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2020-01-12

引っ越し大名!

★★★+(3.5)
w引っ越し大名!
鑑賞No:02952
製作:2019年/日本/120分
監督:犬童一心
出演:星野源/高橋一生/高畑充希/山内圭哉

姫路藩書庫番の片桐春之介は人と接するのが苦手で、いつも書庫にこもり書物にあたっていた。幕府から豊後(大分県)の日田への国替を言い渡された藩主の松平直矩は、度重なる国替からの借金と、これまでにない遠方への引越し、さらに減棒と、国の存亡が危うくなるほどのピンチに頭をかかえていた。この国難を乗り切れるかは、国替えを仕切る引っ越し奉行の腕にかかっていたが、前任者は激務が原因ですでに亡くなり、国替のノウハウも失われていた。そんな中で、書物好きなら博識だろうという理由から、春之介が引っ越し奉行に任命されてしまう・・・・。

昔の時代劇というと、正義と悪がはっきりしていて、最後は正義が悪を倒すというのが常套手段だったが、最近の時代劇はこれまでにない側面から切り取って作るというのが流行っているみたいだ。特に「武士の家計簿」「利息でござる」「決算!忠臣蔵」といった金銭面をテーマにしたものが増えている。本作は国替えを1つのプロジェクトとして扱っているが、大事な予算管理、スケジュール管理といった側面から描かれている。もはや時代劇というよりは、ビジネス映画と言ってもよいのではないだろうか。テーマは斬新で期待も膨らむところだったが、ストーリーはあまり起伏のない展開で、大変なプロジェクトの割には思ったほどの苦労が感じられず、割とすんなり国替えが行われてしまうので、チョット拍子抜けする。

劇場公開日 2019年8月30日



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2020-01-11

ポリスアカデミー5/マイアミ特別勤務

★★(2.0)
wポリスアカデミー5
鑑賞No:00223
原題:Police Academy 5: Assignment Miami Beach
製作:1988年/アメリカ/90分
監督:アラン・マイヤーソン
出演:ババ・スミス/マイケル・ウィンスロー

定年を間近に控え、失意の日々を過ごしているラサール校長の姿に見かねたハイタワーたちポリス・アカデミーの卒業生は、永年勤続の表彰をうける校長に同行し、マイアミへ向かうことになった。一行は、ラサール校長の甥である刑事部長ニックに出迎えられるが、空港で校長はトニーを主犯とするダイヤモンド強奪一味と自分のバッグを取り間違えてしまう・・・・。

シリーズも5作目となり、本作の顔だったスティーヴ・グッテンバーグが降板したというチャレンジ精神には一定の評価はするものの、その代わりになるべきキャラクターが不在のため、作品としてはもう纏まりのないグダグダなものになっている。やはり、シリーズ4作目でレビューした通り、マンネリ化のツケが回ってきた感じ。

劇場公開日 1988年7月2日



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2020-01-10

ポリスアカデミー4/市民パトロール

★★★(3.0)
wポリスアカデミー4
鑑賞No:00222
原題:Police Academy 4: Citizens on Patrol
製作:1986年/アメリカ/88分
監督:ジム・ドレイク
出演:スティーヴ・グッテンバーグ/ババ・スミス

パトカーで警備中のマホニーとジョーンズ。ポリス・アカデミーの校長ラサールから、突然の集合命令がかかった。定年近いラサールは、往年の夢である市民の自警団を組織するというのである。ポリアカ・メンバーに課せられた使命は、自警団員の募集だ。タックルベリーとキャラハンは老人ホームヘ、マホニーとジョーンズは札付きの悪童たちを、ゼッドは女性サークルへと、それぞれ勧誘しに行くことになったが・・・・。

やはりシリーズ1作目が新鮮で一番面白く、その後はその余波で観ていた感があるが、シリーズも4作目にもなると、新鮮さもかなり薄れ、ストーリーもマンネリ化し、ギャグもわざとらしくさえ見えてくる。過去のキャラクターに依存しすぎており、新たなキャラクターの積極的な登場をしなかったツケが本作当たりから見られ出した感じ。舞台は警察学校なんだから、毎回新たなキャラクターで製作するぐらいのチャレンジ精神があってもよかった。

劇場公開日 1987年6月13日



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2020-01-05

パラレルワールド・ラブストーリー

★★★+(3.5)
wパラレルワールド・ラブストーリー
鑑賞No:02951
製作:2019年/日本/108分
監督:森義隆
出演:玉森裕太/吉岡里帆/染谷将太/筒井道隆

脳の研究を行うバイテック社で働く幼なじみの敦賀崇史と三輪智彦は、親友でもあり互いを尊敬し合う良きライバルだ。ある日、智彦が紹介したいと連れてきた女性は、崇史が学生時代に密かに思い続けていた津野麻由子だった。そしてある朝、崇史が目を覚ますと麻由子が崇史の恋人として朝食を作っていた・・・・。

東野圭吾の異色恋愛小説の映画化。原作は読んでいないが、タイトルから勝手にSFラブロマンス的な内容かと思っていたが、蓋を開けてみるとチョット違っていた。SFラブロマンスというよりは、どちらかというとホラー・サスペンスに近いような感じ。というのも、タイトルに惑わされたからだ。「パラレルワールド」の個人的な理解としては、「現実のある時点から現実とは違う世界が現実と同じ時間軸で並行して存在するもの」というものであり、端的に言えば、「この時、〇〇をしていれば・・・・」といったIF(もしも~)に対する答えの世界というものを想像していた。冒頭のシーンでいうと、並走する電車の窓から見える女性に対して「告白できる・告白できない」という結果の分岐によるパラレルワールドの存在を期待して観ていたが違った。また、本作のストーリー展開において時間軸の説明がなく、時間軸がコロコロ変わるという分かりにくさがあった。これも、本作がホラー・サスペンス映画に変貌していく布石なのだが、それは途中までわからない。ただ、最後にわかるのは、決してホラー・サスペンス映画ではなく、友情・愛情をテーマにした作品ということだ。

劇場公開日 2019年5月



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2019-12-28

花戦さ

★★★(3.0)
w花戦さ
鑑賞No:02945
製作:2017年/日本/127分
監督:篠原哲雄
出演:野村萬斎/市川猿之助/高橋克実/佐藤浩市

織田信長が本能寺で倒れ、天下人が豊臣秀吉へと引き継がれた16世紀後半。戦乱の時代は終わりを告げようとしていたが、秀吉による圧政は次第に人々を苦しめていた。そんな中、町衆の先頭に立った花僧の池坊専好は、花の美しさを武器に秀吉に戦いを挑んでいったが・・・・。

主演の野村萬斎は能楽師だけあって、時代劇には全く違和感がない上、演じる人物が「陰陽師」では安倍晴明、「のぼうの城」では成田長親、そしてこの「花戦さ」では池坊専好と、みな実在はしているが、必ずしも知名度が高いとは言えない歴史上の人物のため、その人物になりきってしまっている。これは、その人物に対するイメージが観客に無いためでもあるが、野村萬斎の演技力によるところも大きい。作品自体は戦国時代を舞台にしているが、茶道・華道がテーマのため、戦争シーンは無く、全体的に大人しい内容のため、ややテンポにかける嫌いはある。

劇場公開日 2017年6月3日



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2019-12-16

プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角

★★(2.0)
wプリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角
鑑賞No:00204
原題:Pretty In Pink
製作:1986年/アメリカ/97分
監督:ハワード・ドゥイッチ
出演:モリー・リングウォルド/ハリー・ディーン・スタントン

母親のいない家庭で父ジャックとつましい生活を送っている女子高生アンディ。彼女は、アルバイト先の客で同じ高校に通うブレーンに恋していた。そんなある日、アンディはなんとブレーンの方からデートを申し込まれる。その一方、アンディに恋心を抱く同級生のダッキーは心配で落ち着かない。ブレーンは、友人宅でのパーティーへアンディをエスコートした。だがこの時、彼女はブレーンたちが裕福な家庭の育ちであることを目の当たりにし、自分の貧しい身の上を痛感してしまう。それでもブレーンから卒業パーティーに誘われ、喜ぶアンディだったが・・・・。

貧乏人の娘と金持ちの息子の恋愛を描いたラブ・コメディ。普通なら、あるいは今の年代なら観ない分野の作品になるが、本作を観たときはまだ私も二十代。彼ら高校生とは若干世代は異なるかもしれないが、共感を得られたというのはやはり世代の近さによるものだろうか。それに主演のモリー・リングウォルドが等身大の高校生を自然体で演じていたのがよかった。決してずば抜けた美人でもない、どこにでもいそうな女の子だが、それがかえって自分たちにも手が届きそうな、高嶺ではない花として男の心をしっかり掴んだ。まさに、モリー・リングウォルドのための作品。

