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2020-07-01

ミンボーの女

★★★★(4.0)
wミンボーの女
鑑賞No:00342
製作:1992年/日本/123分
監督:伊丹十三
出演:宮本信子/大地康雄/村田雄浩/宝田明

東京の名門ホテル、ロイヤルコートはやくざが居座っていることでサミット会場をライバルホテルに奪われてしまう。そのため、ホテルの支配人はヤクザ一掃を決意するが、ホテルマンの対応にかえって事態を悪化させてしまう。困った支配人はミンボー専門の弁護士を雇い、やくざと全面対決することに・・・。

ミンボー(民事介入暴力)専門の女弁護士の活躍を描く伊丹十三映画。今まであまり取り上げられなかったテーマを取り上げ、深い調査・掘り下げと分かりやすい説明で定評のある伊丹映画だが、その中でも今回は対立相手が暴力団ゆえ、ストーリー展開の緊張感と、ラストの爽快感は最高である。実際はどうかは別にして、毅然たる態度、相手同様団結した集団による対応、そして法律などの理論武装による対抗が、所詮一人では何もできないやくざと渡り合うところは参考となった。(参考といっても、実生活でこんなシーンはないが・・・)元々ミンボーは警察用語みたいだが、他の映画同様、「ミンボー」という言葉を一般に知らしめることになったのは相変わらず、さすがである。ちなみに、この映画の公開1週間後、伊丹監督が襲撃され重傷を負った事件は有名。この事件は「ミンボー女」に対する暴力団の報復行為と見られている。この事件で伊丹監督は警察からマルタイ(護衛対象)として警護を受けるが、この経験が後に「マルタイの女」を生むことになる。

劇場公開日 1992年5月16日



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2020-06-30

マルサの女2

★★★+(3.5)
wマルサの女2
鑑賞No:00341
製作:1988年/日本/127分
監督:伊丹十三
出演:宮本信子/津川雅彦/丹波哲郎/大地康雄

国税局査察部査察官の板倉亮子はある地上げ屋の脱税を追及していた。彼らは宗教法人を隠れ蓑として金儲けを企んでおり、亮子らはその地上げ屋を操る天の道教団の代表・鬼沢に目をつけ調査を進めていたが、核心に近づくと関係者が殺されて・・・・。

「マルサの女」シリーズ第2弾。前作はラブホテルの経営者の脱税に、暴力団や政治家、地上げ屋が絡むという構図だったが、今回はさらに世間的には不透明感の強い宗教法人と、その宗教法人を隠れ蓑にした地上げ屋を対象にした脱税を扱っている意欲作。バブル期のリアルな現実を映像化しているようで、興味深い作品である。ラストもスッキリしないところがあるが、それが却って現実感を高めている。なかなか正義というものは世の中通用しないものであると実感させられる映画。

劇場公開日 1988年1月15日

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2020-06-29

マルサの女

★★★★★(5.0)
wマルサの女
鑑賞No:00340
製作:1987年/日本/127分
監督:伊丹十三
出演:宮本信子/山崎努/津川雅彦/大地康雄

やり手の捜査官・板倉亮子はラブホテルのオーナー権藤が脱税していると睨み調査していた。そんな時、国税局査察部捜査官に任命される。亮子はそこで摘発のプロと仕事をすることで経験を積み、再び権藤を調べることになる・・・。

マルサ(国税局査察部)の女性捜査官が、ラブホテルの経営者の脱税を摘発するまでを描く。伊丹監督映画の第3作めで、1987年度の国内の映画賞を総ナメにした。伊丹作品にすべて出演している宮本信子だが、やはりこの映画の板倉亮子役がベストマッチ。それまであまり知られていなかったマルサや脱税の手口を分かりやすく、かつテンポよく描いており、税金のことがよく分からない人でも十分楽しめる。脱税する側も個性ある俳優を多く配しており、マルサとの丁々発止のやり取りが面白い。本作まであまり知られていなかった大地康雄が存在感ある脇役を演じている。

劇場公開日 1987年2月27日



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2020-06-28

麻雀放浪記

★★★(3.0)
w麻雀放浪記
鑑賞No:00339
英題:Mah-Jong
製作:1984年/日本/109分
監督:和田誠
出演:真田広之/大竹しのぶ/加賀まりこ/鹿賀丈史

敗戦直後の上野。青年・哲は、ある日、以前バクチを教えてくれた上州虎と偶然会う。虎に連れられチンチロ部落に足を踏み入れた哲は、なけなしの金でプロのバクチ打ちであるドサ健の張りにノッた。おかげで相当勝ったが、その大半をコーチ料としてドサ健にとられてしまう・・・・。

阿佐田哲也の同名小説の映画化で、イラストレーターの和田誠の初監督作品。主演の真田広之は当時、アクションスターのイメージが強かったが、本作で演技派俳優としての頭角を現した作品ではないだろうか。派手さのない役どころのせいもあるのか受賞こそしなかったが、第8回日本アカデミー賞主演男優賞にノミネートされている。本作のキャストは秀逸で、演技は見応えがあったが、やはり存在感が際立ったのは高品格だろう。麻雀を知らなくてもそこそこ楽しめる作品。

劇場公開日 1984年10月10日

(予告編なし)

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2020-04-15

蜜蜂と遠雷

★★★+(3.5)
w蜜蜂と遠雷
鑑賞No:02966
製作:2019年/日本/119分
監督:石川慶
出演:松岡茉優/松坂桃李/森崎ウィン/鈴鹿央士

ピアノの天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。音大出身だが現在は楽器店で働くコンクール年齢制限ギリギリの高島明石は、家族の応援を背に最後の挑戦に臨む。名門ジュリアード音楽院在籍中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・C・レビ=アナトールは、優勝候補として注目されている。そして、パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵は、先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの「推薦状」を持っており、そのすさまじい演奏で見る者すべてを圧倒していく。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく4人だったが・・・・。

史上初となる直木賞&本屋大賞のW受賞を果たした恩田陸の同名ベストセラーの映画化。4人のピアニストによる、コンクールでの熾烈な争いが描かれているのかと思いきや、それぞれに思いや葛藤があり、苦しんでいるところで互いに助け合ったり、アドバイスしたりといったシーンが柱になっている。それゆえ、4人の間には陰険な行為や言動はなく、むしろコンクールで争っているとは思えない和気あいあい感が一杯。なので、よくありがちなドロドロとした闘いを描いたコンクールではなく、観ていて気分の良い作品である。ただ、終盤の演奏シーンは圧巻。もちろん、実際に演奏しているのはプロの方だろうけど、指のアップだけで無く、俳優の全身を引きで映し、あたかも本人が演奏しているように見えるシーンも随所にあり、出演者の相当の努力が窺い知れる。

劇場公開日 2019年10月4日



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2020-04-02

見えない目撃者

★★★★(4.0)
w見えない目撃者
鑑賞No:02964
製作:2019年/日本/128分
監督:森淳一
出演:吉岡里帆/高杉真宙/大倉孝二/浅香航大

警察学校の卒業式の夜、自らの過失で弟を事故死させてしまった浜中なつめ。自身も失明し警察官の道を諦めた彼女は、事故から3年経った現在も弟の死を乗り越えられずにいた。そんなある日、車の接触事故に遭遇したなつめは、車中から助けを求める少女の声が聞こえてくることに気づき、誘拐事件の可能性を訴える。視覚以外の感覚から感じ取った“目撃”情報を警察に提示するなつめだったが、警察は目の見えない彼女を目撃者と認めず捜査を打ち切ってしまう。なつめは少女を救うべく奔走し、事故現場で車に接触したスケボー少年を探し出す。やがて女子高生失踪が関連づけられ、連続誘拐事件の存在が判明。なつめは事件の闇へと切り込んでいくうちに、弟の死とも向き合うことになる・・・・。

2011年の韓国映画「ブラインド」の日本版リメイク。2015年には中国でもリメイクされており、映画化人気のある作品である。題材は、事故で視覚を失った浜中なつめが巻き込まれた女子高生誘拐事件。なつめは事件は事件発生の可能性があることを警察に証言するが、視覚障害者の目撃証言の信憑性が疑われ警察は捜査を打ち切ったため、なつめは独自で捜査を行うことに。目が見えないことで、逆に視覚を除く五感が研ぎ澄まされたことや、元警察官としての基礎能力も併せて次々と解決に結びついていく推理を展開していく様は、観ていて面白い。ただ、中盤から元警察官という肩書きを全面に出してくるが、実は警察学校を卒業した日に交通死亡事故を起こしたため、警察官になることを断念するので、実際、なつめは警察官として1日も勤務していない。よって、警察官の経歴はなく、しいていえば警察学校で学んだ知識・技術があるのみ。全体的には面白い作品だったが、上記以外にも違和感は多々あった。前半は正統派のサスペンス作品のようなストーリーだったが、後半はサイコホラーの要素が一気に凍り付かせるような雰囲気に変え、謎解きを楽しみに観ていた視聴者の期待を裏切った感があること。また、犯人の犯行動機も何かモヤモヤしているし、田口トモロヲと大倉孝二の2人が演じる刑事の行動も警察官としておかしい点はいくつかあった。(単独行動や一般人への捜査情報開示など)

