を率いる朱王礼に徴用され、書記として同行することに。またやがて、ウイグルの王女ツルピアと出会い、互いに惹かれ合っていく。しかしある時、西夏の皇帝・李元昊に留学を命じられた趙行徳は、ツルピアとしばし離ればなれとなってしまう。こうして数年後、ようやく留学先から戻ってきた趙行徳。ところが、彼の恋人だったツルピアは李に政略的に娶られようとしていた。すると婚礼の当日、ツルピアがある行動に出るのだが・・・・。

バブルな時代に大金をかけて広大な中国で壮大な歴史ロマン映画を撮りたかった?と思われる作品。製作費も当時のお金で45億円かけていたというから驚き。だが、製作サイドが期待したほどの盛り上がりには欠ける作品に終わってしまった感のある映画。舞台は中国だが、登場人物はみな日本人俳優、しかも日本語で話しているので、中国感はゼロに近い。役者はみな有名だがまだ若く、懐かしさだけが感じられる。

劇場公開日 1988年6月25日



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2020-05-26

時計 Adieul' Hiver

★★★(3.0)
w時計
鑑賞No:00317
製作:1986年/日本/116分
監督:倉本聰
出演:中嶋朋子/いしだあゆみ/永島敏行/室田日出男

1982年。早見夕子は9歳、グルノーブルオリンピックで知り合ったフィギュアスケートの選手・令子とアイスホッケーの選手だった二郎の間に生まれたが、二人は五年前に別れ今はスケートセンターでコーチをしている令子と二人で暮らしていた。二郎はアイスホッケーの極東製紙チームの監督をしており、夕子はそんな父の写真をロケットに入れて大切にしていた。夕子をスケートの世界に誘ったのも、父への思いだったかもしれない。ある日突然、夕子にスケート映画の主役の話がくるのだが・・・・。

主人公のスケーター・夕子の5年間の成長を描いた作品だが、夕子を演じた中嶋朋子の成長に合わせて5年かけて撮影している。そのため映像的なリアル感が伝わってくる作品。惜しむらくは、フィギュアスケートが今ほど脚光を浴びているスポーツではなかったため、本作も世間的に広く認知されるに至っていないことだが、改めて観るとさすが倉本聰作品だけあって感動する作品だ。

劇場公開日 1986年10月10日



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2020-05-25

天平の甍

★★★(3.0)
w天平の甍
鑑賞No:00316
製作:1980年/日本/152分
監督:熊井啓
出演:中村嘉葎雄/大門正明/浜田光夫/草野大悟

天平五年、若き四人の僧を乗せた遣唐使船が出航した。普照、栄叡、玄朗、戒融は唐の高僧を日本へ呼び寄せ仏教を広めるため、唐を訪れたのだ。一行は洛陽に入り様々な人物と出会うが、日本に来てくれる僧には会えなかった。十年後、彼らはようやく鑒真和上と出会う。和上は日本人僧の熱意に打たれ渡日を表明するが、日本人僧の帰国も中国人僧の訪日も認められなかった。戒融は悟りを得るため一人旅立ち、栄叡は逮捕され、自信をなくした玄朗も去ってしまう・・・・。

原作は井上靖の同名歴史小説。教科書でしか見ることがなかった鑑真だが、血の通った一人の人物として見ることができ、実在したことを改めて実感した作品。ともかく、中国と日本を船で行き来するということがどれだけ大変で、命がけなことだったか分かる。それにも関わらず、学問のため、布教のため、そして若者の熱意に打たれて命を懸けて渡航する姿に感動する。

劇場公開日 1980年1月26日

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2020-05-24

お嬢さん

★★★★(4.0)
wお嬢さん
鑑賞No:02980
原題:Ah-ga-ssi/The Handmaiden
製作:2016年/韓国/145分
監督:パク・チャヌク
出演:キム・ミニ/キム・テリ

舞台は1939年の朝鮮半島。支配的な叔父と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす令嬢・秀子のもとへ、新しいメイドの珠子こと孤児の少女スッキがやってくる。実はスラム街で詐欺グループに育てられたスッキは、秀子の莫大な財産を狙う“伯爵”(ハ・ジョンウ)の手先だった。伯爵はスッキの力を借りて秀子を誘惑し、日本で結婚した後、彼女をある場所に隔離し財産を奪う計画を企てていた。だがスッキは美しく孤独な秀子に惹かれ、その計画は少しずつ狂い始めていく・・・・。

本作は、「このミステリーがすごい!」で第1位を獲得したサラ・ウォーターズの『荊の城』を映画化した官能サスペンス。キャストはオール韓国人ながら、台詞の大半は日本語。最初、多少違和感はあるものの、かなり特訓したものと思われるほど流暢な日本語に驚かされる。ストーリーは3部作で構成されているが、この意味も観ているとわかってくるが、何といっても衝撃は第1部のラスト。それまではミステリーかと思いきや官能映画の雰囲気が強かったが、この第1部のラストでミステリーだったことが再認識させられる。第2部でもどんでん返しはあるのだが、さすがにこれは途中で読めた。第3部はミステリー映画、官能映画というより、超痛い恐怖映画のよう。

劇場公開日 2017年3月3日



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2020-05-23

転校生

★★★(3.0)
w転校生
鑑賞No:00315
製作:1982年/日本/112分
監督:大林宣彦
出演:小林聡美/尾美としのり/佐藤允/樹木希林

斉藤一夫の中学校に幼馴染の斉藤一美が転校してくる。ある日、一夫と一美は神社の階段から転げ落ち、二人の身体は入れ替わってしまう。このため、ガキ大将の一夫は女っぽくなり、一美は荒っぽくなってしまい・・・。

監督・大林宣彦の故郷・尾道を舞台にした“尾道”3部作の第1作。尾道はよく知っている街だけにとても身近な感じのする映画だった。中学生男女の身体が入れ替わるという設定も面白く、身体が入れ替わったことで絶望感や嫌悪感を覚えながら、思春期の中学生が当然感じ始める“異性”を身をもって意識する様を爽やかに描いている良品。今でもたまに尾道の街をそぞろ歩きするが、そのたびにこの映画を思い出す。

劇場公開日 1982年4月17日



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2020-05-22

竜馬暗殺

★★★(3.0)
w竜馬暗殺
鑑賞No:02979
製作:1974年/日本/118分
監督:黒木和雄
出演:原田芳雄/石橋蓮司/中川梨絵/松田優作

慶応3年11月13日、海援隊の常宿・酢屋から近江屋へ身を移す坂本竜馬。大いなる野望に燃える竜馬であったが、大政奉還後の権力闘争の狭間で、佐幕派はもちろん、勤皇派からも煙たがられる存在となっていた。身の危険は誰よりも感じていながら、近江屋での竜馬は意外なほど落ち着き払っていた。しかし、2日後に暗殺される竜馬には、この時すでに刺客の手がすぐそこまで近づいていた・・・・。

京都・近江屋で中岡慎太郎とともに刺客によって暗殺される坂本龍馬の暗殺までの3日間を描いた作品。龍馬は司馬遼太郎の「竜馬がゆく」によってかなり脚色された幕末のヒーローだが、本作の龍馬は世間の龍馬観とはまた異なった、より生々しい人間臭さを醸し出した男として描かれている。にも関わらず、「龍馬」ではなく、小説の「竜馬」を採用しているのは、「竜馬がゆく」へのオマージュだろうか。また、中岡慎太郎との微妙な仲を柱の一つとして描いているjのも特徴的。武闘派のイメージが強い中岡晋太郎を、リーダーシップのない優柔不断な男として描き、竜馬との微妙な仲が柱の一つとなっている。あと、松田優作の存在感も大きい。刑事ドラマ「太陽にほえろ!」にジーパン刑事役で出演していた時期と同じくして本作に出演しているため、演技に共通点が多々見いだせるのも面白い。作品としては新選組や薩摩藩など有力な犯人説を取り上げながら、犯行は一瞬で犯人が誰だか明かさない、史実と同様の結末に終わっているのはちょっと消化不良。

劇場公開日 1974年8月3日



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2020-05-21

帝都物語

★★+(2.5)
w帝都物語
鑑賞No:00314
製作:1988年/日本/135分
監督:実相寺昭雄
出演:石田純一/原田美枝子/嶋田久作/勝新太郎

明治45年。実業家・渋沢栄一は土御門家の陰陽師・平井保昌や物理学者・寺田寅彦らに協力を求め、ある計画を進めていた。それは「東京改造計画」といい、帝都・東京を軍事的にだけでなく霊的にも守護しようとするものだった。しかし、謎の魔人・加藤保憲がその計画の前に立ちふさがっていた。加藤は1000年前関東に独立国を築こうとして失敗し、謀反人として討伐された平将門の霊を呼び醒まし、東京を壊滅させようと企んでいたのである・・・・。