劇場公開日 1986年11月15日



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2019-10-29

美人が婚活してみたら

★★★(3.0)
w美人が婚活してみたら
鑑賞No:02939
製作:2019年/日本/89分
監督:大九明子
出演:黒川芽以/臼田あさ美/田中圭/中村倫也

不倫の恋ばかりしてきた30代の美人デザイナー・タカコは、ある大きな恋を終えた途端に燃え尽き症候群に陥ってしまう。親友の漫画家ケイコに後押しされて自分を変えるべく一念発起したタカコは、勢いで婚活サイトに登録。やがて知り合った2人の男性の間で揺れ動くが、結婚そのものが目的となっているタカコに、ケイコは怒りを募らせていく。タカコの婚活を面白がっているように見えたケイコは、実は自分自身が結婚に苦しんでいたのだった。そしてついに、タカコとケイコはケンカしてしまい・・・・。

漫画アプリ「Vコミ」で長期間ランキング1位を獲得し続けた人気コミックの映画化。美人な主人公が本気で婚活する姿をコミカルに描いた作品で、序盤は婚活の現状や美人であるが故の苦労も描かれており、結構面白く観ていた。特に、真面目だがちょっと変な若者・園木と、離婚歴のある医師・矢田部の2人に候補が絞られてからはどちらを選ぶのか、興味深く観ていた。だが、予想を反し、コミカルな雰囲気もだんだん消えて重い空気が漂う雰囲気となって来た。また、主人公に同情・共感する部分もあったが、園木との結末が決定的に主人公に対する不快感がピークに達した。まさに、ケイコとの喧嘩シーンでケイコがタカコに言った言葉が正解だと思った。前半は面白かっただけに、私としてはこれを最後まで貫いて欲しかった。

劇場公開日 2019年3月23日



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2019-09-07

白昼の死角

★★★★★(5.0)
w白昼の死角
鑑賞No:00330
製作:1979年/日本/154分
監督:村川透
出演:夏木勲/竜崎勝/中尾彬/岸田森/島田陽子

昭和二十三年、現役東大生たちによって設立された金融会社「太陽クラブ」はその信用度と金利の高さで急成長を遂げる。しかし代表の隅田が闇金融容疑で逮捕されたことから太陽クラブは崩壊する。その結果、隅田は焼身自殺し、同僚だった鶴岡七郎は法の盲点をついた完全犯罪をもくろむようになる・・・。

高木彬光の同名小説の映画化。戦後実在した東大出身者の集団・光クラブをモデルといている。映画そのものは必ずしも評価の高い作品とはいえない。しかしながら原作があまりにも面白く素晴らしいため、その欠陥を大いに補っている。とても2時間30分そこらで語れる原作ではないため、原作を読んで映画を観ると欲求不満が溜まるが、それでも面白い。鶴岡七郎が企てる完全犯罪は大きく3つ描かれる。手形犯罪の舞台としてホンの一瞬、架空の会社を作り上げたり、綿密な脚本・演出と心理戦で大金を騙し取ったり、果ては外国大使館を舞台に詐欺を働く・・・といった内容。でも実を言うと本当にオススメは映画ではなく、TVドラマの方が描き切れており面白く、何よりもいいのは原作を読むことです。なお、配役は意外と豪華です。

劇場公開日 1979年4月7日





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2019-07-08

ハード・コア

★★★+(3.5)
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鑑賞No:02925
製作:2018年/日本/124分
監督:山下敦弘
出演:山田孝之/佐藤健/荒川良々/石橋けい

あまりにも純粋で不器用なために世間になじめずに生きてきた男・権藤右近。群馬の山奥で怪しい活動家の埋蔵金堀りを手伝って日銭を稼ぐ彼にとって、心優しい仕事仲間・牛山だけが心を許せる相手だった。右近の弟でエリート商社マンの左近は、そんな2人の無為で自由な日々を歯がゆい気持ちで見守っている。ある日、右近と牛山は、牛山が暮らす廃工場で、古びた1体のロボットを見つける。その分野に詳しい左近が調べると、実は現代科学すらも凌駕する高性能なロボットであることが判明。彼らはロボットと不思議な友情を築いていく一方で、その能力を使って巨額の埋蔵金を密かに発見してしまう・・・・。

作・狩撫麻礼、画・いましろたかしによる伝説的コミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」の実写映画化。しかし、この映画のジャンル分けは難しい映画。社会の底辺で生きる男の社会派ドラマかと思えば、エログロ映画の様相も呈し、人間ドラマかと思えば突然ロボットが出てきて様相が一変し、ファンタジー映画になったかと思うと、いきなり空を飛んでしまうというSFっぽい映画に変貌してしまう。最終的には殺人事件の犯人に仕立て上げられそうになるといったミステリーの要素も加味され、一見、脈絡のないストーリーのようにみえるが、どこか観る者を惹きつける麻薬のようなエッセンスを含んでいる作品。冒頭に松たか子が出演しているが、本作のメインストーリーとは一切関係ないという意味の分からない俳優の使い方をしているかと思うと、逆に山田孝之と佐藤健の似ても似つかないが絶妙の兄弟設定や、荒川良々のどこか足らない牛山役は最適の配役。

劇場公開日 2018年11月23日



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2019-06-24

ビブリア古書堂の事件手帖

★★★★(4.0)
wビブリア古書堂の事件手帖
鑑賞No:02924
製作:2018年/日本/121分
監督:三島有紀子
出演:黒木華/野村周平/成田凌/夏帆

五浦大輔は祖母の遺品から夏目漱石の直筆と思われる署名が入った「それから」を見つけ、鑑定してもらうため北鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」を訪れる。店主である若い女性・篠川栞子は極度の人見知りでありながら本に対して並外れた情熱と知識を持っており、大輔が持ち込んだ本を手に取って見ただけで、大輔の祖母が死ぬまで隠し通してきた秘密を解き明かしてしまう。そんな栞子の推理力に圧倒された大輔は、足を怪我した彼女のために店を手伝うことに。やがて大輔は、栞子が所有する太宰治「晩年」の希少本をめぐり、大庭葉蔵と名乗る謎の人物が彼女を付け狙っていることを知る・・・・。

三上延原作のベストセラーミステリー同名小説を、黒木華と野村周平の主演で実写映画化した作品。監督は「幼な子われらに生まれ」「しあわせのパン」の三島有紀子。ほのぼのとしたラブ・ストーリーと、ミステリーが過去と現代にまたがって展開する。ラブ・ストーリーもミステリーもやや中途半端感は否めない。犯行をほのめかす犯人は直ぐわかってしまう。ただ、ストーリー全体はどういう展開になるのか、予想がつかないので最後まで見入ってしまう。主演の二人はまずまずだったが、意外な配役が、過去の不倫カップルを演じた夏帆と東出昌大。名前だけ聞くとミスキャストのような感じだが、意外とハマっていた。そして最もハマっていたのが成田凌。少し前に「スマホを落としただけなのに」を観ていたが、この人のこの手の役はピカ一と思える。題材も実在の小説、主題歌も好きなサザンオールスターズと興味は尽きない。本作を観ると、改めて漱石や太宰治を読んでみたくなった。

劇場公開日 2018年11月1日



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2019-03-23

遙かなる山の呼び声

★★★★★(5.0)
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鑑賞No:00332
製作:1980年/日本/124分
監督:山田洋次
出演:高倉健/倍賞千恵子/吉岡秀隆/ハナ肇

北海道の中標津で酪農を営む母子・民子と一人息子武志がいた。ある日ここで働かせて欲しいという男がやってくる。夫を亡くし男手を必要としていた民子は、その男を雇うことにする。田島耕作と名乗る男は納屋に寝泊りしながら働き始め、武志もすぐに耕作になついていく。謎を秘めた感のある耕作だったが、次第に民子も惹かれ始め、耕作は母子にとって家族のような存在となっていくが・・・。

「幸福の黄色いハンカチ」の2年後に製作された本作だが、主演の二人が同じである「幸福の~」につながるかのようなストーリー展開で、「幸福の~」を思い出させる作品であった。耕作が警察に追われる身であることは途中から薄々感じられるが、観ていて何とかならないかとの思いでハラハラしっぱなしだった。何度観ても耕作が網走刑務所に向かう電車内でのラストシーンは涙なしでは観れない映画。

劇場公開日 1980年3月15日



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2019-02-27

富美子の足

★★(2.0)
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鑑賞No:02917
製作:2018年/日本/81分
監督:ウエダアツシ
出演:片山萌美/淵上泰史/武藤令子/山田真歩

