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2020-04-30

サンセット大通り

★★★★+(4.5)
wサンセット大通り
鑑賞No:02969
原題:Sunset Boulevard
製作:1950年/アメリカ/110分
監督:ビリー・ワイルダー
出演:グロリア・スワンソン/ウィリアム・ホールデン

ある日、借金取りに追われていた売れない脚本家のジョーは、サンセット大通りに建つ一軒の寂れた邸宅に逃げ込む。そこは、サイレント映画時代の伝説的女優ノーマ・デズモンドの住まいだった。そして、かつての栄光を取り戻すべく銀幕への復帰を目指す彼女は、ジョーに主演作品の脚本を住み込みで執筆させることに。寝食にありつけるとあってこの依頼を引き受けたジョー。しかし、仕事はおろか私生活まで束縛され、ノーマへの不満が・・・・。

第23回(1950年)アカデミー賞で11部門にノミネートされたが、同年の作品賞に選ばれた「イヴの総て」に苦戦し、3部門の受賞にとどまったが、アメリカ映画を代表する傑作と評価されている作品。ハリウッドの内幕を暴露した作品で、サイレント映画時代の栄光が忘れられない大女優の悲劇を描いたフィルム・ノワール。冒頭で結末が描かれており、ストーリーも大体予想できる内容で、まさにその予想通りの展開で進むのだが、それでも目が離せない、何が起こるかドキドキし、期待させてしまう演出に驚かされる。それもこれも伝説的女優ノーマ・デズモンドを演じたグロリア・スワンソンの、ノーマになり切った執念、妄執、愛憎、狂気を醸し出た演技ゆえだと思う。

劇場公開日 1951年10月28日



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2020-04-29

スミス都へ行く

★★★★+(4.5)
wスミス都へ行く
鑑賞No:02968
原題:Mr. Smith Goes to Washington
製作:1939年/アメリカ/129分
監督:フランク・キャプラ
出演:ジェームズ・スチュワート/ジーン・アーサー

上院議員の急死により、後任議員の指名が行われることに。ペイン議員らは、政界の事情を知らない少年警備隊の隊長スミスを議員に祭り上げる。だが、スミスは議会の目論みをよそに、熱意をもって行政にあたり、ペインや政財界のボスであるテイラーの不正に気づく。彼らは汚職の濡れ衣をスミスに着せ、政界から葬り去ろうと画策。一度は挫折するスミスだが、秘書サンダースに激励され、ペインたちのダム建設案の不正を暴く勇気に満ちた名演説を始める・・・・。

第12回アカデミー賞で11部門にノミネートされ、原案賞を受賞している。この年、13部門にノミネートされ、8部門の賞を獲得したのは「風とともに去りぬ」。腐敗した政界で、ひとり奮闘する新人議員の姿が描かれている政治ドラマ。腐敗はダム建設にかかる不正で、よくある汚職事件で、汚職の構図も単純で分かりやすい。また、憎むべき政治犯罪を取り扱っており、周りは敵だらけのようだが、実は敵はボスのテイラーだけで、秘書のサンダースは頼みになるパートナーだし、政治記者たちもスミスの真摯な行いに対して味方になっていく。また議会の議長も粋な政治家で、スミスに好意的。そして驚くべきではあるが、スミスの直接の敵であるペインも、スミスに一目置き、スミスと激しく対立しながらも、どこか同情的で真のワルではない立場を垣間見せる。爽快な幕切れを期待していたので、ラストのスミスの演説には食い入るように観てしまったが、スミスの力及ばず、倒れてしまったときは期待外れ感が漂った。が、最後の大どんでん返しには驚いた。

劇場公開日 1941年10月9日



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2020-04-28

台風家族

★★★+(3.5)
w台風家族
鑑賞No:02967
製作:2019年/日本/108分
監督:市井昌秀
出演:草なぎ剛/MEGUMI/中村倫也/尾野真千子

鈴木一鉄と妻の光子は銀行から2000万円もの大金を強奪し、行方がわからくなっていた。事件から10年たったある日、いまだに所在がわからない両親の仮想葬儀で財産分与をおこなうため、鈴木家の子どもたちが集まる。どんな仕事も長続きしない長男の小鉄は妻の美代子、娘のユズキとともに10年ぶりに実家へ訪れ、長女の麗奈、次男の京介とともに、空の棺おけを2つ並べた見せかけだけの葬儀を始める。葬儀が終わった頃にインターホンが鳴り、間に合わなかった末っ子の千尋がようやく到着したかに思われたが、ドアの外に立っていたのは千尋ではない、チャラチャラした男だった・・・・。