荒俣宏の小説の映画化。平将門を始め、渋沢栄一、幸田露伴、森鴎外など実在の人物が大勢登場し、物語に絡んでくる点が大きな特徴の作品。原作は風水を本格的に扱った日本最初の小説と目されているが、何と言ってもインパクトが強いのが加藤保憲を演じた嶋田久作。私の中では嶋田久作といえば帝都物語の加藤と思うほど、まさに当たり役と言える配役。作品の内容はイマイチ記憶が薄いが、加藤の存在感だけが強い印象となった作品。

劇場公開日 1988年1月30日



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2020-05-20

チ・ン・ピ・ラ

★★★(3.0)
wチ・ン・ピ・ラ
鑑賞No:00313
製作:1984年/日本/102分
監督:川島透
出演:柴田恭兵/ジョニー大倉/益戸育江/石田えり

競馬のノミ屋で生活しているチンピラの藤川洋一と梅沢道夫。ある日洋一は、仲間が伊藤会の組員ともめたことがきっかけで、親分格の大谷に本物のヤクザにならないかと誘われる。兄貴分の道夫を差し置いて誘われたことに複雑な心境の洋一と道夫だったが・・・・。

「竜二」「ちょうちん」の金子正次の遺稿脚本を川島透監督が映画化。ヤクザ映画ではあるが、これまでのヤクザ映画とは一線を画す異色のヤクザ映画だ。まず、主演のチンピラ2人がスタイリッシュでどこか格好いい。時代背景がバブルの頃というのにも関係があると思う。世の中全体が派手できらびやかでお洒落な時代だった。柴田恭兵はまだ素人っぽさが抜けないながら、この後、代表作となる「あぶない刑事」の演技の片鱗を見せている。ありがちな映画ぽかったが、ラストは「あっ!」と言わせる。

劇場公開日 1984年11月17日



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2020-05-19

暗黒女子

★★★+(3.5)
w暗黒女子
鑑賞No:02978
製作:2017年/日本/105分
監督:耶雲哉治
出演:清水富美加/飯豊まりえ/清野菜名/玉城ティナ

聖母マリア女子高等学院で、経営者の娘にして全校生徒の憧れの存在である白石いつみが、校舎の屋上から謎の転落死を遂げた。彼女の手には、なぜかすずらんの花が握られていた。真相が謎に包まれる中、いつみが主宰していた文学サークルの誰かが彼女を殺したという噂が流れる。いつみから文学サークルの会長を引き継いだ親友の澄川小百合は、「白石いつみの死」をテーマに部員たちが書いた物語を朗読する定例会を開催。部員たちはそれぞれ「犯人」を告発する作品を発表していくが・・・・。

タイトルだけでみると、まず普通は決して観ない映画のタイトルだったが、YouTube動画の映画紹介で、どんでん返しのラストがある面白い映画として取り上げられていたので興味を持って観てみた。確かによく考えられたプロットで、いかにも後の大どんでん返しのための伏線と予感されるシーンが多々あって興味は尽きなかった。ただ、私が推理したどんでん返しはラストのラストで明らかにされ、予想は当たっていてどんでん返し感は少なかったが、ラスト一つ手前のどんでん返しが逆に分からなかった。全体的にはよくまとまった作品だが、まとまり過ぎていて不自然さやリアル感のなさは多少感じられる。

劇場公開日 2017年4月1日



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2020-05-18

決算!忠臣蔵

★★★+(3.5)
w決算!忠臣蔵
鑑賞No:02977
製作:2019年/日本/125分
監督:中村義洋
出演:堤真一/岡村隆史/濱田岳/横山裕

元禄14年3月14日。清廉潔白な赤穂藩主・浅野内匠頭は、かねて賄賂まみれだった吉良上野介に江戸城内で斬りかかり、即日切腹を言い渡される。突如として藩主を亡くした赤穂藩士たちは路頭に迷うこととなり、筆頭家老の大石内蔵助は勘定方の矢頭長助の力を借りて財源の確保などに努めるが、そうした努力や幕府への働きかけも虚しく、お家再興の夢は絶たれてしまう。それでも一向に討ち入る様子のない内蔵助だったが、江戸の庶民たちは吉良への仇討を熱望。しかし討ち入りするにも予算が必要で、その上限の都合上、討ち入りのチャンスは1回きり。予算内で仇討を成功させるべく奮闘する浪士たちだったが・・・・。

忠臣蔵といえば、お馴染みのシーンは浅野内匠頭による江戸城松の廊下での刃傷事件と赤穂四十七士による吉良邸討ち入りが有名だが、本作では二つともこのシーンはほぼ無い。忠臣蔵と名のつく作品は世の中に山のようにあるが、本作は従来の忠臣蔵と比べるととても異色で、お家再興活動や討ち入りにいくらかかったかといった金銭面から描いているのが面白い。ただ、主役の大石内蔵助はちょっとチャラく、また全体的にコントのような軽薄な感じが拭えない。コメディタッチなのはいいが、吉本芸人を多用しているせいか、無理に笑いに持って行こうとする強引さが気になった。着眼点は面白いので、もう少しシリアスに描いてもよかったのでは?

劇場公開日 2019年11月22日



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2020-05-17

ちょうちん

★★★(3.0)
wちょうちん
鑑賞No:00312
製作:1987年/日本/100分
監督:梶間俊一
出演:陣内孝則/石田えり/渡辺正行/新田恵利

三東会のヤクザ、村田千秋は新宿をシマに、幸三、哲、誠の3人の若衆を率いて蠢いている。ローンのベンツを乗り回しているものの、カツアゲなどチンケなことをやっていた。それも組の大幹部、町田や兄貴筋の花木たちに小突かれながらだった。やっとのことであるポルノショップの立退きを成功させた夜、千秋は町田に従いて行ったクラブ・峰で新入りホステスの新子に目を止めた。翌日の夜、また蜂に出かけたが、新子は地上げ屋の井崎に誘われて別の店へ。行きがけに彼女は、自分の部屋の鍵を千秋に放ってよこした・・・。

「竜二」で主演・脚本をこなした金子正次原作・脚本の作品。何となくよくある話だけれど、よく見る格好いいヤクザ映画とはどうも違う。また、欲望や愛憎が生々しい作品が多い中、本作は非常にスタイリッシュなヤクザ映画で、どこか一線を画している。主役を演じている陣内孝則はまさにはまり役で好演しているが、病に倒れ、落ちぶれていくという、格好いいとは言いがたい姿にふつうのヤクザ映画には無い哀愁を感じる。

劇場公開日 1987年5月23日

(予告編なし)

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2020-05-16

タンポポ

★★★+(3.5)
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鑑賞No:00311
製作:1985年/日本/115分
監督:伊丹十三
出演:山崎努/宮本信子/役所広司/渡辺謙

雨の降る夜、タンクローリーの運転手、ゴローとガンは、ふらりと来々軒というさびれたラーメン屋に入った。店内には、ピスケンという図体の大きい男とその子分達がいてゴローと乱闘になる。ケガをしたゴローは、店の女主人タンポポに介抱された。彼女は夫亡き後、ターボーというひとり息子を抱えて店を切盛りしている。ゴローとガンのラーメンの味が今一つの言葉に、タンポポは2人の弟子にしてくれと頼み込む。そして、マラソンなど体力作り、他の店の視察と特訓が始まった・・・・。

「お葬式」に続く伊丹十三の監督2作目。これまで誰も取り上げなかったモノにスポットライトを当て、ピンポイントで1つのモノ(テーマ)を極めた伊丹監督。初監督作の「お葬式」も、まさか葬式をテーマに映画を作るなんて・・・といった強烈な衝撃が走ったが、2作目の「タンポポ」もまさに驚き。タイトルだけ聞くと何の映画か分からないが、ラーメンがテーマとは! ラーメンに特化し、ラーメンを極めた、まさにグルメ映画の走りです。観ると絶対ラーメンが食べたくなる映画です。

劇場公開日 1985年11月23日



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2020-05-15

TATTOO[刺青]あり

★★★(3.0)
wTATTOOあり
鑑賞No:00310
製作:1982年/日本/107分
監督:高橋伴明
出演:宇崎竜童/関根恵子/渡辺美佐子

20歳の時に“30歳までにドでかいことをやったる”と誓った竹田明夫。それまでの生活を一変するためキャバレーのボーイとなり、その店のNo.1ホステスの三千代と同棲生活を始める。しかし明夫の生活についていけなくなった三千代は明夫のもとから逃げてしまう。男をあげなければと思った明夫は幼なじみの島田と銀行襲撃を計画するが・・・・。