デリヘルで見つけた富美子を愛人にした富豪の老人・塚越は、富美子の美しい足を偏愛的に慈しみ、愉悦を覚える毎日を送っていた。塚越は甥でフィギュア作家の野田に富美子の等身大フィギュアの製作を依頼するが、出来上がったフィギュアは塚越を満足させるものではなかった。業を煮やした塚越は「富美子の足を理解するために舐めてみろ!」と野田に命令するが・・・・。

文豪・谷崎潤一郎の短編を3人の映画監督が現代劇として映像化するシリーズ「谷崎潤一郎原案 TANIZAKI TRIBUTE」の1作。谷崎の世界というと、どうも理解しがたい面が多いが、この作品もそのうちの一つ。あまりにもマニアックな塚越老人とその甥の野田。そんな得体の知れない、どこか狂気じみた二人に、無感情で応じる富美子。お金のためとはいえ、そこまで従順になれるのかと思いきや、野だと二人っきりになった富美子の豹変ぶりの方がはるかに狂気じみている。一時期、悪人の出ない、皆いい人ばかりが登場する邦画が流行ったことがあり、観終わった後も気分が良かったが、この作品の登場人物は、富美子や塚越、野田だけでなく、塚越の娘や富美子の母、近所の老人など、出演者全員、変な奴らばっかりで、観終わった後もスッキリしない、後味の悪い映画。

劇場公開日 2018年2月10日



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2018-11-11

blank13

★★(2.0)
wblank13.jpg
鑑賞No:02903
製作:2017年/日本/70分
監督:齊藤工
出演:高橋一生/松岡茉優/斎藤工/リリー・フランキー

13年前に突然失踪した父親の消息が判明した。しかし、がんを患った父の余命はわずか3カ月。父と家族たちの溝は埋まることなく、3カ月後にこの世を去ってしまう。葬儀に参列した人びとが語る家族の知らなかった父親のエピソードの数々によって、父と家族の13年間の空白が埋まっていく。

多額の借金をして、借金取りに毎日取り立てにあう父親が突然失踪し、13年後、消息が分かるが余命3か月という設定。そして父が死に、葬儀の場で父の借金の理由を家族が知るというストーリーで、当然、その真実の意外さを期待して本作を観た。結論は、意外性なしの一言。ネタバレになるので詳細は書かないが、ありがちな結論で、期待していただけに落胆も大きかった。また、70分という短尺なので、もっとスピーディに進行してもいいはずなのに、無意味にスローテンポ。そのため、気だるい感じが終始否めなかった。結局、何を言いたい映画なのか分からないまま終わった作品。(冒頭、同姓の故人の葬儀が目と鼻の先であり、次々とくる弔問客が受付を間違えるというシーンがある。主人公の父の弔問客は少ないながら、生前の父親の人柄を愛し、行いに感謝しているが、逆に弔問客は多いが表向きや世間体だけで集まっているだけという現実ありがちな光景を皮肉っている作品に見えた。)

劇場公開日 2018年2月3日



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2018-07-27

不能犯

★★★+(3.5)
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鑑賞No:02898
製作:2018年/日本/106分
監督:白石晃士
出演:松坂桃李/沢尻エリカ/新田真剣佑/間宮祥太朗

都会のど真ん中で連続変死事件が発生し、現場では必ず黒スーツの男が目撃されていた。その男・宇相吹正はSNSで「電話ボックスの男」と噂される人物で、とある電話ボックスに殺人の依頼を書いた紙を貼ると実行してくれるのだという。彼に狙われた者は確実に死亡するが、その死因は病死や自殺、事故など、いずれも殺人が立証できないものだった。警察はようやく宇相吹正の身柄を確保して任意聴取を始める。宇相吹正の能力にベテラン捜査官たちも翻弄される中、女性刑事・多田だけが彼にコントロールされないことが判明し・・・。

個人的には、沢尻エリカが普通にその美貌と魅力を見せた作品。ただ、作品全体は普通とは言えない内容。原作は人気コミックらしいが、読んだことが無いため何とも言えないが、謎が多すぎてフラストレーションが溜まる作品ではある。また、沢尻エリカ演じる多田刑事の周辺でばかり事件が起こるという、狭すぎる人間関係にも世界観の無さを感じざるを得なかった。そもそも、松坂桃李演じる宇相吹正って何者? 「ウソウフキマサ」⇒「「うそをふきます」⇒「嘘をつきます」と言った感じに、ダジャレ世代の私には読み換えられ、「ダジャレかよ?」と突っ込みたくなるほど、真面目なのかギャグなのかすら分からない。結局、何もわからないまま、解説も結論もないまま、あの終わり方では消化不良感が残るのは私だけだろうか? 設定は面白かっただけに満足のいくラストが欲しかった。どうも続編を意識しての終わり方としか思えない。松坂桃李はこれまでの役どころとは全く異なった役柄を好演している。

劇場公開日 2018年2月1日



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2018-06-01

僕と妻の1778の物語

★★★(3.0)
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鑑賞No:02118
製作:2011年/日本/139分
監督:星護
出演:草なぎ剛/竹内結子/谷原章介/吉瀬美智子

SF作家の朔太郎と妻・節子は結婚16年を迎える仲睦まじい夫婦だった。そんなある日、節子は不意に腹痛に襲われ、もしや妊娠かと期待を膨らませて病院に行くが、急遽手術となり、大腸がんに冒されていることが判明する。余命1年と宣告されるが、医者から「笑うことで免疫力が上がることがある」と聞かされた朔太郎は、節子のために1日1編、笑える小説を書くことを決意するが・・・・。

SF作家の眉村卓と2002年にガンで逝去した夫人との実話を基にした作品。余命1年と宣告された夫人だったが、夫の毎日1編書く短編の効果もあり、5年もの間、余命を延ばす結果となるのだが、基本的に重い内容であるにも関わらず、主演のキャラにもよるのか、また意図的な描き方にもあるのか、あまり深刻さは伝わってこない。また、途中途中で、代表的な短編のイメージが描かれているが、どうも笑えないものばかりだし、オチもないようで、ただただ映画全体を軽薄なものにしてしまっているような感じが否めなかった。それ故、泣ける映画かと思いきや、泣けなかった作品。



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2018-05-21

薄桜記

★★★(3.0)
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鑑賞No:02897
製作:1959年/日本/109分
監督:森一生
出演:市川雷蔵/勝新太郎/真城千都世/三田登喜子

丹下典膳は高田馬場での決闘へ向かう途中の中山安兵衛と出会った。安兵衛の相手が自分と同門の知心流と知りその場を離れる典膳だったが、同門を見捨てたとして師匠から破門を言い渡される。典膳は千春という女性と結ばれるが、留守中に知心流の門弟五人により千春を陵辱されてしまう。五人組に復讐するため、典膳は浪人となり千春と離別し、千春の兄に斬られ片腕を失った。安兵衛は主人である浅野内匠頭の仇討ちのため吉良邸への討ち入りを計画。一方、典膳は吉良家に迎え入れられていた・・・・。

五味康祐の産経新聞連載小説の映画化で、赤穂浪士の仇討を背景とした時代劇。背景は赤穂事件ではあるが、赤穂事件を描いているわけではないので忠臣蔵ファンには物足らない内容。ただ、主人公の丹下典膳に関するストーリーは壮絶。名前が丹下で、片腕を失うことから途中、「丹下左膳」の話かと間違うような展開だったが、ラストの片腕での殺陣は緊張感があってハラハラした。顔と名前が分かる俳優が勝新だけで、キャストの設定も最初よく分からなかったので、初めて観るのなら役どころを予習して観た方がより楽しめる。

劇場公開日 1959年11月23日



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2018-05-15

蛇のひと

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:02245
製作:2010年/日本/101分
監督:森淳一
出演:永作博美/西島秀俊/板尾創路/劇団ひとり

三辺陽子が朝出社すると、部長の伊東が自殺したということで会社は大変な騒ぎになっていた。しかも課長の今西まで行方不明になっていたのだ。今西に一番近い部下だった陽子は副社長に呼び出され、今西が横領で逃げている疑いがあると聞かされる。しかもその証拠を伊東部長が握っていたというのだ。そして、陽子は会社の命令を受けて、今西を探しに行くのだが・・・・。

冒頭からとても興味をひく展開で、次々と明らかになっていく事実に引き込まれていく秀逸のサスペンス映画。失踪の謎だけでなく、今西課長の秘められた過去が丁寧に暴かれていき、失踪の謎へとつながっていくストーリーの展開もよくできている。2時間にも満たない映画だが、十分見ごたえがある。ただ、ラストの今西課長の行動は不可解。最後に何をしようとしたのか?意味不明な終わり方には疑問が残る。