本作は、出演者の新井浩文の起こした事件により公開が延期され、一時お蔵入りが懸念された作品。銀行強盗を起こしてそのまま行方不明になっている両親の財産分与を巡る4人の兄弟の醜い争いの1日を描くホームドラマ。映画の中の設定でも、この兄弟の財産目当ての言動をネットでライブ配信するシーンが出てくるが、まさに観客自体、このライブ配信の視聴者の如く思えた。主演は兄弟の長男を演じた元SMAPの草なぎ剛。少々、過剰なアクションが鼻についたが、財産を独り占めしようとする、性根の悪いクズな長男役を好演していた。父親とも関係の悪かった長男が、父親の本心が分かってくると、次第に態度も変化していくのだが、それが救いだった作品。

劇場公開日 2019年9月6日



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2020-04-27

スウィートホーム

★★★(3.0)
wスウィートホーム_横
鑑賞No:00303
製作:1989年/日本/102分
監督:黒沢清
出演:宮本信子/山城新伍/NOKKO/黒田福美

故・間宮画伯の屋敷を訪れたTVクルーは、そこで幻の壁画を発見したことから、その経緯を調べ始めた。すると次々と怪奇現象が起こったため、取材を断念し、引き上げ準備をしている最中にカメラマンとレポーターが亡くなってしまう。 そんなところへ山村と名乗る老人が現れ・・・・。

本作は監督では無いが、製作総指揮として参加している伊丹十三作品の一つ。監督は伊丹十三が指名した、本格ホラー映画の第一人者・黒沢清。だが、この二人、お互い相容れ無かったようで、ソフト化の権利で未だに揉めているよう。そもそも、伊丹十三は、葬式、マルサ、マルタイ、ミンボーなどといった、これまで映画のテーマになりにくい、陽の当たりにくかった分野に光を当てた作品が多く、聞き慣れない専門用語の頻出がかえって新鮮に写り、ヒットした一因になったかもしれない。そんな中で、本作はこれまでの毛色が異なる作品。そのため、監督しなかったのかもしれないが、やはり黒沢清と作品に関しても揉めたのかもしれない。伊丹十三が目指した作品としては出来が悪すぎる嫌いがある作品。

劇場公開日 1989年1月21日



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2020-04-26

新幹線大爆破

★★★★+(4.5)
w新幹線大爆破
鑑賞No:00302
製作:1975年/日本/153分
監督:佐藤純彌
出演:高倉健/山本圭/千葉真一/宇津井健

1500人の乗客を乗せて東京から博多に向った新幹線ひかり109号に爆弾を仕掛けたとの電話が国鉄に入る。この爆弾はスピードが80キロ以下になると自動的に爆発するというのだ。さらに犯人はこの脅迫電話が嘘でないことを立証するため、同じ爆弾を仕掛けた札幌の貨物列車を爆破する。その上で犯人は国鉄本社に500万ドルを要求してきた・・・・。

乗客を人質にして、スピードが80キロ以下になると仕掛けた爆弾が爆発するという設定はお気づきの方も多いと思いますが、キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロック主演の「スピード」と瓜二つです。製作年代的にこちらが先ですが、「スピード」が警察視点なのと爆弾が仕掛けられたバス内でのアクションが主体なのに対し、本作は犯人視点の要素がつよく、また新幹線内というよりは犯人逮捕や新幹線の運行を管理する司令室内での対応が中心で、「スピード」とは設定は酷似しているものの趣は異にしている。緻密な計画の下、事件は進行していくが、犯人側、警察側それぞれ想定外のアクシデントに見舞われ思うように事が運ばず、新幹線爆破までのタイムリミットが刻々と近づいてくるという緊張感がたまらない映画。かなりの豪華キャストであり、出演者もみな若いので、それを観るだけでも楽しめる。