この映画は1979年に梅川昭美(映画では竹田明夫)が起こした三菱銀行北畠支店襲撃事件を題材とした実録映画。しかし、じけんそのものはほとんど描かれておらず、事件に至るまでの梅川(竹田明夫)の半生が中心。犯人自身の半生はよく描かれており、主役の宇崎竜童も、彼に関係する2人の女性もよかったが、この事件に至る直接的なものがイマイチよく分からなかった。そして主人公とこの事件を本当に知るために、襲撃事件そのものを描かないというのはいかがなものかと少し疑問に思える。(あまりにも生々しく、事件から間もないこともあって被害者の方に配慮したせいかも?)いずれにせよ、映画としてはチョット物足らなかった。

劇場公開日 1982年6月5日



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2020-05-14

竹取物語

★★★(3.0)
w竹取物語
鑑賞No:00309
製作:1987年/日本/121分
監督:市川崑
出演:沢口靖子/三船敏郎/中井貴一/若尾文子

“かぐや姫”の物語を、誕生から月に戻るまで、ロマンスと特撮を織り交ぜて描く。我が子を失った初老の夫婦がある日、光る竹やぶの中で赤ん坊を見つける。その子供はやがて美しい娘へと成長し、かぐや姫と呼ばれるようになる。そんなかぐや姫のもとに、安倍の右大臣、車持の皇子、大伴の大納言の三人がやって来て彼女に求婚する。そこで世に得がたい宝物といわれる蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣、竜の首の玉を持って来た人に嫁ぐことにするが・・・。

基本的なストーリーはいわゆる日本最古の物語である「竹取物語」に割と沿っているので、子供に見せるのにいい映画かもしれない。ストーリーが判っているので意外性は乏しいが、安心して観られる。当時としてはまだ珍しい特撮を駆使しており、それなりの迫力があったし、ラストの月に戻るシーンはスピルバーグ映画っぽいイメージを感じた。(もっとも、「E.T.」は「竹取物語」の盗作だという裁判があったみたいだが・・・)かぐや姫を演じた沢口靖子も初々しく可愛い。

劇場公開日 1987年9月26日



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2020-05-13

大霊界 死んだらどうなる

★★(2.0)
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鑑賞No:00308
製作:1989年/日本/97分
監督:石田照
出演:丹波義隆/エブリン・ブリンクリー

物理学者、曽我隆は、国際心霊研究会に出席する途中、バス事故に遭遇。愛犬共々、死亡してしまう。死亡したバスの乗客20人あまりの前に、霊人達が現れ、彼らは、精霊界に導かれる。その後、生前の行いに則した霊界に送られるが、曽我は、愛犬と共に、天国、地獄を含めた霊界探訪をさせられる羽目になってしまう・・・・。

心霊学と霊界の研究家としても知られる俳優の丹波哲郎のベストセラー「丹波哲郎の大霊界」の映画化作品。映画としては特筆すべきところは無いが、丹波哲郎のネームバリューに加え、総監督・脚本を務めたこともあり、映画自体はそれなりにヒット。これに気をよくしたのか、丹波さん、2作目、3作目の続編も作ってしまった。霊界のイメージは丹波哲郎の思い入れが強いのか、独自の世界が展開するが、画像的には現実世界との違いは大差なく、神秘さには欠ける。

劇場公開日 1989年1月14日

(予告編なし)

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2020-05-12

アンドロメダ…

★★★+(3.5)
wアンドロメダ
鑑賞No:00914
原題:The Andromeda Strain
製作:1971年/アメリカ/130分
監督:ロバート・ワイズ
出演:アーサー・ヒル/デビッド・ウェイン

アメリカ中西部の小さな町に、人工衛星が墜落した。機体に付着した未知のウイルスが原因で、住人は生まれたばかりの赤ん坊と、アル中の老人を除いて全滅。遺体の血液は、全て粉末状に変化していた。細菌汚染の拡大を恐れた軍部は、科学者の中から各分野のスペシャリストを召集。ストーン博士をリーダーとする研究班を組織して、砂漠の地下施設へと送り込むが・・・・。

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で世界中を恐怖のどん底に落とし、今なお完全終息の目途が立たずに制限された生活を余儀なくされている。そんなウイルスの恐怖を描いた作品はこれまでに数多くあり、大きく分けると、パンデミックになっていく過程での恐怖とウイルスとの闘いを描いたものと、パンデミックによって壊滅した後の世界を描いたものに分かれる。本作はどちらかというと前者に該当はするが、パンデミックの過程を描くのではなく、ウイルスの正体解明と対策を確立する科学者たちの闘いを描いている点がちょっと異色。主要登場人物は科学者たちだけで、シーンも地下施設内の映像が中心。安上がりな映画のように思えるが、ビジュアルで恐怖を表現しなくても、十分ウイルスの恐怖が伝わる作品。

劇場公開日 1971年8月28日



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2020-05-11

狼よさらば

★★★+(3.5)
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鑑賞No:02976
原題:Death Wish
製作:1974年/アメリカ/94分
監督:マイケル・ウィナー
出演:チャールズ・ブロンソン/ホープ・ラング

ニューヨークの会社員ポール。ある日、彼のもとに1本の電話が入る。それは、妻と娘が病院に運び込まれたという信じられない知らせだった。そしてポールが病院へ駆けつけた時には、妻は死亡していた。そこで、妻が何者かに襲われた挙げ句に殺され、娘も暴行されたことを聞かされたポールは憤り、悲しみに打ちひしがれる。そんな時、ひょんなことから銃を手に入れたポール。彼はその銃を密かに携え、公園で襲いかかってきたチンピラを射殺。これをきっかけに沈鬱な状態が吹っ切れ、以来、次々とチンピラたちを仕留めていくポールだが・・・・。

チャールズ・ブロンソンが脂の乗った人気絶頂の頃の作品で、全5作からなる「Death Wish」シリーズの第1作目にあたる。物語は非常に単純で、3人組の暴漢に妻と娘が襲われ、妻が殺され、娘は暴行されるという事件が起こり、その後、成り行きで手に入れた拳銃を使って街のゴロツキを次々と殺していくというストーリー。ただ、妻と娘を襲った3人組を探して復讐するわけではない。結局、この3人組は事件を起こした後、最後まで登場してこない。ちなみに3人組の中に若き日のジェフ・ゴールドブラムが出演している。これがデビュー作らしい。主人公は敢えて暴漢に襲われやすい状況を作り、襲ってくるゴロツキを次々殺すという、被害者になるゴロツキは偶然性によるものが強い。また、この連続殺人によって強盗事件の数は減っていき、世間からはヒーロー扱い、警察も敢えて主人公を逮捕しようとはしない。明確な目的が示されないまま、悪党にとっては恐るべき処刑人と化していく主人公からはもはや妻や娘の姿は消えている。参考までにシリーズ2作目以降の作品タイトルは、「ロサンゼルス」、「スーパー・マグナム」、「バトルガンM-16」、「狼よさらば 地獄のリベンジャー」。

劇場公開日 1974年11月2日



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2020-05-10

嘘八百

★★★+(3.5)
w嘘八百
鑑賞No:02975
製作:2017年/日本/105分
監督:武正晴
出演:中井貴一/佐々木蔵之介/友近/森川葵

千利休を生んだ茶の湯の聖地、大阪・堺。大物狙いだが空振り続きの古物商・小池則夫は、腕は良いのに落ちぶれてしまった陶芸家・野田佐輔と出会う。大御所鑑定士に一杯食わされた2人は、仕返しのため「幻の利休の茶器」を仕立て上げて一攫千金を狙う。そんな彼らの行動が、家族や仲間、文化庁までも巻き込む大騒動に発展し・・・・。

先行して2作目の「嘘八百 京町ロワイヤル」を観てしまったので、慌てて1作目を鑑賞。1作目ということでW主演の2人、中井貴一と佐々木蔵之介の出会いから描いているため、肝心のコンゲームはちょっと短尺の感はあった。ただ、2人は元々の知り合い・仲間ではなく、お互いコンゲームのターゲットだったのがきっかけだったのは面白い。(2作目を観る限り、長年連れ添った相棒のように息がぴったりだったから意外だった。)

劇場公開日 2018年1月5日



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2020-05-09

嘘八百 京町ロワイヤル

★★★★(4.0)
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鑑賞No:02974
製作:2020年/日本/106分
監督:武正晴
出演:中井貴一/佐々木蔵之介/広末涼子/友近

大阪・堺で幻の利休の茶器をめぐって大勝負を仕掛けた古物商の則夫と陶芸家の佐輔が、ひょんなことから京都で再会を果たす。そこで出会った着物美人の志野にほだされた2人は、利休の茶の湯を継承し、天下一と称された武将茶人・古田織部の幻の茶器にまつわる人助けに乗り出すが・・・・。