劇場公開日 2010年9月25日



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2018-03-19

ホワイトアウト

★★★★(4.0)
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鑑賞No:00969
製作:2000年/日本/129分
監督:若松節朗
出演:織田裕二/松嶋菜々子/佐藤浩市/中村嘉葎雄

新潟県奥遠和ダムの運転員・富樫は遭難者救助に向った際にホワイトアウトに見舞われ、同僚の吉岡を失くしてしまう。2ヵ月後、吉岡のフィアンセ・千晶がダムを訪れるが、時を同じくしてダムと発電所がテロリストに占拠される。テロリストはダムの職員と千晶を人質に、政府に50億円の身代金を要求するが・・・・。

この映画を観ると、まず思い浮かぶのが「ダイ・ハード」。まさに日本版「ダイ・ハード」といえる内容である。ハリウッド映画の向うを張ったアクション邦画というのはあまりない中、敢えて挑戦した姿勢は評価したい。そしてかなり酷評されている作品だが、アクション邦画としては結構楽しめる出来になっていると思う。ただ、「ダイ・ハード」の主人公は警官で、なおかつ人質に妻がいるという設定から、主人公単独の人質救出はすんなり入っていけるが、単なるダムの職員がただの正義感でテロリストに挑むというシチュエーションはちょっと違和感があり、テロリストも海外のテロリストのイメージにはほど遠かったのが残念。
ダムを出てからの展開があまりにあっけなかっただけに、最後までダム内の闘いにした方が緊張感があってよかったのでは!?

劇場公開日 2000年8月19日



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2018-03-10

秘密

★★★+(3.5)
w秘密
鑑賞No:02039
製作:1999年/日本/119分
監督:滝田洋二郎
出演:広末涼子/小林薫/岸本加世子/金子賢

スキーバスの転落事故に遭遇し、病院に運ばれた平介の妻・直子と高校生の娘・藻奈美。直子は亡くなるが、藻奈美は一命を取りとめる。しかし、意識が戻った藻奈美の人格は直子に変わっていた。戸惑いながらも父娘として暮らし始める平介と直子だったが、やがて17歳の高校生として新たな人生を歩み始めた直子は人生を満喫し始め・・・・。

なかなか面白い設定で楽しめた映画。私には娘がいないので、平介の気持ちは分かりにくいところもあるが、実際にこのようなことになったら複雑な気持ちになるだろうなとついつい考えてしまった。娘の身体に妻の人格が宿った状況での生活も慣れ始めた頃、やがて藻奈美の人格が徐々に戻ってきて、そしてついに直子との別れのシーンは感動的。それだけに意外なラストはちょっと衝撃的でもあり、なんか感動的な別れのシーンを台無しにされたような気にもさせられた。むしろラストの告白とでもいうべきシーンこそ“秘密”にして欲しかった・・・?

劇場公開日 1999年9月25日



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2018-03-03

バーバー吉野

★★★(3.0)
wバーバー吉野
鑑賞No:02168
製作:2003年/日本/96分
監督:荻上直子
出演:米田良/もたいまさこ/石田法嗣/大川翔太

どこにでもありそうな、とある田舎町。この町には理髪店が一軒しかなく、男の子は皆、その理髪店で“吉野ガリ”と呼ばれる髪型にするのが、町の掟だった。そんなこの田舎町にある日、東京から転校生がやってくる。その転校生の髪型に町の少年たちの心は騒ぐが・・・・・。

町の子供全員が“吉野ガリ”と呼ばれる、おかっぱ頭のような髪型をしている異様な町。どこか閉鎖的で、新興宗教を思わせる不気味さを感じながら観ていると、そこにその閉鎖的な慣習を打ち破ろうとする一人の少年が現れる。しかし保守的な大人たちは、この革新者を何とか排除しようとするが、一部の子供たちは町のおかしな慣習に疑問を持ち始める。過去の歴史において何度も繰り返されてきた、旧体制への革命がこの小さい町でも起こりそうな、そんなイメージを受けた。伝統とは何か? 時代の波と共に伝統が失われる寂しさがある一方、伝統を強制的に押し付けるのもどうかと思う。そんな感想を持った作品。

劇場公開日 2004年4月10日



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2018-03-01

半次郎

★★+(2.5)
w半次郎
鑑賞No:02191
製作:2010年/日本/121分
監督:五十嵐匠
出演:榎木孝明/AKIRA/白石美帆/津田寛治

幕末、薩摩藩。貧しい下級武士の中村半次郎は、若い侍たちの中心的存在である西郷吉之助が京に上ると聞き、自分もその一員に加えてほしいと願い出る。上京後は、人並み外れた度胸のよさと剣の腕前が評判となり、半次郎の名前はたちまち世間に知れ渡っていく。そんな中で出会った煙管屋の村田伊兵衛の一人娘さとと互いに心通わせる間柄になるが・・・。

幕末、人斬り半次郎の異名をとった、中村半次郎(のちの桐野利秋)を描いた映画だが、どこに力点を置いて描きたかったのかよく分からず、全体的に薄っぺらい内容になっている。メインは西南戦争だと思うが、西郷隆盛との関係も描き切れていない気がするし、そもそも準主役級であるべき西郷隆盛を演じていた俳優は誰? 無名?の俳優であるため、存在感がイマイチ。その割に存在が気になったのが白石美帆演じる女性。淡いロマンスを描くのはいいが、西南戦争で戦死する半次郎を、京都からやってきて戦場で見届けるシーンはちょっとやりすぎで興醒め。

劇場公開日 2010年10月9日



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2018-02-26

ハッピーフライト

★★★★(4.0)
wハッピーフライト
鑑賞No:01756
製作:2008年/日本/103分
監督:矢口史靖
出演:田辺誠一/時任三郎/綾瀬はるか/吹石一恵

機長昇格を目指す副操縦士の鈴木和博。実機での最終試験となるホノルル行き1980便のフライトに挑むことに。だがその試験教官として同乗したのは堅物で威圧感のある機長の原田だった。一方、同じ便に乗り込んだ国際線デビューの新人キャビンアテンダントの斎藤悦子。鬼チーフ・パーサーが同乗するということでテンパリ気味で、次々と失敗を連発するのだった・・・・。

もともとはパニック映画として描く予定だった映画らしいが、内容的には乗務員および空港関係者の群像劇になっており、なおかつコメディテイストの強い作品となっている。そのため後半は、機体に異常が発生し、いわゆるパニックものの様相を呈してくるが、前半の雰囲気からあまり緊張感は感じられない内容となっている。ただ、緊張感がない分、お笑い要素は多々あり、結構楽しめる。さらに現場で働く人々の裏側が色々描かれていて、へぇーという話もあって面白いです。

劇場公開日 2008年11月15日



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2018-02-16

発狂する唇

★+(1.5)
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鑑賞No:02164
製作:1999年/日本/82分
監督:佐々木浩久
出演:三輪ひとみ/鈴木一真/由良宜子/下元史朗

女子中学生の首が切られる猟奇的な連続殺人事件が発生。容疑者の倉橋美智夫は失踪し、残された母と二人の妹はマスコミや近隣の住民から執拗な嫌がらせを受けていた。しかし、兄の無実を信じる末妹の里美は霊能力者の間宮に兄の捜索と真犯人探しを依頼する。間宮は早速、倉橋家で降霊の儀式を行うが、その儀式のために母や姉が間宮の助手・当麻の生贄となり、里美にも不思議な力が備わってしまう・・・・。

真面目に観たらバカバカしいというか腹の立つ映画。
最初はストーリーらしきものがあるが、途中から訳の分からない展開になっていきます。映画の感じも殺人事件から始まるサスペンス風だったのが、オカルト風になりスプラッター系になったかと思うとカンフーが出てきたり・・・。エロ・グロ描写も満載でもう目を背けたくなります。阿部寛や大杉漣といった有名俳優も出演しているが、ともに怪しげな役どころで何で出演したのか理解に苦しむ。オチもないので消化不良感は頂点です。

劇場公開日 2000年2月26日



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2018-02-02

星守る犬

★★★+(3.5)
w星守る犬
鑑賞No:02204
製作:2011年/日本/128分
監督:瀧本智行
出演:西田敏行/玉山鉄二/川島海荷/余貴美子

北海道の、とあるキャンプ場で死後半年経つ男の白骨死体が、愛犬らしい遺体と共に発見される。しかし、犬の遺体は死後1か月しか経っておらず、なぜ犬が男のそばに寄り添って死んだのか謎だった。市役所に勤める奥津京介はその謎とともに死んだ男の人生に興味を感じ、自腹で東京まで調べに行く。そこで偶然知り合った少女・有希と共に死んだ男の足取りを追うことに・・・・。