劇場公開日 1996年7月13日



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2020-04-25

首都消失

★★(2.0)
w首都消失
鑑賞No:00301
製作:1987年/日本/120分
監督:舛田利雄
出演:渡瀬恒彦/名取裕子/山下真司/いしのようこ

ある日突然、首都・東京を覆った高さ2km、直径50kmの巨大な“雲”。外部から一切の連絡は行えず、中でいったい何が起きているのか想像すらできない。判っている事は2000万人という都民を飲み込んだまま、日本の中枢が突如、機能を停止したという事だけだった・・・。

「日本沈没」で有名な小松左京原作の映画化。首都東京が正体不明の巨大な雲に覆われ、外部と一切の連絡が絶たれるというパニック映画。これだけ聞くと、観たくなるような設定。だが、実際の内容は期待外れ。雲がかかっていたのは東京だけで無く、観ている者にも雲がかかったままの状態。そもそも、巨大な雲の正体は何なのか?科学的な説明がないので、リアリティが全く感じられない。少なくとも「日本沈没」ではそれなりの根拠が示され、恐怖に感じたものだ。原作は読んでいないが、同じ作家の作品でもこうも違うのか?ちょっと残念な作品。

劇場公開日 1987年1月17日



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2020-04-24

就職戦線異状なし

★★★★(4.0)
w就職戦線異状なし
鑑賞No:00300
製作:1991年/日本/103分
監督:金子修介
出演:織田裕二/仙道敦子/的場浩司/和久井映見

早稲田大学4年の大原は、マスコミ志望の立川に影響され同じようにマスコミを志望していたが、立川とともに6月に入っても未だ内定がひとつも取れないでいた。そんな2人を、すでに親のコネで内々定を取っていた北町は六本木のナイトクラブに呼び出した。実は北町を確保しようとするデパートの接待だったが、羽目をはずして騒いでいた彼らは店にいた中年男と喧嘩になり、大原はその男を殴ってしまう。その中年男こそ、大原と立川が本採用に賭けていたエフテレビの面接官だった・・・・。

杉元伶一の同名小説の映画化。この映画の時代背景はバブル末期で、いわゆる超売手市場といわれたときなので、超氷河期といわれた就職活動期を経験した人にとってはとてもうらやましい時期の話です。映画ということで多少オーバーな表現はあるかもしれませんが、実際にこの時期に就職活動をしていた人から聞いた話だと、まんざらオーバーでもなかったようです。そんな状況だから、この映画も一言で言えばお気楽な就職活動映画ですが、お気楽な中にも案外世の中思ったようにはならないといった苦い経験もさせられる、ちょっとだけ考えさせられる映画です。

劇場公開日 1991年6月22日

(予告編なし)

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2020-04-23

事件

★★★★(4.0)
w事件
鑑賞No:00299
製作:1978年/日本/138分
監督:野村芳太郎
出演:永島敏行/松坂慶子/大竹しのぶ/佐分利信

神奈川県の相模川沿いの山林で、若い女性の刺殺死体が発見された。被害者は、この町の出身で、厚木市でスナックを営む坂井ハツ子だった。数日後、警察は19歳の工員、上田宏を逮捕した。宏は事件の夕刻、現場付近の山道で地主に目撃されていた。その後の調べで、宏はハツ子の妹・ヨシ子と同棲していたことがわかった。ヨシ子は妊娠3カ月だった。裁判は谷本裁判長の下、岡部検事、菊池弁護士の証人尋問で緊迫した。そして、次々と召喚される証人の口から、意外な事実が解明されていった・・・。

姉妹で一人の青年を愛し奪い合った結果起こった殺人事件とその裁判の模様を描いている。原作は大岡昇平の同名小説。事件自体はこれといって特徴の無い、ありふれた殺人事件。そんな殺人事件を、証拠や証言などから丁寧に真実をあぶり出していく過程が秀逸。殺人事件モノ(刑事モノ)というよりは裁判モノとして観た方が良い作品。