本作については全くの予備知識がなく、鑑賞後、本作がシリーズ2作目だと知ったほど。軽いタッチで最初は内容も薄そうに感じたが、小ネタ満載で飽きさせず、意外と楽しめた。中井貴一と佐々木蔵之介のコンビも軽妙なやりとりが息が合っていて面白い。最後まで気の抜けない小ワル女の広末涼子も憎めないシングルマザーを好演しており、何よりも敵役で登場している加藤雅也のダメ悪ぶりが笑いを呼んだ。メインのコンゲームのところはあまりにもリアリティは無いが、警察官も用意しての騙し合いの演出はコンゲームの名作「スティング」がヒントだろう。

劇場公開日 2020年1月31日



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2020-05-08

千利休 本覺坊遺文

★★(2.0)
w千利休 本覺坊遺文
鑑賞No:00307
製作:1989年/日本/107分
監督:熊井啓
出演:奥田瑛二/三船敏郎/萬屋錦之介/加藤剛

千利休が太閤秀吉の命で自害して27年。愛弟子だった本覺坊は洛北の山中で、半ば世捨て人のように日々を送っていた。ある日、利休がなぜ秀吉の怒りを買ったのかという理由を解明しようとしていた織田有楽斎と会い、有楽斎に問われるまま、死に至るまでの利休の行動を語るのだが・・・・。

千利休はなぜ死ななければならなかったのか?をテーマにした重厚な歴史ドラマ。原作が井上靖だけあって、どこかチョット小難しく、特に精神面の描写が中心なため、結構分かりにくい。出演者もオール男優キャストということで、色気も何もあったものではない、いわゆる映像的にも侘び寂びの世界が展開していく、少し暗い映画ではある。死の謎を追うというよりも、利休の茶人としてのあるべき姿や、本覺坊の師に対する思いなどが描かれている映画で、興味がないと観るには辛い映画。

劇場公開日 1989年10月7日

(予告編なし)

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2020-05-07

楽園

★★★+(3.5)
w楽園
鑑賞No:02973
製作:2019年/日本/129分
監督:瀬々敬久
出演:綾野剛/杉咲花/佐藤浩市/村上虹郎

ある夏の日、青田に囲まれたY字路で少女誘拐事件が起こる。事件は解決されないまま、直前まで被害者と一緒にいた親友・紡は心に深い傷を負う。それから12年後、かつてと同じY字路で再び少女が行方不明になり、町営住宅で暮らす孤独な男・豪士が犯人として疑われる。追い詰められた豪士は街へと逃れ、そこである行動に出る。さらに1年後、Y字路に続く限界集落で愛犬と暮らす養蜂家の善次郎は、村おこし事業を巡る話のこじれから村八分にされてしまう。追い込まれた善次郎は、ある事件を起こすが・・・・。

ベストセラー作家・吉田修一の短編集「犯罪小説集」を映画化。といってもこの短編集の中に「楽園」があるわけではない。本作は短編集の中の独立した2編を合わせて製作したモノらしい。よって、原作に「楽園」というモノは無い。それ故、綾野剛を主役とする話と佐藤浩市を主役とする話がどうもかみ合わず、交わることもない。また、全体的に分かりにくいシーンが多く、結局真犯人はどちらなのか、はっきりとは分からなかった。「楽園」というタイトルが持つ本当の意味も理解しがたく、消化不良感が残る。ただ、田舎育ちの私にとって、東京は人間関係の薄い、得体の知れない恐ろしいところといった印象が子供の頃あったが、それ以上に村社会における閉鎖的で排他的な人間関係の恐ろしさが本作では迫ってきた。

劇場公開日 2019年10月18日



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2020-05-06

戦国自衛隊

★★★★(4.0)
w戦国自衛隊
鑑賞No:00306
製作:1979年/日本/139分
監督:斎藤光正
出演:千葉真一/中康治/江藤潤/速水亮

伊庭三尉率いる自衛隊一個小隊は演習地に向かう途中の海岸で、奇妙な閃光に包まれる。気がつくとそこは400年前の戦国時代だった。伊庭たちは戦車、ヘリコプター、装甲車などの近代兵器もろともタイムスリップしてしまったのだ。そんな彼らの前に、武田信玄と戦うために川中島へ向かっていた戦国武将・長尾景虎が現れた。景虎は伊庭たちの持つ兵器と装備に興味を示し、友好関係を結ぼうとするが・・・・。

半村良のSF同名小説の映画化。タイムトラベルものはいろいろあるが、自衛隊一個小隊が戦国時代にタイムスリップするという奇想天外さはすごい設定。原作は素晴らしい。ただ、原作の素晴らしさをそのまま映像化出来ているかといえば、そこは疑問符。個人的には物足りなさを感じざるを得なかった。時代は戦国時代とはいえ、現代の兵器を持ち込んだ戦争なので、戦争に対する何らかのメッセージと、ハッピーエンドとは行かなくても納得のいくエンディングが欲しかった。

劇場公開日 1979年12月5日



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2020-05-05

6アンダーグラウンド

★★+(2.5)
6アンダーグラウンド
鑑賞No:02972
原題:6 Underground
製作:2019年/アメリカ/127分
監督:マイケル・ベイ
出演:ライアン・レイノルズ/メラニー・ロラン

自らの死を偽装したテック界の大富豪が、卓越した技能で世界を股にかけて活躍する男女6人を集めチームを結成。傍若無人な独裁者を倒すため、"命"をかけた任務に挑むが・・・・。

Netflixの映画予告を見て面白そうだったのですぐ鑑賞。冒頭の20分は激しいアクションシーンの連続で見入ってしまったが、その後の展開は基本退屈。キャラクターを順番に説明するも分かりにくし、感情移入もできない。名前もドクター、ヒットマン、スカイウォーカーといった特徴的な名前になっているにもかかわらず、それが活かされていない。また、アクションシーンもスピーディーなシーンばかりだと迫力はすごいが、ちょこちょこスローシーンを入れているのでリアル感が半減、ストーリーもぶつ切り感満載。さらに冒頭のグリーンの車の逃走劇も順不同のカット割りを単純につなげたようで、間違いが半端ではない。グリーンの車に付いていく傷がもうメチャクチャ。カットが変わるたびに傷が付いたり消えたり。もはや気づいていない間違いでは無く、確信犯ではないか?そう思わざるを得ないほど雑な作りになっている。ともかく圧巻なのはアクションシーンだけという作品。

劇場公開日 未公開/2019年12月13日(Netflix配信)



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2020-05-04

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

★★★★(4.0)
wワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
鑑賞No:02971
原題:Once Upon a Time... in Hollywood
製作:2019年/アメリカ/161分
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:レオナルド・ディカプリオ/ブラッド・ピット

テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリフ・ブース。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、いつも自分らしさを失わないクリフは対照的だったが、2人は固い友情で結ばれていた。最近、リックの暮らす家の隣には、「ローズマリーの赤ちゃん」などを手がけて一躍時代の寵児となった気鋭の映画監督ロマン・ポランスキーと、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してきていた。今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。そして1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み、ある事件が発生する・・・・。

第92回アカデミー賞で作品賞、監督賞など計10部門にノミネートされるも、残念ながら2部門の受賞にとどまった。レオナルド・ディカプリオは主演男優賞は取れなかったが、ブラッド・ピットが助演男優賞を受賞し、俳優としては初受賞した。ハリウッドの内幕を描いた作品という触れ込みだけの情報で鑑賞したが、題材は実際に1969年に起こったシャロン・テート殺人事件を背景としている。ただこの事件、アメリカ本国では有名かもしれないが、日本では知られていないようで、私もこの事件は初耳だった。この事件を背景として虚実混ぜ合わせた内容のようだが、前半は割と冗長。中盤から事件のお膳立てが始まり、終盤の事件を描いたシーンはそこまでやる?と言ってしまうほど、タランティーノの本領が発揮された暴力シーンとなっている。犯人に対する反撃が酷すぎるとも思えたが、実際の事件を調べてみると、犯行のあまりの残酷さに絶句し、タランティーノ監督の過激な演出も納得。ブラピはアカデミー賞を取るだけあって、主演と変わらないほどの存在感があった。

劇場公開日 2019年8月30日



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2020-05-03

セーラー服と機関銃

★★★(3.0)
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鑑賞No:00305
製作:1981年/日本/112分
監督:相米慎二
出演:薬師丸ひろ子/渡瀬恒彦/風祭ゆき/大門正明

4人しか子分のいないヤクザ・目高組の親分が死んだ。親分は死ぬ前、自分の跡目は血縁者にと遺言していたが、唯一の血縁者は同じ頃、車に轢かれて亡くなっていた。一方、事故死した父と最後の別れをし、文字通り天涯孤独となった女子高生の星泉は父の愛人・マユミを頼って一緒に暮らし始める。そんな泉の前に見知らぬ男たちが現れ、目高組四代目組長を襲名してほしいと告げられる・・・。

人気推理作家の赤川次郎の同名小説の映画化。赤川次郎原作らしく漫画みたいな設定だが、公開当時、薬師丸ひろ子の異常人気で大ヒットしたような記憶がある。この頃は新たなアイドル歌手が大勢輩出され、アイドル映画全盛のような感があったが、もともとアイドル歌手出身ではない薬師丸ひろ子の映画はこれらアイドル映画とはどこか一線を画していた。ただ、かといって高尚とかいうわけでもなく、コミカルでライトタッチだが何かオーラのようなものを感じで観ていた。ストーリー自体は単純で、かつありえないような漫画チックさもあり、観ていてこちらが恥ずかしくなるようなシーンもあるが、それなりに当時としては楽しめル作品。(今の人はどう見るか疑問だが・・・)そしてラストシーンで機関銃をぶっ放して、「カ・イ・カ・ン」というシーンは未だに印象深い。当時を知る世代にとっては、最近のチョットとぼけているがまったりしたお母さん役の多い薬師丸ひろ子の演技は、今まで持っていたイメージを損なわず彼女の持ち味を見事に引き出したように感じる人が多いのでは?