西田敏行演じる主人を慕い、健気に尽くす犬のハッピーには涙を誘うシーンもあるが、主人の行為・行動には疑問が残る。最初は不幸にして路上生活者となった男とその愛犬の心温まる話かと思ったが、その不幸も男の無気力・無関心から招いたものだし、レストランのマスターに一旦はハッピーを託しながら、別れを惜しんで再び連れて行ったのも、本当の愛情とは言えない、男の身勝手さではないだろうか? 犬の演技は最高だったが、内容は思ったほどではなかった。ただ不況にあえぐ日本の世相の一端を垣間見る、熟年離婚、路上生活、孤独死を扱った身につまされる映画ではあった。

劇場公開日 2011年6月11日



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2018-01-28

福耳

★★★(3.0)
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鑑賞No:02139
製作:2003年/日本/109分
監督:瀧川治水
出演:宮藤官九郎/田中邦衛/高野志穂/司葉子

フリーターの里中高志は以前入院していた病院で一目ぼれした看護婦・桂を追い、浅草の高齢者マンションでアルバイトを始める。その初日、高志はマンションの入口で奇妙な老人・藤原と出会う。ところが藤原はすでに昨日死んでいたのだった。そしてその老人・藤原は高志に憑りついてしまう。そして、藤原が生前好きだった千鳥への想いを、高志の体を使って伝えようとしていたのだった・・・・。

宮藤官九郎の初主演映画。初主演ということでまだ初々しさというか素人っぽさが残る映画。田中邦衛が死んで他人に憑りつく人を控えめな演技で好演している。主人公に憑りついた理由はラストで分かるけど、タイトルになっている「福耳」はあまり重要なキーワードではないようで、ちょっと物足らなかった。ストーリーの素材はなかなか面白い気がしたが、少しコメディ調が強すぎたせいか、心に沁みる映画とまでは行かなかった。最近おネエ系タレントが増加しているせいか、ベテラン俳優のオカマ役をよく目にするが、本作では宝田明がその役を好演していた。

劇場公開日 2003年9月13日



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2018-01-21

花のあと

★★★+(3.5)
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鑑賞No:02203
製作:2009年/日本/107分
監督:中西健二
出演:北川景子/甲本雅裕/宮尾俊太郎/國村隼

女でありながら男顔負けの剣術の腕を持つ以登は、一度だけ竹刀を交えた海坂藩随一の剣士・江口孫四郎に、一瞬にして熱い恋心を抱く。しかし、以登にも孫四郎にも、ともに家の定めた許嫁がいた。以登はひそかな思いを断ち切って、江戸に留学中の許嫁の帰りを待ち続ける。数か月後、以登のもとに藩命で江戸に向かった孫四郎が自ら命を絶ったという知らせが入る・・・。

主演の北川景子のための映画のようで、その美しさと可憐さを惹き立てながら、女ながら剣の達人でもある以登役を好演していた。一度竹刀を交えただけで一目ぼれする相手の男優は知らない役者だったので、ちょっとインパクトがなかったのが残念だが、普段はそんなに目立たない脇役の多い甲本雅裕が、見た目はパッとしない許嫁だがだんだん頼もしい存在として以登を陰ながら助けていく様は格好良かった。ストーリー的には単純で、特にドンデン返し等意外性はないが、その分判りやすい。

劇場公開日 2010年3月13日



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2018-01-03

ばかもの

★★★★(4.0)
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鑑賞No:02181
製作:2010年/日本/120分
監督:金子修介
出演:成宮寛貴/内田有紀/白石美帆/中村ゆり

群馬県高崎市で地元の三流大学に通うヒデは、ある日、近所のおでん屋で店の女将の娘、額子と出会う。数日後、その額子と同じバイト先で再会したことから、二人は成り行きで肉体関係を持ち、ヒデは額子にのめりこんでいく。しかし、ある夜、額子はヒデを公園の木に縛り付け、彼の下着を降ろしたまま、彼に別れを告げて去って行った・・・・。

予備知識が全くないまま、少々軽薄な大学生と年上の女性とのよくあるラブストーリーかと思いながら観ていたが、意外な展開と、10年にわたるドラマで見ごたえ十分の、いい意味で期待を裏切った作品。ヒデが額子との愛を貫き通したため、彼に惹かれてていく他の女性たちの運命がせつなかった作品だが、良き家庭だった大須家が、ヒデと額子の出会いによって崩壊寸前にまでなっていく様もせつなく、明らかに悪い人間が登場人物の中にいるわけではないので、やりきれない気持ちになる映画。一見、強気で奔放な年上女性を内田有紀が見事に好演していた。

劇場公開日 2010年12月18日



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2017-12-30

PARTY7

★★★(3.0)
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鑑賞No:02154
製作:2000年/日本/104分
監督:石井克人
出演:永瀬正敏/浅野忠信/原田芳雄/小林明美

組の金2億円を横領し、隠れ場所にはもってこいの辺鄙なホテルに身を隠したシュンイチロウ。しかしホテルを紹介してくれた旅行代理店のオバちゃんの口が軽く、借金返済を迫る元彼女のカナや、カナの婚約者トドヒラ、シュンイチロウから金を取り戻すために派遣された兄貴のソノダたちが次々とホテルにやってくる。追い詰められたシュンイチロウは2億の金を持ってみんなで逃げる相談を持ちかけるが・・・・。

これは評価、好き嫌いの分かれる作品ですね。舞台はホテルの一室がほとんどなので、この映画が面白いかどうかは、その中で繰り広げられる会話ややりとりが大きなウエイトを占めるのだが、この会話が割と個性的というか、監督の性格なのか、ツボにはまる人とはまらない人の二極に分かれる感じがした。基本的にはくだらなく、劇場で観るほどの作品ではないが、観始めるとどうなるのか?とついつい最後まで観てしまう不思議な作品である。今年お亡くなりになった、原田芳雄さんがイメージとは異なる、コミカルな役どころで出演しているところが見もの。その他にも個性派俳優が多く、異様な作品となっている。

劇場公開日 2000年12月16日



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2017-12-25

白夜行

★★★(3.0)
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鑑賞No:02135
製作:2011年/日本/149分
監督:深川栄洋
出演:堀北真希/高良健吾/船越英一郎/戸田恵子

昭和55年。とある廃ビル内で質屋の店主が殺される事件が起こる。すぐに妻とその愛人に嫌疑がかかるが、10歳の息子の証言で母親のアリバイが認められる。一方、被害者が事件の直前に、西本文代という女の家を訪ねていたことが判明する。そして質屋殺しの決定的な証拠品も見つかるが、文代はガス中毒死してしまう・・・。

19年におよぶ男女の人生を描いているが、主人公の男女はほとんど絡むことはなく、また心のうちを吐露するシーンもなく、内面性が描かれていないのでどうしても観る側の想像や感じ方に左右される作品になっているよう。事件は次々と起こっていくが、解決しないまま時間が過ぎていき、最後に謎解きが行われるスタンダードな展開だが、どうも前半部は視聴者の想像に委ねる部分が多いゆえ、後半の真相との乖離に戸惑う部分はある。それにしても19年にもわたってあのような男女の関係があるものなのか?幼少期の異常な経験をした2人とは言え、なんか現実感がない設定には少し疑問を感じた。今回、いわゆる悪女を演じた堀北真希だが、女優として一皮剥けたのではないだろうか。

劇場公開日 2011年1月29日



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2017-12-19

パーティーは終わった

★+(1.5)
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鑑賞No:02128
製作:2011年/日本/140分
監督:行定勲
出演:成宮寛貴/永山絢斗/高岡蒼甫/林遣都/仲里依紗

売れっ子漫画家だが彼氏のいない十朱は、友人に誘われてとあるパーティーに出かける。パーティー慣れした友人はすぐいなくなり、ひとり取り残された十朱は、そこで彼女の前を次々と通り過ぎていく美しい男達と目が合う。そして彼女は想像に耽っていき・・・・。

一人の女性と5人の男性が織りなす5つのラブストーリーからなるオムニバス映画。設定としては、パーティー会場で仲里依紗演じる十朱が出会った美男子に対し、勝手に想像に耽るというもので、それ以上でもそれ以下でもない作品。5つのエピソードに仲里依紗が五人五色の女性を演じ分けているが、やはりエピソードの違いを鮮明にしているのは男優たちが演じる男の設定。色々なパターンの男たちに愛され、頼られ、怖がらせられ・・・といったともすれば翻弄される十朱が見ものの作品。

劇場未公開



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2017-11-16

ボクの女に手を出すな

★★★(3.0)
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鑑賞No:00338
製作:1986年/日本/95分
監督:中原俊
出演:小泉今日子/石橋凌/河原崎次郎/金子美香