劇場公開日 1978年6月3日



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2020-04-22

幸福の黄色いハンカチ

★★★★★(5.0)
w幸福の黄色いハンカチ
鑑賞No:00298
製作:1977年/日本/108分
監督:山田洋次
出演:高倉健/倍賞千恵子/武田鉄矢/桃井かおり

北海道網走。夢だった新車を買って北海道をドライブしていた鉄也は、途中出会った朱美を乗せてドライブしていた。そこでひょんなことから出所してきたばかりの勇作と出会い、3人は旅を続けることに。その旅の途中、勇作が一昨日出所したばかりだということを2人は知る。経緯を聞くうちに、3人は勇作の妻の元に向うことに・・・・。

日本映画の中でも感動の1本。涙なくして見れない感動作でありながら、武田鉄矢と桃井かおりが同行していたことでロードムービーとしても非常に楽しみながら観れたのがさらによかった。それにしても、高倉健と倍賞千恵子の夫婦の演技も最高。出会いから事件を起こすまでの過程には、完全にはまり込んで見入ってしまった。そして、出所直後の、高倉健が食堂でビールを飲むシーン。あんなに美味そうにビールを飲むシーンを見たことがない。ホントに出所したての男の表情を見事に出していたと思う。そして感動のラスト。もう、震えがくるような感動に陥る名作である。ラストシーンではためく黄色いハンカチのまぶしさは、やはりこの映画を観た人にはいつまでも目に焼きつく光景だと思う。それぐらい、鮮やかな黄色は目にまぶしかった。そしてあの掲げられたハンカチの多さ。妻が夫の帰宅をどれだけ待ち焦がれていたかを象徴するような数に、さらに涙した人も多いのでは?

劇場公開日 1977年10月1日



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2020-04-21

ザ・レイプ

★★★(3.0)
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鑑賞No:00297
製作:1982年/日本/100分
監督:東陽一
出演:田中裕子/風間杜夫/伊藤敏八/津川雅彦

3月下旬のある夜、路子は恋人・章吾と彼の自宅で熱い一時を過ごした後、帰宅途中に突然一人の男に強姦された。彼女の異変に気づいた章吾から問いただされた路子は、2人が以前一度会ったことがある谷口という男にレイプされたことを打ち明ける。章吾は「裁判を起こしても余計傷つくだけ」と心配するが、路子は自分の考えを押し通して刑事告訴に踏み切った・・・・。

本作の前年に製作された「ええじゃないか」「北斎漫画」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞しながら、衝撃的なタイトルである本作に出演するという驚きの女優として脳裏に焼き付いた作品。卑劣な犯罪に鉈を振るのでは無く、勇気を持って告発したにもかかわらず、法廷では被害者のプライバシーを無残に暴かれ、主人公の人間関係も次第に崩れていくという理不尽な展開に観ていてつらかった。

劇場公開日 1982年5月15日

(予告編なし)

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2020-04-20

サード

★★★(3.0)
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鑑賞No:00296
製作:1978年/日本/103分
監督:東陽一
出演:永島敏行/吉田次昭/森下愛子/志方亜紀子

高校野球の3塁手として活躍していたサードは、友人のⅡBと女の子ふたりで、“どこか大きな町へ行こう”と話し合う。そのためにはお金が必要だと4人は売春を始める。が、ある日客のヤクザとトラブルになったサードは傷害事件を起こしてしまい少年院へ入れられてしまう・・・・。

画面から滲み出る雰囲気は、寺山修二ワールドが醸し出す独特な世界観からくるのだろうか。何とも言えない気だるさ、閉塞感は70年代特有のものなのか。青春時代の様々な形をこのような視点から見た映画としては異色の作品と言える。今見ると、あまりにも初々しく、けれども息吹や汗臭さは間近に感じられるようなリアル感がある永島敏行と森下愛子の演技が映像として記憶に残る作品。

劇場公開日 1978年3月25日



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2020-04-19

コミック雑誌なんかいらない!