劇場公開日 1981年12月19日



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2020-05-02

聖獣学園

★★(2.0)
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鑑賞No:00304
製作:1974年/日本/91分
監督:鈴木則文
出演:多岐川裕美/山内えみ子/渡辺やよい/大谷アヤ

修道尼だった母・美智子の死因をつきとめるべく修道院に入ることを決意した多岐川魔矢は、夜の手配師青木健太に体を与えた次の日、セントクルス修道院の肋修女となった。院長小笠原綾、副院長松村貞子に助修女の部屋に案内された魔矢は、少年刑務所出身の石田松子と同室になり意気投合する。そんな魔矢と松子が、松村に逆らう態度を見せたために、松村は、修道尼の美恵に彼女たちの監視を命令するが・・・・。

修道尼だった母親の死に不審を抱いた娘が修道院に入り、真相を突き止めて復讐するという、ありきたりなストーリー。さすがに女の園というか、女の世界なので、宗教観とも絡まって陰湿な仕打ちや禁断の関係など、エログロシーンは満載。ただ、さほど興味深い内容ではなかった。この映画を有名にしたのは、何と言っても、多岐川裕美のデビュー主演作であり、唯一のヌードシーンがあるからです。もちろん、デビュー作ですから、その当時は無名の新人だったはずですが、とはいえ、その脱ぎっぷりは、その後の名声からは驚きの一言です。

劇場公開日 1974年2月16日



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2020-05-01

火口のふたり

★★+(2.5)
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鑑賞No:02970
製作:2019年/日本/115分
監督:荒井晴彦
出演:柄本佑/瀧内公美

東日本大震災から7年目の夏。離婚、退職、再就職後も会社が倒産し、全てを失った永原賢治は、旧知の女性・佐藤直子の結婚式に出席するため秋田に帰郷する。久々の再会を果たした賢治と直子は、「今夜だけ、あの頃に戻ってみない?」という直子の言葉をきっかけに、かつてのように身体を重ね合う。1度だけと約束したはずの2人だったが、身体に刻まれた記憶と理性の狭間で翻弄され、抑えきれない衝動の深みにはまっていく・・・・。

出演者は柄本佑と瀧内公美の2人だけという作品。2人の会話の中では、柄本佑演じる賢治の父の声や、瀧内公美演じる直子の婚約者である自衛官の話は出てくるが、ともに姿は見せない。ちなみに声のみで父親役で登場するのは、実の父親である柄本明であることがエンドロールで分かる。ストーリーは至って単純。2人の会話劇で進行する形で飽きは来ないが、かといって劇的な変化も無い、淡々としたストーリー。ただストーリーは淡々としているが、大半は2人が全裸も厭わず熱烈に愛し合うシーンばかりで、AVまがいと言われても仕方の無い内容。そこにあるのは欲望だけで、東日本大震災の話も絡めてはいるが、何のメッセージも伝わってこない。そしてラストはあまりにも唐突な富士山爆発の話。何とも荒唐無稽な作品で、なぜキネマ旬報ベスト・テンで日本映画1位になるのか不思議。ただし、主演の2人の大胆な熱演には拍手。

劇場公開日 2019年8月23日



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2020-04-30

サンセット大通り

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:02969
原題:Sunset Boulevard
製作:1950年/アメリカ/110分
監督:ビリー・ワイルダー
出演:グロリア・スワンソン/ウィリアム・ホールデン

ある日、借金取りに追われていた売れない脚本家のジョーは、サンセット大通りに建つ一軒の寂れた邸宅に逃げ込む。そこは、サイレント映画時代の伝説的女優ノーマ・デズモンドの住まいだった。そして、かつての栄光を取り戻すべく銀幕への復帰を目指す彼女は、ジョーに主演作品の脚本を住み込みで執筆させることに。寝食にありつけるとあってこの依頼を引き受けたジョー。しかし、仕事はおろか私生活まで束縛され、ノーマへの不満が・・・・。

第23回(1950年)アカデミー賞で11部門にノミネートされたが、同年の作品賞に選ばれた「イヴの総て」に苦戦し、3部門の受賞にとどまったが、アメリカ映画を代表する傑作と評価されている作品。ハリウッドの内幕を暴露した作品で、サイレント映画時代の栄光が忘れられない大女優の悲劇を描いたフィルム・ノワール。冒頭で結末が描かれており、ストーリーも大体予想できる内容で、まさにその予想通りの展開で進むのだが、それでも目が離せない、何が起こるかドキドキし、期待させてしまう演出に驚かされる。それもこれも伝説的女優ノーマ・デズモンドを演じたグロリア・スワンソンの、ノーマになり切った執念、妄執、愛憎、狂気を醸し出た演技ゆえだと思う。

劇場公開日 1951年10月28日



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2020-04-29

スミス都へ行く

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:02968
原題:Mr. Smith Goes to Washington
製作:1939年/アメリカ/129分
監督:フランク・キャプラ
出演:ジェームズ・スチュワート/ジーン・アーサー

上院議員の急死により、後任議員の指名が行われることに。ペイン議員らは、政界の事情を知らない少年警備隊の隊長スミスを議員に祭り上げる。だが、スミスは議会の目論みをよそに、熱意をもって行政にあたり、ペインや政財界のボスであるテイラーの不正に気づく。彼らは汚職の濡れ衣をスミスに着せ、政界から葬り去ろうと画策。一度は挫折するスミスだが、秘書サンダースに激励され、ペインたちのダム建設案の不正を暴く勇気に満ちた名演説を始める・・・・。

第12回アカデミー賞で11部門にノミネートされ、原案賞を受賞している。この年、13部門にノミネートされ、8部門の賞を獲得したのは「風とともに去りぬ」。腐敗した政界で、ひとり奮闘する新人議員の姿が描かれている政治ドラマ。腐敗はダム建設にかかる不正で、よくある汚職事件で、汚職の構図も単純で分かりやすい。また、憎むべき政治犯罪を取り扱っており、周りは敵だらけのようだが、実は敵はボスのテイラーだけで、秘書のサンダースは頼みになるパートナーだし、政治記者たちもスミスの真摯な行いに対して味方になっていく。また議会の議長も粋な政治家で、スミスに好意的。そして驚くべきではあるが、スミスの直接の敵であるペインも、スミスに一目置き、スミスと激しく対立しながらも、どこか同情的で真のワルではない立場を垣間見せる。爽快な幕切れを期待していたので、ラストのスミスの演説には食い入るように観てしまったが、スミスの力及ばず、倒れてしまったときは期待外れ感が漂った。が、最後の大どんでん返しには驚いた。

劇場公開日 1941年10月9日



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2020-04-28

台風家族

★★★+(3.5)
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鑑賞No:02967
製作:2019年/日本/108分
監督:市井昌秀
出演:草なぎ剛/MEGUMI/中村倫也/尾野真千子

鈴木一鉄と妻の光子は銀行から2000万円もの大金を強奪し、行方がわからくなっていた。事件から10年たったある日、いまだに所在がわからない両親の仮想葬儀で財産分与をおこなうため、鈴木家の子どもたちが集まる。どんな仕事も長続きしない長男の小鉄は妻の美代子、娘のユズキとともに10年ぶりに実家へ訪れ、長女の麗奈、次男の京介とともに、空の棺おけを2つ並べた見せかけだけの葬儀を始める。葬儀が終わった頃にインターホンが鳴り、間に合わなかった末っ子の千尋がようやく到着したかに思われたが、ドアの外に立っていたのは千尋ではない、チャラチャラした男だった・・・・。