劇場公開日 2019年9月20日




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2020-01-19

間違えられた男

★★★+(3.5)
w間違えられた男
鑑賞No:00229
原題:The Wrong Man
製作:1956年/アメリカ/105分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ヘンリー・フォンダ/ベラ・マイルズ

貧乏バス演奏者のマニイは妻の歯の治療費を工面するため、保険会社に借金に行く。しかしそこの窓口係に強盗犯人と間違われ、マニイは警察に連行されてしまう。強盗犯人の顔とマニイの顔はそっくりで、筆跡まで酷似していたため犯人と断定され独房行きとなる。なんとか姉の奔走で保釈金によりマニイは釈放されるが、無実の罪を証明するため、弁護士を雇うことに・・・・。

これはいつものヒッチコック作品と思ってみるとガッカリする。いつものスリラーやホラーとは若干違い、誤認逮捕された男の不安や恐怖は描かれているが、あまり謎解きの要素はない。無実の罪なのに逮捕され、その容疑を覆す術のないとき、善良な市民の見方であるべき警察が、いいようのない国家権力の巣窟で無力な個人ではとても太刀打ちできないという空しさを感じてしまう、そんな映画。最近の邦画であった「それでもボクはやってない」が印象として近い。

劇場公開日 1957年6月19日



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2019-08-11

マスカレード・ホテル

★★★★(4.0)
wマスカレード・ホテル
鑑賞No:02931
製作:2019年/日本/133分
監督:鈴木雅之
出演:木村拓哉/長澤まさみ/小日向文世/渡部篤郎

都内で3件の殺人事件が発生した。現場にはいずれも不可解な数字の羅列が残されていたことから、連続殺人事件として捜査が開始される。警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介は、その数字が次の犯行場所を予告していること、そしてホテル・コルテシア東京が4件目の犯行場所になることを突き止める。犯人を見つけるためホテルのフロントクラークに成りすまして潜入捜査に乗り出した新田は、教育係である優秀なフロントクラーク・山岸尚美と衝突を繰り返しながら、事件の真相に近づいていく・・・・。

三谷幸喜が監督・脚本を務めた「THE 有頂天ホテル」を彷彿させる、ホテルを舞台にした豪華キャストによる群像劇に連続殺人事件捜査を絡めたミステリードラマ。原作は東野圭吾の「マスカレード」シリーズ第1作の「マスカレード・ホテル」。犯行予告された超一流ホテルでホテルマンに扮した刑事が潜入捜査をするというのがストーリーの軸だが、犯人の手掛かりが全くないという、雲をつかむような状態。そんなホテルにやってくる人々はどいつもこいつも一癖も二癖もある客ばかり。「全員が容疑者」という触れ込みで観客にも犯人探しと殺人トリックを見破れるかという挑戦状をたたきつけている。主演は木村拓哉演じる刑事と、長澤まさみ演じるホテルマンのコンビで、二人は事あるごとに対立しながらも次第に打ち解けていき、信頼し認め合う仲になっていく。ホテルを舞台にして次々と繰り広げられるさまざまなエピソードが飽きない。

劇場公開日 2019年1月18日



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2019-02-18

万引き家族

★★★★+(4.5)
w万引き家族
鑑賞No:02915
製作:2018年/日本/120分
監督:是枝裕和
出演:リリー・フランキー/安藤サクラ/松岡茉優

東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋に、家主である初枝の年金を目当てに、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を万引きで稼ぐという、社会の底辺にいるような一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子を見かねた治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラになっていき、それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく・・・・。

2018年・第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、日本映画としては1997年の「うなぎ」以来21年ぶりとなる、最高賞のパルムドールを受賞した作品。ワーキングプアともいえる両親のもと、家族5人で暮らす一家が主役だが、この一家、貧しく悪態をつきながらも固く結ばれた家族のように見えた。児童虐待に苦しむ少女を誘拐するかのように助けて同居するあたりも、法的には許されないことであっても、現実では救えない事態に犯罪覚悟で手を差し伸べるところなどは心情的に同情する点もある。しかし、最初に感じた違和感は万引き家族であるということではなかった。この家族に秘められた謎が後半解明された時、その闇の深さに驚愕する。現実ではありえないと思える設定だが、実は実際の事件を元に製作されたと聞いて、再度驚いた。この家族は何でつながっていたのだろうか? 最後は妻がすべての罪を背負ったような形になって終わっているが、少女の生活は元に戻ってしまっている。何かやるせなさが残る現代を象徴するかのような作品だった。

劇場公開日 2018年6月8日



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2018-05-14

真夏の方程式

★★★+(3.5)
w真夏の方程式
鑑賞No:02458
製作:2013年/日本/129分
監督:西谷弘
出演:福山雅治/吉高由里子/北村一輝/杏

手つかずの美しい海が残る玻璃ヶ浦で海底資源の開発計画が持ち上がり、その説明会に招かれた湯川は、宿泊先の旅館「緑岩荘」でひとりの少年・恭平と出会う。やがて旅館の近くで男性の変死体が発見され、遺体の身元が「緑岩荘」に宿泊していた元捜査一課の刑事・塚原だということがわかる。地元警察は塚原の死を転落死として処理しようとするが、現地入りした捜査一課の岸谷美砂は、塚原の死に不可解な点があることに気づき、湯川に事件解決への協力を依頼する・・・・。

劇場版第1作目の「容疑者Xの献身」が傑作だっただけに、本作は期待大で観たが、思ったほどの内容ではなく、ちょっとガッカリ。TV版で魅力あるシーンは全くと言っていいほど影をひそめ、煩わしい感さえあった吉高由里子演じる岸谷との絡みすら少なく、ガリレオシリーズの最大の魅力である物理学の観点からのトリック見破りもほとんどない始末。川畑家の抱える秘密が最大のミステリーではあるが、ありきたりで使い古された謎で、意表を突かれるほどの謎ではないし、観ていて大体読める内容。ミステリー性が低い分、人間ドラマとしての要素が強く、終盤はホロリとさせられるシーンもある。原作は読んでいないので分からないが、脚本にも問題があるのでは?と感じられる作品。監督は「容疑者Xの献身」と同じ西谷監督だっただけに残念。

劇場公開日 2013年6月29日



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2018-05-05

ミックス。

★★★+(3.5)
wミックス。
鑑賞No:02895
製作:2017年/日本/119分
監督:石川淳一
出演:新垣結衣/瑛太/広末涼子/瀬戸康史

幼い頃、卓球クラブを経営していた母のスパルタ教育により、天才卓球少女として将来を期待された多満子だったが、母の死後は普通の人生を歩んでいた。ある時、恋人を会社の新人社員に寝取られたことをきっかけに、逃げるように田舎に戻った多満子は、いまや赤字経営に転落した卓球クラブを立て直すことになる。そのために全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を目指すことになった多満子は、クラブに通う落ちぶれた元プロボクサーの萩原とコンビを組むのだが・・・。

卓球を題材に、男女混合ダブルス(ミックス)を通じて巻き起こる人間模様を描いた作品。個人的に注目している女優の新垣結衣が「トワイライト ささらさや」「くちびるに歌を」とはまったくちがったコミカルな役どころを好演している。題材はは卓球と少し渋いが、CGを駆使し、スピード感とスローモーションの巧みな組み合わせにより、臨場感を出している。舞台となる卓球クラブに集まる人々はみな、悩みやつらい過去を抱えており、まだドラマの中でも多々小競り合いはでてくるが、決して暗くて重い映画ではない。むしろ、映画のタッチと新垣結衣の軽妙な演技で、コミカルな作品となっている。出演者も結局はみんなイイ人だったという、気持ち良い終わり方とする。そうであれば、ラストは微妙な負け方をするのではなく、ベタでも思いっきり勝った方がすっきりしたかもしれない。

劇場公開日 2017年10月21日



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2018-02-03

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

★★(2.0)
wもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら
鑑賞No:02211
製作:2011年/日本/125分
監督:田中誠
出演:前田敦子/瀬戸康史/峯岸みなみ/池松壮亮

病気で入院している親友・夕紀の代わりに、弱小・程久保高校野球部のマネージャーになった川島みなみ。この野球部のマネージャーとして、みんなを甲子園に連れて行きたいと思ったみなみは、書店で世界中のマネージャーが読んでいるというP.F.ドラッカーの「マネジメント」を勧められる。そして、ドラッガーの理論に基づき、野球部のマネジメントを始めるが・・・。

原作を読んでないので何とも言えませんが、期待していたドラッカーのマネジメント理論の野球への適用に感心されられるという内容には程遠かった。もっともっと理論的な話が出てくるかと思ったが、結局は友情や人間関係といった精神論が中心で、有効な理論的手法がイマイチ見当たらなかった。「イノベーション」はわかるが、それが「ノーボール・ノーバンド」戦法だけで、それまで弱小チームと言われた野球部が、勝ち続けるというのは無理があるような気がして、リアル感はほとんど感じられない、ありえないドラマの印象が強かった。前田敦子の演技も決していいとは言えず、親友の死の場面でも彼女の棒読みのようなセリフではとても泣けない、残念な演技でした。