★★★(3.0)
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鑑賞No:00295
製作:1986年/日本/124分
監督:滝田洋二郎
出演:内田裕也/渡辺えり/麻生祐未/原田芳雄

ワイドショーの人気レポーター、キナメリは有名人のスキャンダルをハイエナのごとく嗅ぎ回る男。今日も事件を求めて街へ繰り出す。ロス疑惑の三浦和義にマイクを向け、神田正輝との結婚を控えた聖子の家に張り込み、ヤクザの抗争を取材するが・・・・。

1985年に実際に起こった事件を、内田裕也演じる芸能レポーターの目を通し、再現ドラマ風に仕立てた作品。この年は有名な事件が多く、また本人も登場したりするのでリアル感は半端ではなく、ドラマなのか真実なのか分からなくなってしまう。それにしても、今の時代では考えられない、内田裕也のふてぶてしいまでの芸能レポーターぶりには驚嘆。ここまでではないにしろ、こんな時代もあったのかと、なぜか懐かしさすら感じる。あと、この映画のクライマックスともいえる、豊田商事事件を描いたシーン。ビートたけしの鬼気迫る演技は凄かった。

劇場公開日 1986年2月1日



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2020-04-18

極道の妻たち

★★★(3.0)
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鑑賞No:00294
製作:1986年/日本/120分
監督:五社英雄
出演:岩下志麻/かたせ梨乃/佳那晃子/円浄順子

粟津環は堂本組若頭補佐で粟津組組長の妻である。服役中の夫の留守を預かり、さらに組の勢力を伸ばすほどの辣腕ぶりだった。堂本組総長の急死によって、その妻・絹江にも頼りにされるようになるが、跡目相続を巡って、柿沼派と蔵川・小磯派との争いが勃発し、・・・・。

ヤクザ映画といえばやはり「仁義なき戦い」シリーズだが、おなじカテゴリーとはいえ、一線を画す作品といえるのではないか。関西弁、極道、そして男の世界でありながら妻の立場からの視点など、やはり新鮮で異色であり、通称「極妻(ごくつま)」も定着した。このシリーズは主演女優を岩下志麻、十朱幸代、三田佳子と替えてシリーズ化するが、やはりこの1作目の岩下志麻版のインパクトが強い。ゆえにシリーズ4作目からは再び岩下志麻に主演が戻り、岩下の代名詞ともいえるシリーズとなっている。岩下と共に出演し、これまた出世作になったともいえるかたせ梨乃の存在感ある体当たり演技も見もの。

劇場公開日 1986年11月15日



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2020-04-17

孔雀王

★★+(2.5)
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鑑賞No:00293
製作:1988年/日本、香港/96分
監督:ラン・ナイチョイ
出演:三上博史/ユン・ピョウ/安田成美/グロリア・イップ

邪悪な力によって復活した魔少女アシュラ。裏高野の退魔師孔雀とラマ僧コンチェは、彼女によって開かれる地獄門の出現を阻止すべく東京・香港そしてチベットへ飛ぶが・・・・。

荻野真の同名マンガを原作とした映画作品。公開当時、劇場で観たが、イマイチ世界観は分からず、日本では無い異国情緒が漂うが、どこか分からない世界での出来事で馴染めなかった。

劇場公開日 1988年12月10日



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2020-04-16

疑惑

★★★★(4.0)
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鑑賞No:00292
製作:1982年/日本/127分
監督:野村芳太郎
出演:桃井かおり/岩下志麻/鹿賀丈史/柄本明

富山県の港で車が転落する事故が起こり、乗っていた地元の財閥、白河福太郎が死亡する。しかし、同乗していた後妻の球磨子は無事で、さらに球磨子は夫に多額の保険金をかけていたことが判明する。この事故は、保険金詐取のための偽装ではないかと疑った北陸日日新聞の秋谷は、この事件を積極的に報道し、やがて物的証拠がないまま球磨子は逮捕されるが・・・・。

まさに2大女優、桃井かおりと岩下志麻ががっぷり四つに組んだ、見ごたえある法廷劇。憎々しいほどの悪女を桃井かおりが演じれば、まったく対照的な怜悧な女弁護士を岩下志麻が演じている。ストーリー上では被告人役の桃井を弁護士役の岩下が弁護するものだが、実際はこの2人の女の対決というイメージを強烈に感じさせる内容となっている。原作は社会派ミステリー作家の松本清張で、題材となった実在の事件も話題となったが、法的劇だけでなく、警察の先入観捜査やマスコミの世論誘導など、冤罪の根底にもなっている現代の問題点を鋭く突いた作品にもなっている。