本作は、出演者の新井浩文の起こした事件により公開が延期され、一時お蔵入りが懸念された作品。銀行強盗を起こしてそのまま行方不明になっている両親の財産分与を巡る4人の兄弟の醜い争いの1日を描くホームドラマ。映画の中の設定でも、この兄弟の財産目当ての言動をネットでライブ配信するシーンが出てくるが、まさに観客自体、このライブ配信の視聴者の如く思えた。主演は兄弟の長男を演じた元SMAPの草なぎ剛。少々、過剰なアクションが鼻についたが、財産を独り占めしようとする、性根の悪いクズな長男役を好演していた。父親とも関係の悪かった長男が、父親の本心が分かってくると、次第に態度も変化していくのだが、それが救いだった作品。

劇場公開日 2019年9月6日



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2020-04-27

スウィートホーム

★★★(3.0)
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鑑賞No:00303
製作:1989年/日本/102分
監督:黒沢清
出演:宮本信子/山城新伍/NOKKO/黒田福美

故・間宮画伯の屋敷を訪れたTVクルーは、そこで幻の壁画を発見したことから、その経緯を調べ始めた。すると次々と怪奇現象が起こったため、取材を断念し、引き上げ準備をしている最中にカメラマンとレポーターが亡くなってしまう。 そんなところへ山村と名乗る老人が現れ・・・・。

本作は監督では無いが、製作総指揮として参加している伊丹十三作品の一つ。監督は伊丹十三が指名した、本格ホラー映画の第一人者・黒沢清。だが、この二人、お互い相容れ無かったようで、ソフト化の権利で未だに揉めているよう。そもそも、伊丹十三は、葬式、マルサ、マルタイ、ミンボーなどといった、これまで映画のテーマになりにくい、陽の当たりにくかった分野に光を当てた作品が多く、聞き慣れない専門用語の頻出がかえって新鮮に写り、ヒットした一因になったかもしれない。そんな中で、本作はこれまでの毛色が異なる作品。そのため、監督しなかったのかもしれないが、やはり黒沢清と作品に関しても揉めたのかもしれない。伊丹十三が目指した作品としては出来が悪すぎる嫌いがある作品。

劇場公開日 1989年1月21日



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2020-04-26

新幹線大爆破

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:00302
製作:1975年/日本/153分
監督:佐藤純彌
出演:高倉健/山本圭/千葉真一/宇津井健

1500人の乗客を乗せて東京から博多に向った新幹線ひかり109号に爆弾を仕掛けたとの電話が国鉄に入る。この爆弾はスピードが80キロ以下になると自動的に爆発するというのだ。さらに犯人はこの脅迫電話が嘘でないことを立証するため、同じ爆弾を仕掛けた札幌の貨物列車を爆破する。その上で犯人は国鉄本社に500万ドルを要求してきた・・・・。

乗客を人質にして、スピードが80キロ以下になると仕掛けた爆弾が爆発するという設定はお気づきの方も多いと思いますが、キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロック主演の「スピード」と瓜二つです。製作年代的にこちらが先ですが、「スピード」が警察視点なのと爆弾が仕掛けられたバス内でのアクションが主体なのに対し、本作は犯人視点の要素がつよく、また新幹線内というよりは犯人逮捕や新幹線の運行を管理する司令室内での対応が中心で、「スピード」とは設定は酷似しているものの趣は異にしている。緻密な計画の下、事件は進行していくが、犯人側、警察側それぞれ想定外のアクシデントに見舞われ思うように事が運ばず、新幹線爆破までのタイムリミットが刻々と近づいてくるという緊張感がたまらない映画。かなりの豪華キャストであり、出演者もみな若いので、それを観るだけでも楽しめる。

劇場公開日 1996年7月13日



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2020-04-25

首都消失

★★(2.0)
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鑑賞No:00301
製作:1987年/日本/120分
監督:舛田利雄
出演:渡瀬恒彦/名取裕子/山下真司/いしのようこ

ある日突然、首都・東京を覆った高さ2km、直径50kmの巨大な“雲”。外部から一切の連絡は行えず、中でいったい何が起きているのか想像すらできない。判っている事は2000万人という都民を飲み込んだまま、日本の中枢が突如、機能を停止したという事だけだった・・・。

「日本沈没」で有名な小松左京原作の映画化。首都東京が正体不明の巨大な雲に覆われ、外部と一切の連絡が絶たれるというパニック映画。これだけ聞くと、観たくなるような設定。だが、実際の内容は期待外れ。雲がかかっていたのは東京だけで無く、観ている者にも雲がかかったままの状態。そもそも、巨大な雲の正体は何なのか?科学的な説明がないので、リアリティが全く感じられない。少なくとも「日本沈没」ではそれなりの根拠が示され、恐怖に感じたものだ。原作は読んでいないが、同じ作家の作品でもこうも違うのか?ちょっと残念な作品。

劇場公開日 1987年1月17日



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2020-04-24

就職戦線異状なし

★★★★(4.0)
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鑑賞No:00300
製作:1991年/日本/103分
監督:金子修介
出演:織田裕二/仙道敦子/的場浩司/和久井映見

早稲田大学4年の大原は、マスコミ志望の立川に影響され同じようにマスコミを志望していたが、立川とともに6月に入っても未だ内定がひとつも取れないでいた。そんな2人を、すでに親のコネで内々定を取っていた北町は六本木のナイトクラブに呼び出した。実は北町を確保しようとするデパートの接待だったが、羽目をはずして騒いでいた彼らは店にいた中年男と喧嘩になり、大原はその男を殴ってしまう。その中年男こそ、大原と立川が本採用に賭けていたエフテレビの面接官だった・・・・。

杉元伶一の同名小説の映画化。この映画の時代背景はバブル末期で、いわゆる超売手市場といわれたときなので、超氷河期といわれた就職活動期を経験した人にとってはとてもうらやましい時期の話です。映画ということで多少オーバーな表現はあるかもしれませんが、実際にこの時期に就職活動をしていた人から聞いた話だと、まんざらオーバーでもなかったようです。そんな状況だから、この映画も一言で言えばお気楽な就職活動映画ですが、お気楽な中にも案外世の中思ったようにはならないといった苦い経験もさせられる、ちょっとだけ考えさせられる映画です。

劇場公開日 1991年6月22日

(予告編なし)

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2020-04-23

事件

★★★★(4.0)
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鑑賞No:00299
製作:1978年/日本/138分
監督:野村芳太郎
出演:永島敏行/松坂慶子/大竹しのぶ/佐分利信

神奈川県の相模川沿いの山林で、若い女性の刺殺死体が発見された。被害者は、この町の出身で、厚木市でスナックを営む坂井ハツ子だった。数日後、警察は19歳の工員、上田宏を逮捕した。宏は事件の夕刻、現場付近の山道で地主に目撃されていた。その後の調べで、宏はハツ子の妹・ヨシ子と同棲していたことがわかった。ヨシ子は妊娠3カ月だった。裁判は谷本裁判長の下、岡部検事、菊池弁護士の証人尋問で緊迫した。そして、次々と召喚される証人の口から、意外な事実が解明されていった・・・。

姉妹で一人の青年を愛し奪い合った結果起こった殺人事件とその裁判の模様を描いている。原作は大岡昇平の同名小説。事件自体はこれといって特徴の無い、ありふれた殺人事件。そんな殺人事件を、証拠や証言などから丁寧に真実をあぶり出していく過程が秀逸。殺人事件モノ(刑事モノ)というよりは裁判モノとして観た方が良い作品。

劇場公開日 1978年6月3日



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2020-04-22

幸福の黄色いハンカチ

★★★★★(5.0)
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鑑賞No:00298
製作:1977年/日本/108分
監督:山田洋次
出演:高倉健/倍賞千恵子/武田鉄矢/桃井かおり

北海道網走。夢だった新車を買って北海道をドライブしていた鉄也は、途中出会った朱美を乗せてドライブしていた。そこでひょんなことから出所してきたばかりの勇作と出会い、3人は旅を続けることに。その旅の途中、勇作が一昨日出所したばかりだということを2人は知る。経緯を聞くうちに、3人は勇作の妻の元に向うことに・・・・。

日本映画の中でも感動の1本。涙なくして見れない感動作でありながら、武田鉄矢と桃井かおりが同行していたことでロードムービーとしても非常に楽しみながら観れたのがさらによかった。それにしても、高倉健と倍賞千恵子の夫婦の演技も最高。出会いから事件を起こすまでの過程には、完全にはまり込んで見入ってしまった。そして、出所直後の、高倉健が食堂でビールを飲むシーン。あんなに美味そうにビールを飲むシーンを見たことがない。ホントに出所したての男の表情を見事に出していたと思う。そして感動のラスト。もう、震えがくるような感動に陥る名作である。ラストシーンではためく黄色いハンカチのまぶしさは、やはりこの映画を観た人にはいつまでも目に焼きつく光景だと思う。それぐらい、鮮やかな黄色は目にまぶしかった。そしてあの掲げられたハンカチの多さ。妻が夫の帰宅をどれだけ待ち焦がれていたかを象徴するような数に、さらに涙した人も多いのでは?