劇場公開日 2011年6月4日



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2018-01-06

まほろ駅前多田便利軒

★★★★(4.0)
wまほろ駅前多田便利軒
鑑賞No:02198
製作:2011年/日本/123分
監督:大森立嗣
出演:瑛太/松田龍平/片岡礼子/鈴木杏

東京郊外のまほろ市の駅前で便利屋を営む多田啓介。バツイチの彼は、拭えない過去を持ちながらも地道に仕事をこなしている。ある年の正月、仕事からの帰り道で、別の依頼人から預かったチワワを見失ってしまう。必死に探す多田は、バス停でチワワを抱いている男を見つけるが、その男は中学時代の同級生、行天春彦だった。行天は突然、多田に今晩泊めてくれと頼むが・・・・。

ゆったりとしたテンポで淡々と話が進むので、ありがちな「まったり系」映画かと思いきや、結構重い内容もあり、過激なシーンもありと、単なる日常ドラマでもない面白さがあった。また、瑛太と松田龍平という、個性の異なる2人の俳優の、着かず離れずのコンビぶりも新たな魅力を醸し出していた。特に肩肘張らない、飄々とした松田龍平演じる行天には妙に惹かれた。2人が暴漢に襲われた後、瑛太が発する「なんじゃこりゃ~」に対して、松田龍平がつぶやく「全然似てない」には思わず大爆笑。往年のTVドラマ「太陽にほえろ!」での有名なセリフだが、本家本元・松田優作の実の息子・龍平が言うだけについ笑ってしまう。

劇場公開日 2011年4月23日



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2017-12-15

漫才ギャング

★★★+(3.5)
w漫才ギャング
鑑賞No:02141
製作:2011年/日本/137分
監督:品川祐
出演:佐藤隆太/上地雄輔/石原さとみ/綾部祐二

結成10年になるが未だに売れない漫才コンビ“ブラックストーン”の黒沢飛夫は、ある日、相方の保から突然解散を告げられる。ヤケになった飛夫は酔ってトラブルに巻き込まれ、留置場に放り込まれてしまう。そこで鬼塚龍平と出会い、彼のツッコミの才能に気付いた飛夫は龍平とコンビを組むことにする。“ドラゴンフライ”と名付けた新しい漫才コンビは公園でネタの猛特訓を開始するが・・・・。

くだらないコメディ映画かと思いながらも観始めたが、やはりくだらないストーリーや下ネタ満載のギャグ連発。でもなぜか笑えてしまう。特に前半の佐藤隆太演じる飛夫の独り言のシーンはあるある探検隊のようで面白い。上地雄輔演じる龍平のツッコミも自然体で、バラエティでのおバカキャラとはまた違った魅力を出していた。相変わらずお笑いタレントが跋扈しており多少鼻につくが、宮川大輔は存在感が光っていた。漫才一本かと思いきや、下ネタ・風俗はもちろん、暴力・借金・友情・恋愛などなどが散りばめられていて多彩。ただベタでも漫才コンテストへのチャレンジの方も描いて欲しかった。あと女性の出演が少ない中、石原さとみの存在は大きく、また抱きしめたくなるほど可愛い役どころに大満足。

劇場公開日 2011年3月19日



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2017-10-23

模倣犯

★★★(3.0)
w模倣犯
鑑賞No:01172
製作:2002年/日本/123分
監督:森田芳光
出演:中居正広/城戸真亜子/モロ師岡/小木茂光

東京の下町で豆腐屋を営む有馬の孫娘・古川鞠子が失踪して10か月、事件は一向に進展していなかった。そんなある日、公園のゴミ箱から女性の右腕とショルダーバッグが発見される。その後、各局に犯人からの犯行声明と共に、それぞれ別の被害者と思われる女性の写真が届く。日本中が騒然となる中、有馬は鞠子を救い出すべく必死の捜索を行うが・・・・。

宮部みゆきのベストセラー同名小説の映画化。原作は読んでいないが、多くのエピソードを緻密に紡ぎあげた作品らしく、観る前から期待が大きかったが、観ると意外と面白くない。面白くないというよりは、期待が大きかっただけに落胆も大きかったのだろうか。意外と心に響いてこなかった。意欲的な映像表現にチャレンジしている所は評価できるが、犯人と被害者の家族との対決軸が弱く、原作で描いたテーマがちゃんと伝わってこない感じがした。もう一歩といった感じか。

劇場公開日 2002年6月8日

(予告編なし)

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2017-09-24

松ヶ根乱射事件

★★★(3.0)
w松ヶ根乱射事件
鑑賞No:01424
製作:2006年/日本/112分
監督:山下敦弘
出演:新井浩文/山中崇/木村祐一/川越美和/三浦友和

1990年代初頭、雪の積もった松ヶ根の国道で女の死体が見つかる。警察官の光太郎はその女の検視に立ち会うが、女は実は死んでおらず仮死状態だった。女は全く何も覚えていなかったが、その後光太郎の双子の兄・光にバッタリ会い、光の車に轢かれたことを思い出す。やがて、女の彼氏が現れ、光を恐喝し始める・・・。

とある田舎町で起こった轢き逃げ事件をきっかけに巻き起こる騒動を描いたブラックコメディ。登場人物皆一風変わっており、独特の町の雰囲気を作り出している。轢き逃げされた被害者が轢き逃げ犯である町の住人を恐喝する話が中心で、ストーリー的には単純だが、まったりとしたストーリー展開にも拘らず引き込まれていくのは不思議。しかし、結局解決されたのかといえば?だし、解明されない点も多く消化不良になりがち。ラストで光太郎が数発乱射するが、これがタイトルの由来かと思うとガッカリ。タイトルだけでこの映画を選んだ人には期待はずれとなりそう。

劇場公開日 2007年2月24日

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2017-09-12

メッセンジャー

★★★★(4.0)
wメッセンジャー
鑑賞No:00963
製作:1999年/日本/118分
監督:馬場康夫
出演:飯島直子/草彅剛/京野ことみ/加山雄三

イタリアの有名ブランドのプレスをしている清水尚美。ところがある日、会社が倒産し、彼女も全てを失ってしまう。さらによそ見運転をしていて自転車便の横田をはねてしまう。示談で済ませようとした尚美だったが、示談の条件として横田が退院するまで自転車便の手伝いをして欲しいと頼まれる。嫌々ながら自転車便の仕事を手伝い始めるが、横田の相棒・鈴木とは相性悪く、今までのプレスの仕事とは全く違う肉体労働に嫌気がさすが・・・・。

「私をスキーに連れてって」で有名なホイチョイ・プロダクションの制作作品。今まではスキー場や湘南といった若者たちのトレンディ・ドラマを演出するにはもってこいの状況設定だったが、今回は都会のど真ん中で自転車便というチョット趣きの違う設定。しかしながらスタッフの、スキーやマリンスポーツなどのテーマに凝る姿勢は自転車便でも変わっていない。ストーリー自体はベタではあるが、自転車便とバイク便のスピード競争はハラハラさせられるが、自転車がバイクに勝つという結末にはドラマ的にはアリでも、イマイチ納得ができない。飯島直子が明るいながらも多少軽薄な女性を、いい人イメージの草彅剛がちょっとクールな青年を好演していた。

劇場公開日 1999年8月21日



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2017-09-01

壬生義士伝

★★★★(4.0)
w壬生義士伝
鑑賞No:01199
製作:2003年/日本/137分
監督:滝田洋二郎
出演:中井貴一/佐藤浩市/三宅裕司/中谷美紀

幕末の京都。新撰組に一人の男が入隊してくる。盛岡・南部藩出身の吉村貫一郎だった。柔和でみすぼらしい格好の吉村だったが、剣の腕は確かで今までに何人もの人を斬ってきた猛者だった。しかし大義のために命をも惜しまない隊士の中にあって吉村は命に固執し、金に執着する一面を持っており、周りから守銭奴と呼ばれていた。そんな吉村に対し、局長の近藤勇も一目置く斉藤一も嫌悪を感じていたが、徐々に興味を持つようになる・・・・。

幕末の京都を震撼させた新撰組が舞台で、主人公の吉村貫一郎も実在の人物だが、物語自体はかなり脚色されているようで史実とはかなり異なるよう。この映画では「何のために生きるか」ということが問われています。吉村は家族のために貧困の南部藩を脱藩し、家族のために生きるため、そしてお金を家族に送金するために新撰組に入っています。そんな吉村と生きる目的が全く異なる斉藤一を対照的に映画は描いていきます。しかし家族のために生き抜いてきた吉村も最後は・・・・。ラストは涙なしでは観れません。

劇場公開日 2003年1月18日



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2017-06-21

モスラ

★★★
モスラ
鑑賞No:00639
製作:1996年/日本/106分
監督:米田興弘
出演:小林恵/山口沙弥加/羽野晶紀/二見一樹

北海道の森林開発現場で発見された光るメタル。現場監督によってそのメタルが持ち去られたとき、インファント島の妖精・エリアス姉妹は不気味な予兆を感じとる。やがて黒い妖精・ベルベラは、メタルを使って破壊獣デスギドラを甦らせる。エリアス姉妹は、モスラの力で地球を救おうと試みるが・・・・。

日本の怪獣映画の中では、ゴジラ、ガメラ、と共に主役を張れる怪獣として有名な怪獣だが、ゴジラやガメラに比べて強さが引き立たず、動きも地味な怪獣だ。その分、映画では、色彩を派手にし、アクション性が欠ける分、ファンタジックな映像にしている。また、本作ではモスラの子が登場し、親モスラの代わりに活躍するといった意外性や、地上戦だけではなく空中戦も取り入れ、多彩な構成にしているのも見どころ。