劇場公開日 1982年9月18日



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2020-04-15

蜜蜂と遠雷

★★★+(3.5)
w蜜蜂と遠雷
鑑賞No:02966
製作:2019年/日本/119分
監督:石川慶
出演:松岡茉優/松坂桃李/森崎ウィン/鈴鹿央士

ピアノの天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する若き4人のピアニストたち。母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。音大出身だが現在は楽器店で働くコンクール年齢制限ギリギリの高島明石は、家族の応援を背に最後の挑戦に臨む。名門ジュリアード音楽院在籍中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・C・レビ=アナトールは、優勝候補として注目されている。そして、パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵は、先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの「推薦状」を持っており、そのすさまじい演奏で見る者すべてを圧倒していく。熱い戦いの中で互いに刺激しあい、それぞれ葛藤しながらも成長していく4人だったが・・・・。

史上初となる直木賞&本屋大賞のW受賞を果たした恩田陸の同名ベストセラーの映画化。4人のピアニストによる、コンクールでの熾烈な争いが描かれているのかと思いきや、それぞれに思いや葛藤があり、苦しんでいるところで互いに助け合ったり、アドバイスしたりといったシーンが柱になっている。それゆえ、4人の間には陰険な行為や言動はなく、むしろコンクールで争っているとは思えない和気あいあい感が一杯。なので、よくありがちなドロドロとした闘いを描いたコンクールではなく、観ていて気分の良い作品である。ただ、終盤の演奏シーンは圧巻。もちろん、実際に演奏しているのはプロの方だろうけど、指のアップだけで無く、俳優の全身を引きで映し、あたかも本人が演奏しているように見えるシーンも随所にあり、出演者の相当の努力が窺い知れる。

劇場公開日 2019年10月4日



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2020-04-14

木村家の人びと

★★★★(4.0)
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鑑賞No:00291
製作:1988年/日本/113分
監督:滝田洋二郎
出演:鹿賀丈史/桃井かおり/岩崎ひろみ/伊嵜充則

お金に異常なまでに執着を持つ木村家。朝からモーニング・コール・サービスや新聞配達、出前弁当、白タクと小銭を稼ぎまくるアルバイトをしている。ある日、この異常な一家の生活を見かねた嫁兄の夫婦がある提案をするが・・・。

小銭を貯めることに執着している一家を描くホーム・コメディ。評論でこの一家を“明るい守銭奴”と記載してあったが、まさにその通り。お金の稼ぎ方に賛否両論はあると思うが、いろんなアイデアでお金を稼ごうという姿勢や、それなりの努力は立派。ただしこんなことをしてまでも・・・という金儲けの手法もあってすべて感心するわけにもいかない。これに対し、一緒に金儲けに執心しながらも冷めた目で両親を見ている子供たちが救いだった。

劇場公開日 1988年5月14日

(予告編なし)

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2020-04-13

鬼畜

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:00290
製作:1978年/日本/110分
監督:野村芳太郎
出演:緒形拳/岩下志麻/小川真由美/岩瀬浩規

竹下宗吉と妻のお梅は川越で印刷屋を営んでいたが、火事や大型店の台頭で店は傾きかけていた。そんな時、菊代と名乗る女性が3人の子供を連れて宗吉の店に怒鳴り込んでくる。実は菊代は宗吉の妾で、連れてきた3人の子供は宗吉の隠し子だった。菊代はお梅とさんざん口論した挙句、3人の子供を宗吉に押付けて消えてしまう。それから、お梅は毎日のように宗吉と3人の子供に当り散らす日々が始まった。そしてやがて末の子が故意か事故か、死んでしまう・・・・。