劇場公開日 1977年10月1日



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2020-04-21

ザ・レイプ

★★★(3.0)
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鑑賞No:00297
製作:1982年/日本/100分
監督:東陽一
出演:田中裕子/風間杜夫/伊藤敏八/津川雅彦

3月下旬のある夜、路子は恋人・章吾と彼の自宅で熱い一時を過ごした後、帰宅途中に突然一人の男に強姦された。彼女の異変に気づいた章吾から問いただされた路子は、2人が以前一度会ったことがある谷口という男にレイプされたことを打ち明ける。章吾は「裁判を起こしても余計傷つくだけ」と心配するが、路子は自分の考えを押し通して刑事告訴に踏み切った・・・・。

本作の前年に製作された「ええじゃないか」「北斎漫画」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞しながら、衝撃的なタイトルである本作に出演するという驚きの女優として脳裏に焼き付いた作品。卑劣な犯罪に鉈を振るのでは無く、勇気を持って告発したにもかかわらず、法廷では被害者のプライバシーを無残に暴かれ、主人公の人間関係も次第に崩れていくという理不尽な展開に観ていてつらかった。

劇場公開日 1982年5月15日

(予告編なし)

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2020-04-20

サード

★★★(3.0)
wサード
鑑賞No:00296
製作:1978年/日本/103分
監督:東陽一
出演:永島敏行/吉田次昭/森下愛子/志方亜紀子

高校野球の3塁手として活躍していたサードは、友人のⅡBと女の子ふたりで、“どこか大きな町へ行こう”と話し合う。そのためにはお金が必要だと4人は売春を始める。が、ある日客のヤクザとトラブルになったサードは傷害事件を起こしてしまい少年院へ入れられてしまう・・・・。

画面から滲み出る雰囲気は、寺山修二ワールドが醸し出す独特な世界観からくるのだろうか。何とも言えない気だるさ、閉塞感は70年代特有のものなのか。青春時代の様々な形をこのような視点から見た映画としては異色の作品と言える。今見ると、あまりにも初々しく、けれども息吹や汗臭さは間近に感じられるようなリアル感がある永島敏行と森下愛子の演技が映像として記憶に残る作品。

劇場公開日 1978年3月25日



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2020-04-19

コミック雑誌なんかいらない!

★★★(3.0)
wコミック雑誌なんかいらない!
鑑賞No:00295
製作:1986年/日本/124分
監督:滝田洋二郎
出演:内田裕也/渡辺えり/麻生祐未/原田芳雄

ワイドショーの人気レポーター、キナメリは有名人のスキャンダルをハイエナのごとく嗅ぎ回る男。今日も事件を求めて街へ繰り出す。ロス疑惑の三浦和義にマイクを向け、神田正輝との結婚を控えた聖子の家に張り込み、ヤクザの抗争を取材するが・・・・。

1985年に実際に起こった事件を、内田裕也演じる芸能レポーターの目を通し、再現ドラマ風に仕立てた作品。この年は有名な事件が多く、また本人も登場したりするのでリアル感は半端ではなく、ドラマなのか真実なのか分からなくなってしまう。それにしても、今の時代では考えられない、内田裕也のふてぶてしいまでの芸能レポーターぶりには驚嘆。ここまでではないにしろ、こんな時代もあったのかと、なぜか懐かしさすら感じる。あと、この映画のクライマックスともいえる、豊田商事事件を描いたシーン。ビートたけしの鬼気迫る演技は凄かった。

劇場公開日 1986年2月1日



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2020-04-18

極道の妻たち

★★★(3.0)
w極道の妻たち
鑑賞No:00294
製作:1986年/日本/120分
監督:五社英雄
出演:岩下志麻/かたせ梨乃/佳那晃子/円浄順子

粟津環は堂本組若頭補佐で粟津組組長の妻である。服役中の夫の留守を預かり、さらに組の勢力を伸ばすほどの辣腕ぶりだった。堂本組総長の急死によって、その妻・絹江にも頼りにされるようになるが、跡目相続を巡って、柿沼派と蔵川・小磯派との争いが勃発し、・・・・。

ヤクザ映画といえばやはり「仁義なき戦い」シリーズだが、おなじカテゴリーとはいえ、一線を画す作品といえるのではないか。関西弁、極道、そして男の世界でありながら妻の立場からの視点など、やはり新鮮で異色であり、通称「極妻(ごくつま)」も定着した。このシリーズは主演女優を岩下志麻、十朱幸代、三田佳子と替えてシリーズ化するが、やはりこの1作目の岩下志麻版のインパクトが強い。ゆえにシリーズ4作目からは再び岩下志麻に主演が戻り、岩下の代名詞ともいえるシリーズとなっている。岩下と共に出演し、これまた出世作になったともいえるかたせ梨乃の存在感ある体当たり演技も見もの。

劇場公開日 1986年11月15日



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2020-04-17

孔雀王

★★+(2.5)
w孔雀王
鑑賞No:00293
製作:1988年/日本、香港/96分
監督:ラン・ナイチョイ
出演:三上博史/ユン・ピョウ/安田成美/グロリア・イップ

邪悪な力によって復活した魔少女アシュラ。裏高野の退魔師孔雀とラマ僧コンチェは、彼女によって開かれる地獄門の出現を阻止すべく東京・香港そしてチベットへ飛ぶが・・・・。

荻野真の同名マンガを原作とした映画作品。公開当時、劇場で観たが、イマイチ世界観は分からず、日本では無い異国情緒が漂うが、どこか分からない世界での出来事で馴染めなかった。

劇場公開日 1988年12月10日



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2020-04-16

疑惑

★★★★(4.0)
w疑惑
鑑賞No:00292
製作:1982年/日本/127分
監督:野村芳太郎
出演:桃井かおり/岩下志麻/鹿賀丈史/柄本明

富山県の港で車が転落する事故が起こり、乗っていた地元の財閥、白河福太郎が死亡する。しかし、同乗していた後妻の球磨子は無事で、さらに球磨子は夫に多額の保険金をかけていたことが判明する。この事故は、保険金詐取のための偽装ではないかと疑った北陸日日新聞の秋谷は、この事件を積極的に報道し、やがて物的証拠がないまま球磨子は逮捕されるが・・・・。

まさに2大女優、桃井かおりと岩下志麻ががっぷり四つに組んだ、見ごたえある法廷劇。憎々しいほどの悪女を桃井かおりが演じれば、まったく対照的な怜悧な女弁護士を岩下志麻が演じている。ストーリー上では被告人役の桃井を弁護士役の岩下が弁護するものだが、実際はこの2人の女の対決というイメージを強烈に感じさせる内容となっている。原作は社会派ミステリー作家の松本清張で、題材となった実在の事件も話題となったが、法的劇だけでなく、警察の先入観捜査やマスコミの世論誘導など、冤罪の根底にもなっている現代の問題点を鋭く突いた作品にもなっている。

劇場公開日 1982年9月18日



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2020-04-15

蜜蜂と遠雷

★★★+(3.5)
w蜜蜂と遠雷
鑑賞No:02966
製作:2019年/日本/119分
監督:石川慶
出演:松岡茉優/松坂桃李/森崎ウィン/鈴鹿央士

ピアノの天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。音大出身だが現在は楽器店で働くコンクール年齢制限ギリギリの高島明石は、家族の応援を背に最後の挑戦に臨む。名門ジュリアード音楽院在籍中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・C・レビ=アナトールは、優勝候補として注目されている。そして、パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵は、先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの「推薦状」を持っており、そのすさまじい演奏で見る者すべてを圧倒していく。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく4人だったが・・・・。

史上初となる直木賞&本屋大賞のW受賞を果たした恩田陸の同名ベストセラーの映画化。4人のピアニストによる、コンクールでの熾烈な争いが描かれているのかと思いきや、それぞれに思いや葛藤があり、苦しんでいるところで互いに助け合ったり、アドバイスしたりといったシーンが柱になっている。それゆえ、4人の間には陰険な行為や言動はなく、むしろコンクールで争っているとは思えない和気あいあい感が一杯。なので、よくありがちなドロドロとした闘いを描いたコンクールではなく、観ていて気分の良い作品である。ただ、終盤の演奏シーンは圧巻。もちろん、実際に演奏しているのはプロの方だろうけど、指のアップだけで無く、俳優の全身を引きで映し、あたかも本人が演奏しているように見えるシーンも随所にあり、出演者の相当の努力が窺い知れる。