劇場公開日 1996年12月14日



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2017-05-28

魍魎の匣(はこ)

★★★
魍魎の匣
鑑賞No:01580
製作:2007年/日本/133分
監督:原田眞人
出演:堤真一/黒木瞳/阿部寛/椎名桔平

昭和27年の東京で、美少女の連続バラバラ殺人事件が世間を騒がせていた。そんな中、探偵の榎木津は引退した女優・柚木陽子から行方不明の娘の捜索依頼を受ける。一方、小説家の関口は、不幸をハコに閉じ込めるといって勢力を伸ばしている怪しげな新教宗教団体を調査していた・・・・。

京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」の映画化第二弾。京極作品は恐らく初鑑賞だと思うが、イメージとしては江戸川乱歩作品を感じさせる。かなり複雑な人間関係らしかったので、鑑賞前に事前学習をして観たが、これは功を奏した。ただし、その分、それぞれの人物が描ききれていない薄っぺらさも露呈することとなった。ストーリー展開も、時系列を複雑にして分かりにくくしていたが、かえって作品をつまらないものにしている気がした。話のメインは美少女のバラバラ殺人事件だが、それ故グロテスクなシーンもあり、気持ち悪いシーンが嫌いな人にはお勧めできない。ただ、今の邦画に主演・助演で出まくっている、堤真一、阿部寛、椎名桔平らが集い、安定した演技で安心して観られる。

劇場公開日 2007年12月22日



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2017-03-19

舞妓Haaaan!!!

★★★★
舞妓Haaaan
鑑賞No:01459
製作:2007年/日本/120分
監督:水田伸生
出演:阿部サダヲ/堤真一/柴咲コウ/小出早織

鬼塚は東京の食品会社で働く平凡なサラリーマンだが、修学旅行で京都に行って以来、熱狂的な舞妓ファンとなっていた。そんな鬼塚がある日京都支社転勤となり、念願の舞妓さんとの野球拳遊びの夢が現実のものとなる可能性がでてきた。しかし、お茶屋デビューするためには「一見さんお断り」の壁を乗り越える必要があった。鬼塚は自分の会社の社長がお茶屋の常連さんであることを知り・・・。

ハチャメチャなストーリーだが結構楽しめた。阿部サダヲの少々うるさくてオーバーな演技が鼻に付くシーンもあるが、感情の起伏の激しい主人公を好演している。念願である舞妓さんとの野球拳のためにひたすら仕事の成功に励む姿はいじらしいが、いつも間にかその熱意は、地位も名誉も金もあるプロ野球選手である内藤への対抗心に変わっていく。内藤が転身するたびに俳優、ボクサー、政治家に挑戦していくあたりから、本筋の「舞妓はん」からは離れていくが、逆に展開が読めない脱線ぶりに期待は膨らんでいった。軽い展開ながらテンポが非常によく、最後はホロリとさせるあたり、なかなかいい感じで仕上がっている。欲を言えば、伊丹作品のように今まであまり知られていない世界や分野についての説明や解説が「舞妓」の世界についてももっとあればより深い映画になったと思う。本作は阿部サダヲにとって初の主演作となった作品だが、奇しくも西陣の社長役で出演していた植木等の遺作となった。

劇場公開日 2007年6月16日



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2017-02-21

森山中教習所

★★+
森山中教習所
鑑賞No:02841
製作:2016年/日本/103分
監督:豊島圭介
出演:野村周平/賀来賢人/岸井ゆきの/寺十吾

ある日、免許を取ろうと思い立った大学生の佐藤清高は、ヤクザの轟木が運転する車にひかれてしまう。轟木が無免許運転だったため、事件抹消のために組長を乗せた車にそのまま引きずり込まれた清高が連れていかれた先は、非公認の教習所だった。さらに、そこで清高と轟木が高校の同級生であったことが判明する・・・・。

真造圭伍による同名コミックの映画化。何かゆるい映画だったけど、ゆるいだけで何があるというわけではない作品。主人公のノー天気な大学生は、大した目的もなく運転免許証を取るために無認可の自動車教習所に通うが、そこは教習所とは思えない個人経営のアットホームな教習所。すでにありえない設定だが、さらに練習コースもこれまたありえない小学校のグラウンドのような場所に簡易的に作ったコース。そんなところに来る生徒もろくなもんではない。だってヤクザが習いに来るのだから。この若きヤクザと主人公が高校時代のクラスメートという設定。だからといって特に面白い、あるいは意外なストーリー展開はない。ただひと夏のちょっとした思い出的なエピソード程度で、観終わっても何の感動も起こらない作品。

劇場公開日 2016年7月9日



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2017-02-20

ミュージアム

★★★+
ミュージアム
鑑賞No:02845
製作:2016年/日本/132分
監督:大友啓史
出演:小栗旬/尾野真千子/野村周平/妻夫木聡

雨の日だけに起こる猟奇殺人事件を追う刑事の沢村久志。犯行現場に残された謎のメモや、見つけられることを前提としたかのような死体から、カエルのマスクを被った犯人像が浮かび上がる。通称・カエル男と呼ばれるようになった犯人を追い詰めていく沢村だったが、カエル男の仕組んだ残酷な罠にはまり、絶望的な状況に追い込まれてしまう・・・・。

巴亮介の人気サイコスリラー漫画の映画化。作品の冒頭シーンを観るなり感じた第一印象は、ブラッド・ピット主演の「セブン」のような感じの映画だなということ。画面は全体的に暗く、猟奇的な方法で起こる連続殺人事件、被害者には予想もしない共通性があり、一人一人に殺人メッセージが残されているという、まさに「セブン」を彷彿させるというか、パクッたような内容。全編通してグロテスクなシーンが多く、気持ちよく観れる映画ではない。ただ、ストーリーは分かりやすい。が、動機は分かりにくい。そもそも、カエル男って?と最初は思ったが、カエル男であることにはあとで分かる理由によって違和感は感じなくなる。むしろ動機に納得感が持てないが、カエル男を演じた妻夫木聡はこれまでにない役どころを熱演していた。

劇場公開日 2016年11月12日



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2017-01-17

蟲師

★★+
蟲師
鑑賞No:01373
製作:2006年/日本/131分
監督:大友克洋
出演:オダギリジョー/江角マキコ/蒼井優/大森南朋

今から百年前の日本では耳が聞こえなくなったり、目が見えなくなったりするとそれは蟲のせいだと噂した。そしてその蟲を封じることが出来る者を蟲師と呼んだ。放浪のたびを続ける蟲師・ギンコは、ある日たどり着いた庄屋で、そこの婦人から耳が聞こえなくなった3人の患者の診察を依頼され、その原因が蟲だと突き止め、駆除にかかるが・・・。

漆原由紀の同名コミックを実写映像化したファンタジー。原作を読んでないので原作に忠実なのかどうかは不明だが、思っていたほど面白いとは思えなかった。131分というやや長めの映画にも関わらず、ストーリーにスピード感がなく淡々と進むので、かなり長尺に感じられ、やや退屈した。“蟲師”という役どころは面白い気がしたが、ストーリー全体としてはイマイチ魅力に欠けた。

劇場公開日 2007年3月24日

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2016-12-07

未来予想図 ア・イ・シテ・ルのサイン

★★★+
未来予想図
鑑賞No:01552
製作:2007年/日本/115分
監督:蝶野博
出演:松下奈緒/竹財輝之助/原田泰造/西田尚美

大学時代に知り合って恋に落ちたさやかと慶太。大学卒業後、OLと建築設計士となっても2人は変わらぬ愛をはぐくんでいた。やがてアントニオ・ガウディのような建築家を目指す慶太の影響を受けて、さやかも夢だった雑誌編集者を目指し、出版社に再就職することになる。しかし喜びもつかの間、慶太も憧れのスペインに転勤することになり・・・。

ドリカムの名曲を題材にしたラブ・ストーリー。観ていてチョット照れくさくなるようなラブ・ストーリーだが、爽やかで、切なくて、そして最後はハッピーなストーリーなのでとても心和む映画だった。ただその分、ストーリーにインパクトが少ない感は否めなかった。もう少し(特に男性側に)ドロドロした感情が出てもよかったのでは? あんな別れ方をして、さらに長い年月、日本とスペインという距離感もあって当時のままの感情が持続するとは現実ではあり得ないかな?なんて思われた。主役の2人が爽やかだし、脇を固める俳優も癖がないので、ホント爽やかだがインパクトには欠ける映画といった感じ。

劇場公開日 2007年10月6日



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2016-11-24

モヒカン故郷に帰る

★★★+
モヒカン故郷に帰る
鑑賞No:02824
製作:2016年/日本/125分
監督:沖田修一
出演:松田龍平/柄本明/前田敦子/もたいまさこ

モヒカン頭がトレードマークの売れないデスメタルバンドのボーカル・田村永吉は、恋人の由佳が妊娠したのをきっかけに、彼女を連れて7年ぶりに瀬戸内海の戸鼻島に帰郷する。実家には、矢沢永吉を信奉する父・治と熱狂的なカープファンの母・春子、たまたま帰省していた弟・浩二がいた。家族が珍しく顔を揃えたのも束の間、すぐに始まる恒例の親子喧嘩。そんな中、治が末期ガンであることが判明し・・・。