岩下志麻演じるお梅は怖かった。いちいち言うことも棘があって怖いが、やることも怖い。単なるイジメや虐待を超えて殺人という一線を越えようとしている怒りの情念はすざましい。しかし、憎む対象は本来は浮気をした緒形拳演じる宗吉であって子供ではないはず。しかし理屈は分かっていても、他人の女に産ませた子供のほうが憎くなるのであろう。そんな生々しさがこの映画ではよく出ている。一方、問題の張本人である宗吉。気が弱く、お梅に頭が上がらないため、結局お梅にいわれるまま、我が子を殺そうと何度も試みるはめに。その度に父親らしい一面は見せるものの、懲りずに続けようとする。そんな鬼畜な親でも実の親は親。どんな仕打ちを受けても父親を信じて慕ってくる。こんなシーンを見せられると、もう涙が止まりません。切ない、やるせない映画ですが、必見です。

劇場公開日 1978年10月7日



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2020-04-12

蒲田行進曲

★★★★+(4.5)
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鑑賞No:00289
製作:1982年/日本/109分
監督:深作欣二
出演:松坂慶子/風間杜夫/平田満/高見知佳

花形スターだが、人情に篤く激情家の銀四郎は、妊娠した恋人の女優、小夏を彼の取り巻きの一人であるヤスに押し付けて結婚させてしまう。ヤスは、小夏と生まれてくる子供のために、危険を顧みずスタントマンを進んで引き受けるが、生傷が耐えなかった・・・。

第86回直木賞を受賞したつかこうへいの同名小説の映画化。本作は第6回日本アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優・主演女優賞など各賞を総なめにした作品。風間杜夫演じる銀ちゃんを中心に、古きよき時代の撮影現場を再現している。ただ、後半からラストのクライマックスにかけてはいわゆる“階段落ち”にスポットが当たり、10mの高さの階段から落ちる志士役を演じるヤスが一躍前面に出てくる。命懸けの階段落ちに、妻と生まれ来る子供のために挑むヤスの心情を見事に描いており、ヤス役の平田満も見事に演じている。さらに松坂慶子の大胆演技も、中村雅俊が歌う主題歌「恋人も濡れる街角」もよかったな~。

劇場公開日 1982年10月9日



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2020-04-11

彼女が水着にきがえたら

★★★+(3.5)
w彼女が水着にきがえたら
鑑賞No:00288
製作:1989年/日本/103分
監督:馬場康夫
出演:原田知世/織田裕二/伊藤かずえ/竹内力

22歳のOL・田中真理子と同僚の恭世はゴールデンウィークに金持ちのプレイボーイ・山口に誘われ、豪華クルーザーのアマゾン号に乗り込む。目的はスキューバ・ダイビング。翌日二人は三戸浜沖の海底で、朝鮮戦争時、多額の宝石を積んで墜落したドラゴンレディを見つけたが、深く潜りすぎて、ヨットのツバメ号を操る年輩の大塚と若い吉岡に助けられる・・・。

「私をスキーに連れてって」のホイチョイ・プロが海をテーマに製作した映画。サザンオールスターズの曲に乗ってストーリーは軽快に進んでいく。コミカルなシーンも交えながら、単純ではあるが楽しめるラブストーリー。海とサザンと気楽な映画の好きな人にはお奨め。

劇場公開日 1989年6月10日



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2020-04-10

家族ゲーム

★★★+(3.5)
w家族ゲーム
鑑賞No:00287
製作:1983年/日本/106分
監督:森田芳光
出演:松田優作/伊丹十三/由紀さおり/岡本かおり

高校受験を控える息子・茂之のいる沼田家にやってきた家庭教師は三流大学に通う風変わりな大学生だった。成績が上がれば特別報酬を払うという約束に、家庭教師の吉本は暴力を振るいながらも茂之の成績を上げていく・・・。

本間洋平の同名小説を森田芳光が映画化した話題作。ハードボイルド俳優としてのイメージが強かった松田優作のイメージを演技の幅の広さを感じさせた映画。映画そのものも今までのホームドラマのイメージを覆す森田芳光の才能が光る作品となっている。

劇場公開日 1983年6月4日



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2020-04-09

人間失格 太宰治と3人の女たち

★★(2.0)
w人間失格 太宰治と3人の女たち
鑑賞No:02965
製作:2019年/日本/120分
監督:蜷川実花
出演:小栗旬/宮沢りえ/二階堂ふみ/沢尻エリカ