孤児院育ちで不良娘だった黒田ひとみは盗みを働いて刑事に追われた際、若い弁護士の加島に救われる。そして、彼の紹介で彼の紹介で信州の大富豪、米倉家の進の家庭教師をすることになる。進は手のつけられない我侭っ子だが、徐徐にひとみと心を通わしていく。そんなある日、知り合いの佑介と徹に出会ったことで誘拐事件に巻き込まれていく・・・・。

小泉今日子主演2作目。今でこそアイドルから見事に女優として転身したキョンキョンだが、本作の頃はまだ経験不足からくる未熟さから素人っぽさが目立っていた。ただ、作品的には恵まれていたのか、そこそこ楽しめる作だし、意外にも本作で毎日映画コンクール主演女優賞を受賞している。キョンキョン主演作としては「怪盗ルビイ」の方が好きだが、本作もキョンキョンの魅力は満開で悪くない。ただ、ストーリーはありきたりなのか、キョンキョンの映像は記憶に残っているが、ストーリーはすっかり記憶から消えてしまった。ちなみに主題歌「木枯らしに抱かれて」も好きな曲の一つ。

劇場公開日 1986年12月13日





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2017-10-19

半落ち

★★★★(4.0)
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鑑賞No:01228
製作:2003年/日本/121分
監督:佐々部清
出演:寺尾聡/原田美枝子/柴田恭兵/吉岡秀隆

元刑事で現在は警察学校の教官を務める梶が、妻を殺したと自首してくる。梶の自供によれば、アルツハイマー病に苦しむ妻から「自分を殺して欲しい」と懇願され、やむを得ず首を絞めたというのだった。しかし、梶が出頭したのは事件から3日後だった。空白の2日間に何があったのか、疑問に思った聴取を担当した志木刑事は粘り強く追及するが・・・・。

警察官の犯行というのがセンセーショナルなイメージにしているが、難病に苦しむ妻(または夫)を自らの手で殺す夫(または妻)というのは世間でも起こっていて珍しいことではなく、題材の事件としては単純。さらに犯人の夫は自首してきて、あっさり白状する。ただ、あっさり自白はするが、本作で問題となるのはここから。殺人は認めたのに、殺した翌日から自首するまでの2日間の行動に対して完全黙秘を続ける。この奇妙な展開に観ている者は、何故?という興味が駆り立てられる。寡黙で誠実な梶を演じる寺尾聰の演技から、妻に関する秘密だとは想像できるが、何だろう何故だろうと観ていると最後は泣かせるラストになるので要注意。

劇場公開日 2004年1月10日



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2017-09-13

復活の日

★★★★(4.0)
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鑑賞No:00336
製作:1980年/日本/156分
監督:深作欣二
出演:草刈正雄/夏木勲/多岐川裕美/永島敏行

198×年、東ドイツの陸軍細菌研究所から新種のウイルスが盗まれるが、逃走した犯人たちの飛行機が墜落、ウイルスが飛散してしまう。そしてこの細菌が原因と思われる病気で世界中の人々が次々と死んでいくことに。やがてこのウイルスの感染を逃れた南極にいた863人を除いて世界の人々は死滅してしまう。生き残った人々だけで南極での生活が始まるが、彼らに第二の危機が迫っていた。アメリカに直下型地震が襲うと予知されるが、もし地震が起こると米ソ互いの報復ミサイルが発射され、そのうちの一つは南極にも向けられていた・・・・。

原作は「日本沈没」の小松左京。「日本沈没」も当時衝撃な作品だったが、さらに邦画にしては珍しい地球規模の作品になっている。小松左京作品はスケールが大きく、一見突拍子もないような設定だが、まんざら非現実的でもないような説得力もあり、ついつい引き込まれてしまう。絶滅モノとしては高評価できる作品で、草刈正雄の好演も光った。結局、南極に863人の人が生き残ることになるが、そのうち女性は8人。彼らの生存を脅かすのは米ソ対立の象徴である自動報復ミサイルだが、もはや彼らには米ソも人種も性別もなく、ただ人類の存続という使命を託された責任感が芽生えざるを得ない状況に追い込まれていく。そのあたりの人々の機微が、なんか悲しくせつなくもあり、感動的でもあった。そんな南極の白く美しい景色が、ここに住んでいる人々を象徴するかのごとく映って印象的だった。

劇場公開日 1980年6月28日



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2017-08-19

花園の迷宮

★★+(2.5)
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鑑賞No:00471
製作:1988年/日本/118分
監督:伊藤俊也
出演:島田陽子/工藤夕貴/黒木瞳/内田裕也

横浜・本牧にある豪華な洋館のホテル「福寿楼」。ここに若狭から2人の少女が売られてきるが、間もなく奇怪な殺人事件が発生する。ホテルのマダムの亭主が殺されたのだ。第一発見者のマダムは自分が疑われるのを恐れて、強盗事件のように見せかけるが・・・・。

なかなか豪華な俳優陣で、島田陽子の濡れ場シーンも話題になった映画だが、ストーリー自体はイマイチぱっとしない内容。女性が主役で綺麗どころの女優さんの熱演は評価できるが、やはり一際異彩を放っているのは内田裕也の怪演ではないでしょうか?完全にアブナイ役どころになりきっています。

劇場公開日 1988年1月25日

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2017-08-14

破門 ふたりのヤクビョーガミ

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:02866
製作:2017年/日本/120分
監督:小林聖太郎
出演:佐々木蔵之介/横山裕/北川景子/橋爪功

映画プロデューサーの小清水が持ち込んだ映画企画に、二蝶会の若頭が出資をすることとなったが、小清水は映画製作の金を持ったまま行方をくらましてしまった。二蝶会の強面ヤクザ桑原は経営コンサルタントの二宮を巻き込み、資金回収のために奔走。桑原は邪魔をするゴロツキ2人を病院送りにする。しかし、その相手はなんと本家筋の構成員。これが原因で組同士の揉め事へと発展し、追う立場だった桑原と二宮がいつしか追われる側になってしまう・・・・。

黒川博行の第151回直木賞受賞作「破門」の映画化。ヤクザ世界の緊張感とドタバタコンビのお笑いが絶妙に織り交ざって、飽きさせない楽しさがあった。コメディ映画の割にはストーリーのテンポがよく、見ごたえもあって、十分満足のいく作品。特に佐々木蔵之介演じるヤクザは憎めないキャラで、ともかく二宮とのやり取りは面白い。ラストは続編を期待させる終わり方なので、ぜひ続編を観たい。

劇場公開日 2017年1月28日



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2017-07-06

病院へ行こう

★★★★病院へ行こう
鑑賞No:00333
製作:1990年/日本/118分
監督:滝田洋二郎
出演:真田広之/薬師丸ひろ子/大地康雄

コピーライターの公平は、妻が自宅に見知らぬ男を連れ込んでいる現場に鉢合わせし、その男ともみ合いの上、階段から落ちて骨折し入院することに。しかし病室は大部屋で変人が多く、なおかつその隣のベッドには妻の不倫相手がいた。さらには担当になった医者は新米研修医で、点滴すらうまく刺せない始末だった・・・。

個人的にはアイドル女優というイメージが強かった薬師丸ひろ子のイメージを一変させた映画。彼女のとぼけた迷演技が、とかく暗くなりがちな病院を舞台にしながら、大いに笑っても不謹慎とは思わせない雰囲気を形作っていた。(この作品以降、チョットとぼけた、ほのぼの系のおかあさん役はハマリ役のような女優になったのではないかと思うのは私だけ?)同様に二枚目俳優の真田広之もコミカルな演技が板についており、間男役の大地康雄や彼らを取り巻く入院患者ら個性ある脇役陣のお陰で、最後まで退屈しない作品に仕上がっている。病院を舞台にしたコメディといえば、この映画がまずは思い浮かぶ傑作ではないだろうか。

劇場公開日 1990年4月7日

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2017-06-24

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

★★★★(4.0)
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鑑賞No:02863
製作:2016年/日本/111分
監督:三木孝浩
出演:福士蒼汰/小松菜奈/東出昌大/宮崎美子

美大生の高寿は、通学電車の中で見かけた女性・愛美に一目ぼれする。勇気を出して声を掛け、会う約束を取りつけようとする高寿だったが、愛美はなぜか泣き出してしまう。意気投合した高寿と愛美は付き合うことになり、幸せな日々を過ごしはじめるが、そんなある日、高寿は愛美から信じられないような秘密を明かされる・・・・。