劇場公開日 2019年10月4日



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2020-04-14

木村家の人びと

★★★★(4.0)
w木村家の人びと
鑑賞No:00291
製作:1988年/日本/113分
監督:滝田洋二郎
出演:鹿賀丈史/桃井かおり/岩崎ひろみ/伊嵜充則

お金に異常なまでに執着を持つ木村家。朝からモーニング・コール・サービスや新聞配達、出前弁当、白タクと小銭を稼ぎまくるアルバイトをしている。ある日、この異常な一家の生活を見かねた嫁兄の夫婦がある提案をするが・・・。

小銭を貯めることに執着している一家を描くホーム・コメディ。評論でこの一家を“明るい守銭奴”と記載してあったが、まさにその通り。お金の稼ぎ方に賛否両論はあると思うが、いろんなアイデアでお金を稼ごうという姿勢や、それなりの努力は立派。ただしこんなことをしてまでも・・・という金儲けの手法もあってすべて感心するわけにもいかない。これに対し、一緒に金儲けに執心しながらも冷めた目で両親を見ている子供たちが救いだった。

劇場公開日 1988年5月14日

(予告編なし)

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2020-04-13

鬼畜

★★★★+(4.5)
w鬼畜
鑑賞No:00290
製作:1978年/日本/110分
監督:野村芳太郎
出演:緒形拳/岩下志麻/小川真由美/岩瀬浩規

竹下宗吉と妻のお梅は川越で印刷屋を営んでいたが、火事や大型店の台頭で店は傾きかけていた。そんな時、菊代と名乗る女性が3人の子供を連れて宗吉の店に怒鳴り込んでくる。実は菊代は宗吉の妾で、連れてきた3人の子供は宗吉の隠し子だった。菊代はお梅とさんざん口論した挙句、3人の子供を宗吉に押付けて消えてしまう。それから、お梅は毎日のように宗吉と3人の子供に当り散らす日々が始まった。そしてやがて末の子が故意か事故か、死んでしまう・・・・。

岩下志麻演じるお梅は怖かった。いちいち言うことも棘があって怖いが、やることも怖い。単なるイジメや虐待を超えて殺人という一線を越えようとしている怒りの情念はすざましい。しかし、憎む対象は本来は浮気をした緒形拳演じる宗吉であって子供ではないはず。しかし理屈は分かっていても、他人の女に産ませた子供のほうが憎くなるのであろう。そんな生々しさがこの映画ではよく出ている。一方、問題の張本人である宗吉。気が弱く、お梅に頭が上がらないため、結局お梅にいわれるまま、我が子を殺そうと何度も試みるはめに。その度に父親らしい一面は見せるものの、懲りずに続けようとする。そんな鬼畜な親でも実の親は親。どんな仕打ちを受けても父親を信じて慕ってくる。こんなシーンを見せられると、もう涙が止まりません。切ない、やるせない映画ですが、必見です。

劇場公開日 1978年10月7日



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2020-04-12

蒲田行進曲

★★★★+(4.5)
w蒲田行進曲
鑑賞No:00289
製作:1982年/日本/109分
監督:深作欣二
出演:松坂慶子/風間杜夫/平田満/高見知佳

花形スターだが、人情に篤く激情家の銀四郎は、妊娠した恋人の女優、小夏を彼の取り巻きの一人であるヤスに押し付けて結婚させてしまう。ヤスは、小夏と生まれてくる子供のために、危険を顧みずスタントマンを進んで引き受けるが、生傷が耐えなかった・・・。

第86回直木賞を受賞したつかこうへいの同名小説の映画化。本作は第6回日本アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優・主演女優賞など各賞を総なめにした作品。風間杜夫演じる銀ちゃんを中心に、古きよき時代の撮影現場を再現している。ただ、後半からラストのクライマックスにかけてはいわゆる“階段落ち”にスポットが当たり、10mの高さの階段から落ちる志士役を演じるヤスが一躍前面に出てくる。命懸けの階段落ちに、妻と生まれ来る子供のために挑むヤスの心情を見事に描いており、ヤス役の平田満も見事に演じている。さらに松坂慶子の大胆演技も、中村雅俊が歌う主題歌「恋人も濡れる街角」もよかったな~。

劇場公開日 1982年10月9日



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2020-04-11

彼女が水着にきがえたら

★★★+(3.5)
w彼女が水着にきがえたら
鑑賞No:00288
製作:1989年/日本/103分
監督:馬場康夫
出演:原田知世/織田裕二/伊藤かずえ/竹内力

22歳のOL・田中真理子と同僚の恭世はゴールデンウィークに金持ちのプレイボーイ・山口に誘われ、豪華クルーザーのアマゾン号に乗り込む。目的はスキューバ・ダイビング。翌日二人は三戸浜沖の海底で、朝鮮戦争時、多額の宝石を積んで墜落したドラゴンレディを見つけたが、深く潜りすぎて、ヨットのツバメ号を操る年輩の大塚と若い吉岡に助けられる・・・。

「私をスキーに連れてって」のホイチョイ・プロが海をテーマに製作した映画。サザンオールスターズの曲に乗ってストーリーは軽快に進んでいく。コミカルなシーンも交えながら、単純ではあるが楽しめるラブストーリー。海とサザンと気楽な映画の好きな人にはお奨め。

劇場公開日 1989年6月10日



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2020-04-10

家族ゲーム

★★★+(3.5)
w家族ゲーム
鑑賞No:00287
製作:1983年/日本/106分
監督:森田芳光
出演:松田優作/伊丹十三/由紀さおり/岡本かおり

高校受験を控える息子・茂之のいる沼田家にやってきた家庭教師は三流大学に通う風変わりな大学生だった。成績が上がれば特別報酬を払うという約束に、家庭教師の吉本は暴力を振るいながらも茂之の成績を上げていく・・・。

本間洋平の同名小説を森田芳光が映画化した話題作。ハードボイルド俳優としてのイメージが強かった松田優作のイメージを演技の幅の広さを感じさせた映画。映画そのものも今までのホームドラマのイメージを覆す森田芳光の才能が光る作品となっている。

劇場公開日 1983年6月4日



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2020-04-09

人間失格 太宰治と3人の女たち

★★(2.0)
w人間失格 太宰治と3人の女たち
鑑賞No:02965
製作:2019年/日本/120分
監督:蜷川実花
出演:小栗旬/宮沢りえ/二階堂ふみ/沢尻エリカ

1964年、人気作家として活躍していた太宰治は、身重の妻・美知子と2人の子どもがいながら、自分の支持者である静子と関係を持ち、彼女がつけていた日記をもとに「斜陽」を生み出す。「斜陽」はベストセラーとなり社会現象を巻き起こすが、文壇からは内容を批判され、太宰は“本当の傑作”を追求することに。そんなある日、未帰還の夫を待つ身の美容師・富栄と知り合った太宰は、彼女との関係にも溺れていく・・・・。

文豪・太宰治の小説「人間失格」の誕生秘話を、太宰を取り巻く3人の女性たちとの関係とともに描いたオリジナル作品。監督は蜷川実花とすぐ分かる映像美だが、この映像美がこの作品に本当に適していたかは疑問。映像は確かに美しいが、昭和30年代のイメージとはかけ離れており、幻想的なイメージは実話とは捉えにくい(実話かどうか分からないが、登場人物の大半はみな実在の人物)。さらに映像美は別にして、ストーリーがわかりにくい。というか退屈。太宰の死の真相に触れるかと期待したが、それもなく、3人の女優との絡みも中途半端。キャストの豪華さにハンして内容はショボい作品。

劇場公開日 2019年9月13日



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  1. 邦画-に
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2020-04-08

快盗ルビイ

★★★+(3.5)
w怪盗ルビイ
鑑賞No:00286
製作:1988年/日本/96分
監督:和田誠
出演:小泉今日子/真田広之/水野久美/加藤和夫

母親と二人暮らしをする徹のマンションに留美というスタイリストが引っ越してくる。ひょんなことから二人は知り合いとなるが、実は彼女はルビイという名の快盗だった。徹はまんまとルビイのペースにはまり、泥棒の手伝いをさせられるが・・・。

“快盗ルビイ”を名乗る女の子と、彼女に振り回されるドジで純情なサラリーマンのラブ・コメディ。原作はヘンリー・スレッサーの「快盗ルビイ・マーチンスン」。小泉今日子はキュートなヒロインを、真田広之はドジで間抜けなサラリーマンを好演している。ストーリーや泥棒の手口は子供じみているが、それでも楽しめる。二人を取り巻く脇役は公開当時秘密にされていたが、意外な人物や芸達者な俳優が多く出演しており、より楽しませてくれた。

劇場公開日 1988年11月12日



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