単純なストーリーで分かりやすい内容ではあるが、冒頭から特に何の説明もなく進行するので、何の映画か、どんな映画か予想できず、ちょっと戸惑う。そして主人公の2人はタイトルにあるように広島の実家に帰る。帰ってからやっと、2人は恋人同士であること(予想はつくが、恋人なのか夫婦なのかの説明が冒頭になし)、そして今度結婚すること、彼女の由佳が現在妊娠していることなどが明らかになる。ただ、最後まで、故郷を出て7年も帰省しなかった理由(単純にお金がないだけ?)やモヒカンスタイルにこだわる理由などは明かされなかったし、特に言及もされなかった。恋人の由佳は夫の実家の家族にすぐ馴染んでいくが、父子はなぜか馴染めない。それでも父の治が末期ガンと判明してからは、次第に心が通いあっていく姿が描かれえいる。「矢沢永吉のお見舞い」のリクエストが出たときは、ひょっとして永ちゃん出演してるの?と思ったが、やはり本人登場はこの映画では違和感が感じられたのか、永ちゃんに変装して願いを叶えるといった対応だったのは無難だと思った。

劇場公開日 2016年4月9日



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2016-10-31

マリと子犬の物語

★★★★
マリと子犬の物語
鑑賞No:01571
製作:2007年/日本/124分
監督:猪股隆一
出演:船越英一郎/松本明子/広田亮平/佐々木麻緒

新潟県山古志村に住む亮太と彩の兄妹はある日、生まれたばかりの捨て犬を拾って帰ってくる。犬嫌いの父親は家で飼うことに反対するが、幼い頃に母を亡くし寂しい思いをしている兄妹の懇願に折れて飼うことに。マリと名付けられたその犬はやがて成長し3匹の子犬を産んでいた。2004年10月23日、そんな幸せな一家に、大地震が襲うことに・・・。

新潟県中越地震の実話を基に描かれた絵本「山古志村のマリと三匹の子犬」の映画化。結末は分かっていたがやはりラストは感動もの。でもそれ以上につらく、涙したのは、マリと子犬3匹を助けることができず、山古志村に残していくシーン。マリの活躍で祖父と彩は助かるが、自衛隊の救助の際においていかれるマリのなんとも言いようのない寂しそうな目がとても切なかった。マリの演技もアカデミー賞並みの名演技で感動を呼んだが、犬とはいえ飼い主との目に見えない強いつながりは、お互いにどんだけ愛情を持って接するか、ドンだけ相手を信頼できるかにあるのではないかと思わされた。犬と人間ですらこんな関係が構築できるのに、昨今の理不尽な殺人事件などのニュースを聞くと、何で人間同士が・・・と非常に辛い思いにさせられる。それにしても地震の恐ろしさも改めて痛感させられた。おりしも先週末、岩手・宮城内陸地震が起こり、時間がたつにつれて被害の拡大が伝えられているが、犠牲になられた方のご冥福を祈りたい。

劇場公開日 2007年12月8日



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  1. 邦画-ま
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2016-09-28

地下鉄(メトロ)に乗って

★★★★
地下鉄に乗って
鑑賞No:01356
製作:2006年/日本/121分
監督:篠原哲雄
出演:堤真一/大沢たかお/岡本綾/常盤貴子

地下鉄の駅で亡き兄の姿を見かけた長谷部は、その後ろ姿を追って出口を出る。するとそこは東京オリンピックで賑わう昭和39年の東京だった。そこで彼は若き日の父親や、長谷部の現在での不倫相手であるみち子に出会うが・・・。

原作は浅田次郎の同名小説。絶縁状態にあった父親の過去と、その父親の子供に対する本当の愛情を知ることで、父親に対する長谷部の気持ちの変化を丁寧に描いている。最初はタイムスリップの入り口が地下鉄の駅として描かれているが、次第に無意識のうちにタイムスリップしだし、タイムスリップする時代も微妙に変化していくところなどは、1972年製作のアメリカ映画「スローターハウス5」を思い起こさせた。不倫相手のみち子に関わる真相と結末は少し衝撃。全体としては面白い設定とストーリーで十分楽しめる。

劇場公開日 2006年10月21日



(キャスト一覧)
堤真一(長谷部真次)
岡本綾(軽部みち子)
常盤貴子(お時)
大沢たかお(小沼佐吉)
田中泯(野平啓吾)
笹野高史(岡村)
北条隆博(小沼昭一)
吉行和子(長谷部民枝)


  1. 邦画-め

2016-05-27

めがね

★★★+
めがね
鑑賞No:01519
製作:2007年/日本/106分
監督:荻上直子
出演:小林聡美/市川実日子/加瀬亮/もたいまさこ

海辺の小さな町にやってきたタエコは、歩き続けてやっと予約していた小さな宿「ハマダ」にたどり着く。そこで主人のユージとその愛犬、さらにちょっと不気味な笑みを見せるサクラらと出会い、何日か過ごす。しかし特別観光するところもなく、ただ時を過ごすだけの毎日に飽きたタエコは、もう一つの宿に移ることにするが・・・。

まったり系の映画としいて話題になった「かもめ食堂」の主要スタッフとキャストで製作された、「かもめ食堂2」ともいえる作品。やはり特別な事件が起こるわけでもなく、変化のない、当たり前のような毎日の中で普段通り生活している人々。不思議な感覚にとらわれながらも、何となくついつい最後まで観てしまったといった感じのえいがだった。ただ「かもめ食堂」では感じなかった消化不良感は残った。それは“謎”というほどではないが、何か説明があってもという事柄に対して何も答えてくれなかったこと。まずタイトルの「めがね」。出演者全員がめがねをかけているというのがこの映画の“売り”でもあったが、「めがね」に関して何の説明もなかった(全員めがねをかけていないくても何ら問題のない映画である)。それ以外にも、タエコとタエコを先生と呼ぶヨモギの関係、サクラの正体、サクラの自転車にみんなが乗りたがる理由、サクラの作るかき氷の味、などなど。追究すべきではないことかもしれませんが、どうも気になります。

劇場公開日 2007年9月22日



(キャスト一覧)
小林聡美(タエコ)
市川実日子(ハルナ)
加瀬亮(ヨモギ)
光石研(ユージ)
もたいまさこ(サクラ)
薬師丸ひろ子(森下)


  1. 邦画-め

2016-04-27

ミッドナイトイーグル

★★★+
ミッドナイトイーグル
鑑賞No:01565
製作:2007年/日本、アメリカ/131分
監督:成島出
出演:大沢たかお/竹内結子/玉木宏/吉田栄作

戦場カメラマンとして活躍していた西崎は、戦場体験から仕事に対する意欲を失い、さらに妻の病死後、酒びたりの生活を送っていた。そんな西崎がある夜、北アルプスの空に消える謎の光を目撃し撮影する。それは北アルプスに墜落していく米軍のステルス爆撃機だった。西崎はスクープを狙う後輩の新聞記者、落合に誘われ、光の正体を追って吹雪の山中に向うが・・・・。

冬の北アルプスを舞台にして国家の存亡を賭けた戦いを描く、高嶋哲夫の同名小説の映画化。まずまず楽しめた映画だったが、満足感を得られなかったのは何故でしょう?公開前の誇大宣伝のせいでしょうか?宣伝の割にはスケールの大きさが感じられなかった。大沢たかお、竹内結子、吉田栄作ら俳優陣はそれなりにいい演技をしていたが、国家の最高責任者としての総理大臣の苦悩と責任感を藤竜也が印象に残る好演をしていた。ラストに行くにつれ、ブルース・ウィリスの「アルマゲドン」を彷彿させたが、設定的に「アルマゲドン」より現実性ははるかに高いはずなのに全くリアリティを感じなかった。自衛隊全面協力といいながら前面に出ることがあまりなく、自衛隊小隊は某国の工作員集団にあっけなくほぼ全滅させられるシーンなども影響しているのでは?(その工作員集団と、生き残った自衛隊員1人+民間人2人は互角の戦いをするのに・・・)

劇場公開日 2007年11月23日



(キャスト一覧)
大沢たかお
竹内結子
玉木宏
吉田栄作
袴田吉彦
大森南朋
石黒賢
坂本爽
藤竜也


  1. 邦画-み

2016-04-15

間宮兄弟

★★★+
間宮兄弟
鑑賞No:01500
製作:2006年/日本/119分
監督:森田芳光
出演:佐々木蔵之介/塚地武雅/常盤貴子/沢尻エリカ

明信と徹信の間宮兄弟はマンションで2人暮らしをしていたが、子供の頃と変わらない仲のよさ。2人とも彼女もいないことから、食事もビデオ鑑賞も一緒。そんなある日、彼らは行きつけのレンタルビデオ屋の店員・直美と、徹信の務める小学校の教師・依子先生を誘ってカレーパーティを開くことにし、声をかけるが・・・。