本作も出演者全員イイ人で、悪い人間は登場しないので気持ちよく観れる。そういう意味ではよかったが、結末はあまりにも切なく、晴れやかな気持ちで観終えることができないので要注意。あと、前半はイマイチ、時間軸が理解しづらく、少々戸惑う。福士蒼汰演じる高寿の目線でストーリーは進行するため、高寿の方は問題ないが、時間が逆行する愛美の方は意識して観ないと分かりくい。ラストで分かりやすく説明があるので、納得はするが、結末の切なさは拭えない。興味深い設定ではあったが、そもそも時間が逆行する世界から来たって、どういうこと?内容はファンタジーラブストーリーだが、設定はSFミステリーである。主演の副士蒼汰の演技はやや硬めで不自然な感があったが、友人役の東出昌大は自然体の演技で好感の持てる役どころだった。

劇場公開日 2016年12月17日



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2017-06-23

パラサイト・イヴ

★★★
パラサイト・イヴ
鑑賞No:00644
製作:1997年/日本/121分
監督:落合正幸
出演:三上博史/葉月里緒奈/中嶋朋子/別所哲也

生化学者・永島利明は事故死した妻・聖美(きよみ)の肝細胞の培養を始める。それは、聖美を生き続けさせるためだった。順調な増殖を示す聖美の肝細胞。中でもミトコンドリアの増殖は異常ですらあった。時を同じくして聖美から腎臓の提供を受けた少女、真理子の身体にも異変が生じていた。全ては10億年前に人類の体細胞に侵入し、寄生という形の共存を続けてきたミトコンドリアの、新たな生命体への進化を目的とした計略だった・・・・。

第2回日本ホラー小説大賞を受賞した薬学研究者・瀬名秀明の同名ベストセラーの映画化。人類を滅ぼし、人類にとって代わる者・・・それは、これまでの映画では、SF映画によく出てくる地球外生物、あるいは人類以外の進化した動物(たとえば、「猿の惑星」の猿など)などが主流だったように思うが、本作はミトコンドリア。これは細胞の中に存在するもので、人間にとってはその存在感は感じられないだけに、逆に恐怖が増幅される。ただ、存在感がない相手だが、何故か起こりうる可能性は一番高い気のする作品。

劇場公開日 1997年2月1日

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2017-06-10

ひみつの花園

★★★★
ひみつの花園
鑑賞No:00709
製作:1997年/日本/83分
監督:矢口史靖
出演:西田尚美/利重剛/角替和枝/田中規子

銀行OLの咲子は銀行強盗の人質になり、5億円の入ったスーツケースもろとも吹き飛ばされるも奇跡的に生還を果たす。しかし半年のリハビリ生活ですっかり怠け癖がついた咲子は、毎日をダラダラ過ごすようになっていた。そんな折テレビニュースで、盗まれた5億円が車と一緒に焼失したという報道に記憶を蘇えらせ・・・。

三度のメシよりお金の好きなOLが5億円の入ったスーツケースを手に入れるため悪戦苦闘するコメディ。大好きな大金を得るためとはいえ、主人公の咲子のバイタリティには脱帽する。5億円の在りかである樹海に入るための準備として、樹海の地質を学ぶため大学に入ったり、5億円にたどり着くために必要な運転免許の取得や水泳、ロッククライミングなどの習得と限りない。もはやお金そのものへの執着を超越し、ひたすら目的に向って突き進むことに執着したかのような主人公の姿が、立派であると同時に滑稽だったところが良かった。

劇場公開日 1997年2月15日



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2017-05-29

ぼくのおじさん

★★★★
ぼくのおじさん
鑑賞No:02859
製作:2016年/日本/110分
監督:山下敦弘
出演:松田龍平/真木よう子/大西利空/寺島しのぶ

「自分のまわりにいる大人について」というテーマで学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学生のぼく=春山雪男は、居候の「おじさん」を題材に作文を書くことにした。おじさんは大学の臨時講師で哲学を教えているせいか、屁理屈をこね、時には雪男をダシに母からお小遣いをもらい、万年床でマンガばかり読んでいる。そんなおじさんに見合いの話が持ち上がる。相手はハワイの日系4世で、絶世の美女・稲葉エリー。見合いに消極的だったおじさんはエリーに一目ぼれ。しかし、祖母が経営するコーヒー農園を継ぐためエリーはハワイへ帰ってしまう。エリーに会いたい一心で、おじさんはハワイへ行く作戦をあれこれと練り出すが・・・・。

北杜夫が自身をモデルに書いたロングセラー小説の映画化。松田龍平のキャラクターが良く活かされている作品。哲学者という設定で、何でもかんでも屁理屈をこねて、自分の思い通りにしようとする松田龍平演じるおじさんの言動は見ていて面白い。屁理屈の元も悪意があるものではなく、基本はぐうたらで、
せこいがための苦肉の策であるため、憎めないところがいい。また、おじさんの屁理屈は家族(特に兄嫁)には通じず、もっぱら対象となるのは甥の雪男で、このコンビのやり取りも面白い。前半は家の周辺が舞台で、狭い話だったが、後半は一転、舞台をハワイに移し、ちょっぴりスケールが大きくなるが、その分、おじさんの屁理屈が通用しなくなるのも見どころ。最後まで飽きずに楽しめる。

劇場公開日 2016年11月3日



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2017-05-22

ボクの妻と結婚してください。

★★★★
ボクの妻と結婚してください。
鑑賞No:02860
製作:2016年/日本/114分
監督:三宅喜重
出演:織田裕二/吉田羊/原田泰造/高島礼子

数多くのレギュラーを抱え、忙しい毎日を送るバラエティ番組の放送作家・三村修治は、体に異変を感じて検査を受けるが、その結果は余命わずか6カ月の末期のすい臓がんという信じがたいものだった。放送作家として、世の中のさまざまなこと「楽しい」に変えて来た修治は、自分がいなくなったあとも、妻が前を向いて生きていけるようにと、ある企画を思いつく。それは、自分が死んだ後の妻の新たな結婚相手を探すことだった・・・・。

放送作家の樋口卓治による同名小説の映画化。基本的に悪い人間は出てこないので、気持ちよく観れる作品。ただ、題材はシリアスな設定なので、ときどき涙を誘うが、織田裕二演じる主人公の修治が憎めない軽めのキャラクターなため、設定ほど深刻な状況という雰囲気は感じさせなかったのも気持ちよく観れた原因かも。修治が考えた奇想天外な企画も、自分がもし同じ立場だったら理解はできる。しかし、残された者の気持ちはどうか?そこを映画ではどう終わらせるのか?修治が選んだ新たな結婚相手と結局、結ばれなかったら消化不良に陥るし、かといって、夫の死後の新たな結婚相手を夫の生前に受け入れる妻だとしたら、それもどうかと思う。いったい、どういう落としどころで結末を迎えるのか?と思いながら観ていたが、納得のいくラストで安心した。その点でもいい映画。

劇場公開日 2016年11月5日



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2017-05-15

ヒートアイランド

★★★★
ヒートアイランド
鑑賞No:01527
製作:2007年/日本/106分
監督:片山修
出演:城田優/木村了/北川景子/小柳友/浦田直也

渋谷のチーム“ギルティ”のリーダーのアキは、仲間とファイト・クラブを主宰していた。ある日、仲間のひとりが3000万円の入ったバッグを持って帰ってくる。その金は強盗団が、ヤクザの経営するカジノから強奪した金の一部だった。やがて彼らは、その金を狙う強盗団やヤクザ、さらには南米マフィアまで加わった争奪戦に巻き込まれていく・・・。

渋谷を舞台にした、若者と強盗団とヤクザの大金争奪戦を描く。それほど期待して観たわけではなかったが、意外と面白かった。テンポが非常によく、渋谷の若者グループ6名を中心に2組のヤクザ、強盗団、南米マフィアが絡んでくるものの、ストーリー自体は分かりやすく、またうまくつながっていくので観ていても飽きさせない。若者グループの俳優は無名?の人たちばかりで演技的にはうまいとはいえないが、まわりを固めるベテラン俳優陣の熱演が映画を盛り立てている。ちなみに、本映画のオフィシャルサイトで“ギルティ”誕生の秘密を描くショートムービーが期間限定配信されているので、先にこちらを観てから映画を観るとより楽しめる。

劇場公開日 2007年10月20日

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2017-05-09

ホワイトリリー

★★
ホワイトリリー
鑑賞No:02846
製作:2016年/日本/80分
監督:中田秀夫
出演:飛鳥凛/山口香緖里/町井祥真/西川カナコ

傷ついた過去を抱えるはるかと登紀子は、互いを慰めあうように寄り添いながら生きている。そんな2人の秘密に踏み込んできた悟の存在によって、それぞれの愛が暴走をはじめる・・・・。