これも最近流行のまったり・ほのぼの系映画といえるのではないか。特に特別な事件も起こらず、ほのぼの感のある間宮兄弟のイメージとあったゆったり感でも物語は進行する。オタク系兄弟の自宅に、レンタルビデオの客と店員という関係だけであんな可愛い女性がやってくるという相当無理な設定があるものの、それは映画ということで無理矢理納得して観た。その後の展開やラストは予想通りで意外性はまったくなかったが、もてない2人の精一杯の努力は微笑ましかった。意外性のないドラマの中で一番意外だったのが、間宮兄弟の母親役で出演していた中島みゆき。映画に出演していることも驚きだったが、彼らの母親役をするような年になったということも改めて驚いた。(1952年生まれの56歳だから決して不思議ではないが・・・)いわゆる悪い奴が出てこないので、やや短調ではあったが、それでも約2時間飽きさせずに観させたのはさすが。(悪い奴・・・・あえて言うなら、弟が被害に遭ったぼったくりバーがありましたね。)

劇場公開日 2006年5月13日



(キャスト一覧)
佐々木蔵之介(間宮明信)
塚地武雅(間宮徹信)
常盤貴子(葛原依子)
沢尻エリカ(本間直美)
北川景子(本間夕美)
戸田菜穂(大垣さおり)
岩崎ひろみ(安西美代子)
佐藤隆太(浩太)
横田鉄平(玉木)
高嶋政宏(大垣賢太)


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2015-09-30

もらとりあむタマ子

★★★
もらとりあむタマ子
鑑賞No:02708
製作:2013年/日本/78分
監督:山下敦弘
出演:前田敦子/康すおん/伊東清矢/鈴木慶一

東京の大学を卒業した23歳のタマ子は、父親がスポーツ用品店を営む甲府に戻って来る。彼女は特に就職活動をするわけでもなく、ほぼ毎日惰眠をむさぼり、ぐうたらな日々を送っていた。父親に仕事を探せとせっつかれても聞く耳も持たず、たまに起きているときはマンガやゲームに没頭していたが・・・・。

自堕落な引きこもり生活を送る娘のタマ子が、父親の再婚話をきっかけに少し自立する程度の話? それ以外は取り立てて事件も起こらず、内容もない。主人公のタマ子同様、ストーリーもダラダラ進む。演技の上手い下手は別にして、元AKB48のトップアイドルとしての肩書をかなぐり捨てたタマ子役は、これまでの前田敦子作品の中で一番役柄的には馴染んでいるように思えた。女優を目指すならこの路線かもしれない。

劇場公開日 2013年11月23日



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2015-09-28

マエストロ!

★★★
マエストロ!
鑑賞No:02689
製作:2015年/日本/129分
監督:小林聖太郎
出演:松坂桃李/miwa/西田敏行/古館寛治

不況のあおりを受けて解散した名門オーケストラに、再結成の話が持ち上がる。しかし、練習場は廃工場で、集まったのは再就職先も決まらずにいた「負け組」楽団員たちばかり。再結成を企画した張本人である謎の指揮者・天道は、指揮棒の代わりに大工道具を振り回す始末で、団員たちは不安を募らせるが、次第に天道の指揮に引き込まれていく。しかし、バイオリニストの香坂だけは、天道の隠された過去を知ってしまい、反発を強めていく・・・・。

不況のあおりを受けて解散したとはいえ、名門オーケストラ集団という設定にしてはあまりにもプロフェッショナル感が伝わってこない楽団だった。これが、一度も楽器を演奏したことのないド素人集団を、それなりにまともに演奏できる集団にするというストーリーならこのキャストでも良かったが、やはり根源はミスキャストかな。その最たるは西田敏行。決して嫌いな役者ではなく、シリアスからコメディまで、ヤクザだって幽霊だってこなす器用で上手い役者だと思う。ただ、この指揮者役は不釣り合いだった。名門オーケストラを再結成させるほど有名な指揮者というから尚更だ。映画を観る前から、配役の段階でビックリした。演技力も大事だが、その俳優の持つイメージ・印象と役柄の印象も非常に大事だということを再認識させられる作品。

劇場公開日 2015年1月31日



  1. 邦画-ま

2015-06-25

MIRACLE デビクロくんの恋と魔法

★★+
MIRACLE デビクロくんの恋と魔法
鑑賞No:02670
製作:2014年/日本/114分
監督:犬童一心
出演:相葉雅紀/榮倉奈々/ハン・ヒョジュ/生田斗真

漫画家になる夢を抱きながら書店員として働く光は、世界的な照明アーティストのソヨンに恋をし、幼なじみの杏奈に相談するが、偶然にもソヨンは杏奈の仕事仲間だった。杏奈は光の恋を応援するが、彼女は幼いころから密かに光に思いを寄せている。一方の光は、大学の同級生で売れっ子漫画家の北山が、かつてソヨンと付き合っていたことを知り・・・・。

山下達郎の名曲「クリスマス・イブ」をモチーフにした中村航の小説「デビクロくんの恋と魔法」を映画化した作品。原作は読んでないので知らなかったが、デビクロくんなるアニメキャラクターが出てくる時点で、大人向きのラブストーリーの枠から外れていた。さらに相葉雅紀の幼稚な演技がさらに拍車をかけて子供じみた作品にしていた。あと、映画とはいえ、登場人物の関係があまりにも狭すぎる。光と杏奈が幼馴染はいいとして、光と偶然出会うソヨンが杏奈の仕事仲間で、そのソヨンの別れた彼氏が光の大学時代の同級生なんて、偶然にも程があるって感じ。それにしてもソヨンを演じたハン・ヒョジュは良かったぁ。

劇場公開日 2014年11月22日


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2015-04-21

まほろ駅前狂騒曲

★★★★
まほろ駅前狂騒曲
鑑賞No:02636
製作:2014年/日本/124分
監督:大森立嗣
出演:瑛太/松田龍平/高良健吾/真木よう子

まほろ市で小さな便利屋を営む多田啓介のもとに、変わり者の同級生・行天春彦が転がり込んできてから3年目。多田は行天の元妻から、行天さえも会ったことがない彼の実娘はるの子守りを依頼されてしまう。一方、まほろ市の裏番長・星からは、新興宗教団体を前身とする謎の野菜販売集団の極秘調査を押しつけられる。かつてない厄介な依頼に悪戦苦闘するなか、バスジャック事件にまで巻きこまれてしまい・・・・。

三浦しをんのベストセラー小説を実写化した『まほろ駅前』シリーズ第2弾。1作目の方は便利屋として依頼される仕事は面白味があって親近感が感じられたが、今回はちょっと現実感が薄く、面白味も欠けた。メインストーリーの新興宗教団体の調査も意外とあっさりしていて拍子抜け。老人たちのバスジャックも脈絡のない展開で意味不明。松田龍平が醸し出すシュールな感じが漂うシーンはいいが、全体的には少々不満が残る作品。

劇場公開日 2014年10月18日


  1. 邦画-ま

2015-04-14

マザー

★★
マザー
鑑賞No:02631
製作:2014年/日本/83分
監督:楳図かずお
出演:片岡愛之助/舞羽美海/真行寺君枝/中川翔子

人気漫画家・楳図かずおの自叙伝の出版準備を進める担当編集者・若草さくらは、楳図独特の創作の原点には、彼の亡き母イチエの影響があることを知る。イチエについて調べるため、楳図の生まれ故郷の山村を訪ねたさくらは、そこで次々と怪奇現象に襲われる・・・。

漫画家の楳図かずおが、初めて長編映画監督を務めたホラー映画。素人監督らしく、出来はイマイチ。実写化されたことで、漫画ではおどろおどろしい画像で恐怖感をあおっていたシーンが全然伝わってこないところが多かった。映像的に綺麗すぎたのかもしれない。あとストーリーというか、母親の怨念の元が理解できないし、ホラーだが怖くはないし、何かチグハグさが目立った。

劇場公開日 2014年9月27日


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2015-04-06

もののけ姫

★★★+
もののけ姫
鑑賞No:01038
製作:1997年/日本/133分
監督:宮崎駿
声の出演:松田洋治/石田ゆり子/田中裕子/美輪明宏

室町時代の東北地方に住む若武者アシタカは、村を襲った大猪に触れ、腕に死の呪いがとりつく。アシタカは祟りを取り除くため旅に出るが、途中で谷に転落した牛飼いの甲六らを助けたことで製鉄工場・タタラ場に寄ることになる。そして不死身の森の神であるシシ神なら呪いを解くことができることを知る・・・・。

いわゆるジブリ作品の中で最初に観た映画がこれ。この作品より前にも「風の谷のナウシカ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」など有名な作品は多いが、どこかアニメということで軽く見ていた時期があり、いずれも観ていなかったため。さすがに「もののけ姫」は、あの「E.T.」が持つ日本の映画興行記録を抜く大ヒット作となってしまったため無視できなかった。観るとさすがにただのアニメではなかった。アニメに対する見方も変わった。要はアニメとか実写とかではないのだ。何を求め、何を伝え、何を表現し、何を訴えようとしているか、それが大事であることを。この映画もメッセージ性が強く、胸がジーンとなるシーンが出てくるが、人として、人類として自然と共存していく道を改めて考えさせられる映画である。

劇場公開日 1997年7月12日


  1. 邦画-も

2015-03-09

舞妓はレディ

★★+
舞妓はレディ
鑑賞No:02617
製作:2014年/日本/135分
監督:周防正行
出演:上白石萌音/長谷川博己/富司純子/田畑智子

舞妓がひとりしかいなくなってしまった京都の小さな花街・下八軒の老舗お茶屋・万寿楽に、どうしても舞妓になりたいという少女・春子が現れる。最初は断られた春子だが、そこに居合わせた語学学者の京野が、鹿児島弁と津軽弁の混ざった春子に興味を示し、彼女が万寿楽にいられるよう取り計らうが・・・・。

舞妓映画というとまず阿部サダヲの「舞妓Haaaan!!」が思い浮かぶが、「舞妓Haaaan!!」ほどのコメディさはない。また、舞妓がひとりしかいなくなってしまった京都を舞台に舞妓になるために頑張る少女の成長物語を描いているが、たとえば「フラガール」のような状況の深刻さや舞妓になった時の感動があまり伝わってこない。つまり、中途半端な期待外れ作品としか言えない。オーディションで春子役に抜擢された主演の上白石萌音はそれなりに好演していたとは思うが、やはりパワー不足か・・・?


  1. 邦画-ま

2015-02-08

みんなのいえ

★★★★
みんなのいえ
鑑賞No:01148
製作:2001年/日本/115分
監督:三谷幸喜
出演:田中直樹/八木亜希子/唐沢寿明/田中邦衛

直介と民子の夫婦は郊外にマイホームを建築することになった。そこで設計を民子の大学の後輩でインテリアデザイナーの柳沢に依頼し、施工は民子の父で大工の棟梁である長一郎に頼んだ。しかし新進気鋭の柳沢は、アメリカ建築をベースにしたデザインをしたのに反し、昔気質の長一郎は頑丈な和風建築を主張、2人はことごとく対立することに・・・。

三谷幸喜が監督・脚本を務めたマイホーム建築を巡るコメディ映画。三谷幸喜監督第2作目の本作も三谷ワールド特有の笑いは健在でテーマ設定も面白いが、監督1作目の「ラヂオの時間」ほどの爆笑はない。(「ラヂオの時間」は予測のつかない奇想天外な展開が面白さの一つだったが、本作はより身近で現実的な話だったので)それでも全編通して飽きさせない展開はさすが。デザイナーと大工、洋式と和式の対立がストーリーのベースになっているが、どちらが正解というわけではなく、それぞれのスタイルに対するこだわりが描かれている。田中邦衛と唐沢寿明がそれぞれの役どころを見事に演じており、またキャストも豪華で出演陣だけでも楽しめる。


>>みんなのいえのキャスト一覧を見る

  1. 邦画-み

2015-01-10

みんな~やってるか!

★+
みんな~やってるか!
鑑賞No:02601
製作:1995年/日本/110分
監督:北野武
出演:ダンカン/日野陽仁/芹沢名人/小池幸次

日々、女性にモテることばかりを考えている朝男。そのため、車を購入するがすぐ使い物にならなくなる。そこで、あの手この手で大金を手に入れてモテようとするものの、どれも目標を達成できず。それどころか、偶然出会ったヤクザのせいで朝男の人生は予期せぬ方向へと進んでしまう・・・・。

芸人監督の松本人志の作品とは異なり、北野作品には芸術性の高い、評価できる作品もあるが、この作品は松本人志作品に通じる、極めて低評価の作品。そもそも、何を描きたかったのか分からない。最初こそ、モテない男が女にモテるためにあらゆる努力をしようとするが、途中から度を越しすぎてもはやついていけないし、実の本人すらそれを見失ったかのような方向に進んでいく。ストーリーも低俗なテレビのショートコントをつなぎ合わせたような構成で、とても映画にできるような内容ではない。ショートコントも使い古されたギャグを多用し、決して笑えるものではなく、ともかく北野作品としては最低ランクに位置する作品。ラストのハエ男のくだりには酷いを通り越して呆れ返った。


  1. 邦画-み

2014-11-22

メゾン・ド・ヒミコ

★★+
メゾン・ド・ヒミコ
鑑賞No:01624
製作:2005年/日本/131分
監督:犬童一心
出演:オダギリジョー/柴咲コウ/田中泯/西島秀俊

塗装会社の事務員・沙織のもとに岸本と名乗る男が訪ねてくる。岸本は沙織の父の恋人だという。沙織の父は、沙織が幼い頃に家を出て行き、その後有名なゲイバー“卑弥呼”を経営していたが、引退後ゲイのための老人ホーム“メゾン・ド・ヒミコ”を運営していた。その父がガンのため死期が近いので、ホームを手伝ってほしいとのことだった。自分と母を捨てた父を嫌悪する沙織だったが、多額の借金を抱える沙織に破格の日給が提示され・・・・。

ガンで余命いくばくもないゲイの父親とその若い恋人、そしてゲイの父親に捨てられ長年嫌悪してきた娘の3人を中心に、ゲイのための老人ホームを舞台に繰り広げられる人間ドラマ。どうもこの手のドラマは苦手というか、良さがよく分からない。ゲイがテーマというところもどこかとっつき難く、理解もしにくい。よって柴咲コウ演じる沙織が抱くゲイに対する偏見は自然なのかもしれない。一方、最近はTVなどでもオカマキャラのタレントが増え、ゲイに対する距離感というか偏見も薄れつつある。ゲイの人は皆とかく異常に明るい印象があり、話をするだけなら決して嫌悪感はなく逆に楽しいとは思うが、その底抜けの明るさの内側にある悲しみや苦悩をこの映画で見ることができるのでは?と思う。そして本人の悲しみや苦悩だけでなく、彼らを取り巻く家族の悲しみや苦悩も考えなければならない。オカマキャラの台頭によりさらにゲイの人は今後増えてくると思うが、いつか自分も身近で接するかもしれないことを考え、一見の価値があるのでは・・・。
  1. 邦画-め

2014-11-17

百瀬、こっちを向いて。

★★★★
百瀬、こっちを向いて。
鑑賞No:02579
製作:2014年/日本/109分
監督:耶雲哉治
出演:早見あかり/竹内太郎/石橋杏奈/工藤阿須加

冴えない高校生のノボルは、ある日、尊敬する先輩の宮崎瞬から、ショートヘアで野良猫のような鋭い目つきの美少女・百瀬陽を紹介される。瞬には学校のマドンナ的存在の神林徹子という恋人がいたが、百瀬と付き合っているという噂が流れて困っており、ノボルに百瀬と期間限定で付き合うふりをするよう提案。ノボルと百瀬は嘘の恋愛関係を始めるようになるが・・・・。

作家の乙一が、中田永一という別名義で執筆したベストセラー小説を原作とした青春ロマンス。ほろ苦く、せつないストーリーと、現在と15年前の過去を交錯させた構成、そして随所に散りばめられた伏線は秀逸。メインの俳優陣がほとんど無名の若手で、演技力がついてこないのは残念だったが、素人っぽい演技が逆にノボルなどは玲愛経験のない高校生の初心な姿をリアルなものにしていた。ノボルと百瀬、そして宮崎先輩と神林先輩、それぞれが思いを寄せる人のために嘘をつき、演技をし、そのために悩み苦しむといったちょっとやるせない中で、一粒の清涼剤的存在としていいタイミングで登場するノボルの友人・田辺くんの存在感は大きい。
  1. 邦画-も

2014-11-10

MONSTERZ モンスターズ

★★★+
MONSTERZ モンスターズ
鑑賞No:02576
製作:2014年/日本/112分
監督:中田秀夫
出演:藤原竜也/山田孝之/石原さとみ/田口トモロヲ

まなざしひとつですべての人を操ることができ、その能力ゆえに孤独に生きてきた男の前に、初めて力の通じない人物、田中終一が現れる。終一もまた、両親のいない孤独な人生を歩んできたが、男によって数少ない大切な人を奪われてしまう。自分の世界を守るため男は終一の抹殺を図り、終一は大切な人を守れなかった自分を責め、男への復讐を誓うが・・・・。

設定は興味深い。すべての人を操ることができる男。最強だ。だが、ただ一人、操ることのできない男。こいつこそ最強の上をいく男・田中終一だ。しかし、終一に攻撃力はない。よって、人を操ることができる男によって徹底的に攻撃され、打撃を受ける。だが、終一二は驚くべき回復力がある。そのため、どんなに傷ついてもあっという間に回復する。そんな2人の対決だから決着がつかない。藤原竜也と山田孝之という配役も良い。設定も良く、配役も良いのに、なぜか薄っぺらい。それなりに面白くはあったが、何のために戦っているのか、何を描きたいのかが伝わってこない作品。やたら、無意味に人が死ぬシーンがあるのは空しいだけ。
  1. 邦画-も

2014-10-05

魔女の宅急便(2014年版)

★★★
魔女の宅急便(2014)
鑑賞No:02560
製作:2014年/日本/108分
監督:清水崇
出演:小芝風花/広田亮平/尾野真千子/山本浩司

13歳になった魔女の血を引く少女キキは、掟に従い、一人前の魔女になるため修行の旅に出る。黒猫ジジと一緒にほうきに乗って旅立った彼女は、やがてたどり着いた海辺の町コリコで、パン屋のおソノのもとに居候することに。そこで空飛ぶお届けもの屋「魔女の宅急便」を始めたキキだったが・・・・。