日活の成人映画レーベル「ロマンポルノ」の45周年を記念し、日本映画界の第一線で活躍する監督たちが新作ロマンポルノを手掛ける「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」の1作。ロマンポルノとは言いながら、そこまで厭らしさは感じない演出だった。けれどもそこは「リング」で有名な中田秀夫監督。次第にその片鱗を見せ始め、終わってみればホラー?と思わせるようなホラー要素がしっかりと入っていました。ストーリー的には目新しさはなく、好きなタイプの映画でもないため、この1作でこのプロジェクト作品はもういいかな・・・。

劇場公開日 2017年2月11日



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2017-04-12

眉山

★★★+
眉山
鑑賞No:01451
製作:2007年/日本/120分
監督:犬童一心
出演:松嶋菜々子/宮本信子/大沢たかお/円城寺あや

東京で働く咲子のもとに、母の入院の知らせが届く。急遽、母の入院する故郷・徳島に戻った咲子は、母親の余命が短いことを知る。また、医師の寺澤から母が献体を希望していることを知り、思い悩むことに。さらに、母子家庭で育ち、父は死んだものと知らされていた咲子は、父が生きており、東京で暮らしていることを知る・・・。

さだまさし原作の同名小説の映画化。激しさはないが、静かに淡々と進行するストーリーに徐々に引き込まれていくといった感じの映画。主演は娘役の松嶋菜々子だが、描かれているのは母親の生き様であり、娘に対する愛情である。そしてその母親の真の愛情を、母親の死に直面することによって娘は気付くことになる。まさに母親役を演じた宮本信子の気丈な演技が光る作品である。ラストの本場・阿波踊りは壮観であり、その中で30年ぶりに再会する父と母の姿は涙を誘った。

劇場公開日 2007年5月12日



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2017-04-03

犯人に告ぐ

★★★+
犯人に告ぐ
鑑賞No:01397
製作:2007年/日本/117分
監督:瀧本智行
出演:豊川悦司/石橋凌/小澤征悦/笹野高史

6年前、指揮官として担当した男児誘拐事件で、人質を殺され犯人を取り逃がした過去を持つ巻島刑事。新たに起きた連続児童誘拐殺人事件を解決するために警察が考え出した“劇場型捜査”の担当に巻島刑事が指名される。巻島はテレビ番組に出演し、犯人バッドマンに向って呼びかけるが・・・。

犯人が誰かとか、動機は何かなどは重要視されていないし、犯人像すら浮かんでこないミステリー。姿なき犯人との目に見えぬ対決だけでなく、巻島がひたすら犯人に迫ろうとする中で、警察組織やマスコミの壁にぶち当たり、生死をさまよう妻と捜査との板ばさみの状態になるなど、精神面での描写が多かった。最後に犯人は捕まり、事件は解決するので多少スッキリするが、謎が残らないわけではない。

劇場公開日 2007年11月3日



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2017-04-02

陽はまた昇る

★★★★
陽はまた昇る
鑑賞No:01176
製作:2002年/日本/108分
監督:佐々部清
出演:西田敏行/渡辺謙/緒形直人/真野響子/仲代達矢

日本ビクターの加賀谷は赤字部門である横浜工場ビデオ事業部の事業部長として異動し、大幅な人員整理を命じられる。ひとりの解雇者も出したくない加賀谷は、極秘にプロジェクトチームを立ち上げ、家庭用VTRVHSの開発に着手する・・・。

家庭用VTRの世界規格となったVHSの開発に関わった男たちを描いた映画。以前NHKで放送されていた「プロジェクトX」を思わせる人間ドラマの映画化。(実際に「プロジェクトX」で放送された内容が元になっている)有名なVHS開発に関わる実話に基づいた話で非常に楽しめる。人名は変えてあるが実在の人物は存在し、松下幸之助のみ実名で登場する。「企業は人なり」という言葉を改めて実感する映画である。実話モノのお好きな方にはオススメ。

劇場公開日 2002年6月15日



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2017-02-19

パッチギ!

★★★★
パッチギ!
鑑賞No:01388
製作:2004年/日本/117分
監督:井筒和幸
出演:塩谷瞬/沢尻エリカ/高岡奏輔/松永京子

1968年、世の中はグループサウンズ全盛の頃。京都府立東高校の空手部と朝鮮高校のアンソン率いる一派は激しく対立していた。そんな中、東高校の松山はアンソンの妹でフルートが得意なキョンギャに心を奪われる。彼は彼女に近づきたいためにギターを練習し始めるが・・・。

ストーリー的には「ウエストサイド物語」を思い起こさせる内容だが、対立軸が日本人対朝鮮人ということで「ウエスト~」よりもより現実的で身近なイメージがある。日本人がかつて朝鮮人に対して行った蛮行、そしてその逆も然り。それによって我々は様々なことを論じているが、果たしてどれだけのことを知り理解しているのか?この映画では、自ら対立する相手の中に飛び込んでいき、相手を理解しようと努力する大切さが感じられた。出演者も(私にとっては)無名の俳優ばかりだが、それが却って新鮮でエネルギッシュなものになっている。たいして昔の作品ではないが、沢尻エリカやオダギリギョーも初々しくて好感が持てた。なお題名の“パッチギ”とは「突き破る」という意味のハングル語で転じて「頭突き」を表すそうだが、喧嘩・乱闘シーンは観ていても痛みが伝わってくるような激しいものだった。

劇場公開日 2005年1月22日



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2017-02-02

ハウルの動く城

★★+
ハウルの動く城
鑑賞No:01377
製作:2004年/日本/119分
監督:宮崎駿
声の出演:倍賞千恵子/木村拓哉/美輪明宏/我修院達也

街で兵隊に絡まれたソフィーを謎の美青年が助ける。彼こそ悪名高き魔法使いハウルだった。その夜ソフィーは、彼女のところにやって来た荒地の魔女に魔法をかけられ、90歳の老婆にされてしまう・・・。

英国の児童書「魔法使いハウルと火の悪魔」を宮崎駿監督が映像化したアニメ。背景は激しい戦争ながら、物語はラブ・ストーリーとなっている。宮崎アニメ(ジブリ作品)はあまり観たことがなく、鑑賞作品は「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」に続いて3作目となった。映像は相変わらず綺麗で、「もののけ姫」のような残虐性がなかったのは観ていてよかった。ただ全体的にはよく理解できない映画?特に背景が全くわからなかった。

劇場公開日 2004年11月20日

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2017-01-26

人が人を愛することのどうしようもなさ

★★
人が人を愛することのどうしようもなさ
鑑賞No:01486
製作:2007年/日本/115分
監督:石井隆
出演:喜多嶋舞/津田寛治/永島敏行/竹中直人

土屋名美は人気女優として活躍していたが、実生活では若手女優と浮気をしている俳優の夫と破局の危機を迎えていた。現在撮影中の新作にはヒロインとして名美のほか、夫も浮気相手の若手女優も出演しており、このスキャンダラスなキャスティングにマスコミも注目していた。そんな名美に雑誌編集者の葛城がロングインタビューを試みるのだった・・・。

現実と、映画撮影現場と、さらに映画の中の劇中劇が交錯しながらストーリーは展開するので、ボゥーと観ていると少し混乱するが、この映画はそんなストーリーはあまり関係ないよう。注目は全編通して半分くらいはあるのではと思われる喜多嶋舞のヌードシーン。それも大胆かつ激しいエロティシズムを映し出している。ただし、年齢的なものもあるのか、必ずしも新鮮な美しさはない。(個人的には夫の浮気相手の若手女優のヌードシーンの方が良かった)まぁ、よくここまで大胆なシーンを撮ったのかと拍手はおくりたいが。ラストは衝撃的とまではいかないが(ある程度読めたが)、ドンデン返しのような結末は用意されている。

劇場公開日 2007年9月8日

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2017-01-14

星になった少年 Shining Boy & Little Randy

★★★★
星になった少年
鑑賞No:01485
製作:2005年/日本/113分
監督:河毛俊作
出演:柳楽優弥/常盤貴子/蒼井優/高橋克実

哲夢は内にこもる性格と、家が動物プロダクションを経営していることから学校でいじめにあっていたが、購入した仔ゾウとの出会いから象使いを志すようになる。そしてタイにある象訓練センターに単身留学することに。見知らぬ土地と見知らぬ人々の中で戸惑いながらも訓練を続け、やがて象とも周りの仲間たちとも心を通わせていく・・・。

物語は、「日本での象使いを志すまで」「タイでの象使いの修行」「日本に戻っての象使いとしての活躍」の3つに大きくは構成されるが、どれも手を抜かず丁寧に描いている。その分、あまりにも早すぎ、あまりにもあっけなさ過ぎる死にとても切なくなった。主役の柳楽優弥も「誰も知らない」からひと回り成長した感があり、演技も板についてきている。ラストの常盤貴子演じる母親と蒼井優演じるガールフレンドとの会話のシーンは思わず泣けてしまった。

劇場公開日 2005年7月16日



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