聞くところによると、ジブリアニメの「魔女の宅急便」の実写化ではなく、児童書原作の映画化という形らしい。たからであろうか、アニメと実写という違いだけでなく、どことなく、ジブリアニメと違和感を感じる作品ではあった。それも最初からの狙いだったのかもしれないが、アニメとは違う作品として観た方がよいかもしれない。そうであれば、主人公のキキを演じた小芝風花もニューフェイスながらいい味を出している。それにしても一番違和感があるのは監督があの「呪怨」の清水崇だろうか。


  1. 邦画-ま

2014-09-26

まぼろしの邪馬台国

★★★+
まぼろしの邪馬台国
鑑賞No:01762
製作:2008年/日本/118分
監督:堤幸彦
出演:吉永小百合/竹中直人/窪塚洋介/由紀さおり

昭和31年。長浜和子はNHK福岡で島原鉄道社長の宮崎康平と出会う。そこで和子は康平から島原に来るように誘われる。1ヵ月後、和子は康平のもとにやってきて、新事業として始める観光バスのバスガール教育部長として迎えいれられる。しかし、バス事業も順調に推移していた中、島原に集中豪雨が襲い、島原鉄道も大きな被害を被るが、その復旧作業の際に次々と土器が発掘される・・・・。

実際のことはわかりませんが、宮崎康平という人はこんな人だったんだというイメージのわきやすい竹中直人の熱演だったと思います。一方、献身的に康平を支えた和子さんも映画のような人だったかもしれませんが、キャスティングが吉永小百合ということできれいに演じさせているような穿った見方もしてしまうほど、いわゆるよくできた奥さんという感じがしました。映画的にはこの2人の夫婦の邪馬台国探しの半生のドラマといった感じで、それなりに見ごたえはありましたが、邪馬台国に関する薀蓄や情報をもっと盛り込んで欲しかったなというのが個人的な正直な感想です。
  1. 邦画-ま

2014-09-16

麦子さんと

★★★+
麦子さんと
鑑賞No:02558
製作:2013年/日本/95分
監督:吉田恵輔
出演:堀北真希/松田龍平/余貴美子/麻生祐未

声優になることが夢のアニメオタク女子・麦子は、無責任な兄の憲男と2人暮らし。そんなある日、麦子たちが幼い頃に家を出たまま音信不通だった母親の彩子が突然現れ、同居することに。自分勝手な母が許せず戸惑う麦子だったが、実は病魔に冒されていた彩子は、ほどなくして他界してしまう・・・・。

自分たちを捨て家を出た母に恨みこそあれど愛情なんかひとかけらもないと思っていた兄妹だが、妹の麦子は納骨のために母の生まれ故郷を訪れ、そこで若き日の母の一面を知らされ、徐々に心境が変化していくさまが描かれている。登場人物に悪い人はおらず、特に母の故郷の人は皆いい人で麦子に対しても殊更親切にしてくれる。なんか心温まるストーリーとともに、やはり親子の血は切れないものだぁと感じさせる。特に、母を恨んでいた兄ですら、母の死に接し、火葬場でところ構わず泣くシーンには心打たれる。罪深き母親でありながら、どこか憎めないキャラの母親役を余貴美子が好演している。




  1. 邦画-む

2014-09-15

土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官 REIJI

★★★★
土竜の唄 潜入捜査官REIJI
鑑賞No:02557
製作:2014年/日本/130分
監督:三池崇史
出演:生田斗真/仲里依紗/山田孝之/堤真一

正義感が強いが童貞で、警察学校では史上最低の成績を残している巡査・菊川玲二は、ある日突然、通称「モグラ」と呼ばれる潜入捜査官になるよう命じられる。麻薬の密売ルートを暴き、暴力団組織・数寄矢会の轟周宝会長を挙げるため組織へ潜入した玲二は、数寄矢会に渦巻く権力闘争や、日本最大の暴力団・蜂乃巣会との抗争に巻き込まれていく・・・・。

2014年のNHK大河ドラマ「軍師 官兵衛」で高山右近をクールに演じている生田斗真が、本作ではぶっ飛んだ軽薄キャラを体当たりで熱演している。ストーリー自体は単純な任侠ものだが、随所にギャグや下ネタ満載で、くだらないほどバカバカしい映画だが、笑って楽しめる。キャラクターとしては色々と面白いキャラが出てくるが、やはり光っているのは堤真一演じるヤクザ。男気があるが、どこか憎めない優しさがある。警察側の3人トリオも面白いが、敵キャラとしてナイナイの岡村はちょっと弱すぎる感がある。終盤はやり過ぎともいえる演出もあるが、これも三池崇史流といえば納得か? 続編作る気満々のラストだが、期待したいところ。





  1. 邦画-も

2014-05-07

MONDAY

★★★+
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鑑賞No:02512
製作:2000年/日本/100分
監督:SABU
出演:堤真一/松雪泰子/大河内奈々子/西田尚美

月曜の朝。見知らぬホテルの一室で目覚めたごく普通のサラリーマン・高木。週末、酔っ払って何をしていたか憶えていない彼だったが、ポケットからお浄めの塩が出てきたことから次第に記憶が蘇ってくるのだった。それは前日の日曜日。友人の通夜に参列していた高木は、ひょんなことから、遺体に残されたペースメイカーを外す役を任され・・・・。

真面目なサラリーマンが酔っぱらって何をしたか覚えていなかったが、次第に思い出していく記憶は全く先が読めない奇想天外なストーリーで、ついつい惹き込まれてしまう。あまりに現実離れした内容と、緩い展開、そして堤真一のはちゃめちゃぶりという、これまたとりとめのない展開ではあったが、キャストも癖のある配役が多く、夢か現実か戸惑う内容だった。ラストで銃社会を痛烈に批判するシーンがあり、これが監督のメッセージかと思われたが、その後、それも違うような展開となり、本当のラストは中途半端な終わり方になるという、最後まで訳の分からない映画だった。よく似た展開の映画に、マイケル・ダグラスの「フォーリング・ダウン」があるが、まさに日本版「フォーリング・ダウン」のようだった。



出演者
堤真一(高木光)
松雪泰子(霧島優子)
大河内奈々子(近藤理恵)
西田尚美(町田由紀)
安藤政信(近藤光男)
大杉漣(村井良夫)
小島聖(アキコ)
麿赤兒(浮浪者/悪魔)
塩見三省(大島大介)
野田秀樹(神山伸吾)
山本亨(花井喜一郎)
田口トモロヲ(島光彦)
寺島進(中野三郎)
松重豊(久保正樹)
根岸季衣(近藤美代子)
津田寛治(ケンジ)



  1. 邦画-ま

2013-12-26

魔女の宅急便

★★★★

鑑賞No:01814
製作:1989年/日本/112分
監督:宮崎駿
声の出演:高山みなみ/佐久間レイ/山口勝平


魔女の娘は13歳になると修行のために独立するという掟があり、13歳になったキキもいよいよ旅立ちの日を迎えようとしていた。そして黒猫ジジと共に旅に出、港町コリコに着くが、誰にも相手にされず落ち込んでしまう。そんな時、たまたまお客の忘れ物を届けたことから、パン屋の女主人おソノに気に入られ、店の空き部屋に居候させてもらうことになる・・・・。


13歳というと日本では中学生。決して大人ではないが、小学生のような子供子供でもなく、大人への階段を上る最初の入口のような時期で徐々ではあるが自立し始める年頃。キキもそんな13歳で、魔女という自分の立場というか能力を活かして社会に役立とうとしている姿はとても感心させられ、我が子に是非観せたい映画だと思った。それにしても箒にまたがって空を飛ぶ魔女が選んだ仕事が宅急便とは、まさにこれといわんばかりのベストマッチ。作者の発想のよさというかセンスのよさが感じられる。ちなみに「宅急便」はヤマト運輸の登録商標。通常なら一般名称である「宅配便」となるところだが、それを知らずに製作したとか。この件でヤマト運輸はこの映画の筆頭スポンサーになり、映画のヒットとともにヤマト運輸も知名度と業績を上げたようだ。


  1. 邦画-ま

2013-10-24

MW ムウ

★★★+
シネマ大好き!
鑑賞No:01859
製作:2009年/日本/130分
監督:岩本仁志
出演:玉木宏/山田孝之/石田ゆり子/石橋凌


16年前、ある島で島民全員が虐殺される事件が発生。その事実は政府の手によって闇に葬られるが、実は惨劇を逃れた2人の少年がいた。その一人、エリート銀行員となった結城は16年前の事件関係者に制裁を下す美しき殺人鬼となっていた。そしてもう一人の賀来は神父となるものの、結城の犯罪を黙認し苦悩することに・・・・。


手塚治虫生誕周年を記念して製作された作品。まず何よりも玉木宏演じる殺人鬼・結城の好演が光る。原作は読んでいないので良く分からないが、論評では原作との違いを酷評されているようだが、玉木宏の冷静で冷徹な殺人鬼はピカレスク映画としては及第点だと思う。またその結城を追う刑事を演じていた石橋凌も、歳を取って太めの体型でありながらのアクションシーンはなかなか見事だった。もう一人の主役・山田孝之の存在がやや中途半端な感じでイマイチいつもの存在感が感じられなかったのは残念。ストーリーはいわゆる復讐ものだが、復讐者が主役のこの手の映画であのラストは満足できるものなのか?ラストも山田孝之同様、中途半端感は否めなかった。





  1. 邦画-む