1964年、人気作家として活躍していた太宰治は、身重の妻・美知子と2人の子どもがいながら、自分の支持者である静子と関係を持ち、彼女がつけていた日記をもとに「斜陽」を生み出す。「斜陽」はベストセラーとなり社会現象を巻き起こすが、文壇からは内容を批判され、太宰は“本当の傑作”を追求することに。そんなある日、未帰還の夫を待つ身の美容師・富栄と知り合った太宰は、彼女との関係にも溺れていく・・・・。

文豪・太宰治の小説「人間失格」の誕生秘話を、太宰を取り巻く3人の女性たちとの関係とともに描いたオリジナル作品。監督は蜷川実花とすぐ分かる映像美だが、この映像美がこの作品に本当に適していたかは疑問。映像は確かに美しいが、昭和30年代のイメージとはかけ離れており、幻想的なイメージは実話とは捉えにくい(実話かどうか分からないが、登場人物の大半はみな実在の人物)。さらに映像美は別にして、ストーリーがわかりにくい。というか退屈。太宰の死の真相に触れるかと期待したが、それもなく、3人の女優との絡みも中途半端。キャストの豪華さにハンして内容はショボい作品。

劇場公開日 2019年9月13日



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2020-04-08

快盗ルビイ

★★★+(3.5)
w怪盗ルビイ
鑑賞No:00286
製作:1988年/日本/96分
監督:和田誠
出演:小泉今日子/真田広之/水野久美/加藤和夫

母親と二人暮らしをする徹のマンションに留美というスタイリストが引っ越してくる。ひょんなことから二人は知り合いとなるが、実は彼女はルビイという名の快盗だった。徹はまんまとルビイのペースにはまり、泥棒の手伝いをさせられるが・・・。

“快盗ルビイ”を名乗る女の子と、彼女に振り回されるドジで純情なサラリーマンのラブ・コメディ。原作はヘンリー・スレッサーの「快盗ルビイ・マーチンスン」。小泉今日子はキュートなヒロインを、真田広之はドジで間抜けなサラリーマンを好演している。ストーリーや泥棒の手口は子供じみているが、それでも楽しめる。二人を取り巻く脇役は公開当時秘密にされていたが、意外な人物や芸達者な俳優が多く出演しており、より楽しませてくれた。

劇場公開日 1988年11月12日



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2020-04-07

怪盗ジゴマ/音楽篇

★★+(2.5)
w怪盗ルビイ
鑑賞No:00285
製作:1988年/日本/23分
監督:和田誠
声の出演:斉藤俊夫/斉藤晴彦/伊達英二/仲代圭吾

寺山修司原作の短編ミュージカル・アニメ。小泉今日子・真田広之の「怪盗ルビイ」の併映作品として公開されている。女性歌手から“心の歌”を盗んだ怪盗ジゴマを探偵が追跡するという独特のファンタジー映画。

「怪盗ルビイ」を観に行った時に、やっていた記憶はあるが、内容はイマイチ覚えていない。ただなんとなくほのぼのとした感じのするアニメだったように記憶している。心の歌を盗まれた女性歌手の声を由紀さおりが演じているが、エンドロールでこのことが分かった瞬間、劇場内でどよめきがあったことが唯一、鮮明に記憶している。

劇場公開日 1988年11月12日



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2020-04-06

戒厳令の夜

★★(2.0)
w戒厳令の夜
鑑賞No:00284
製作:1980年/日本/136分
監督:山下耕作
出演:鶴田浩二/伊藤孝雄/樋口可南子/佐藤慶

江間隆之は博多のバーで絵画「少女の像」を見つける。それは南米ヌエバグラナダの画家パブロ・ロペスの作品だったが、彼の作品はすべて失われているとされていた。江間はかつての恩師である秋沢にその話をするが、秋沢はその直後に自殺を遂げてしまう・・・・。

五木寛之の同名小説の映画化。かなり長尺で複雑なストーリーなので、2時間強の作品にまとめるのには無理があったようだが、原作を読んでいなかったので、特に不都合はなかった。ただし、原作そのものも分かりにくいようで、映画の中でも首をかしげるシーンはいくつかあった。チリで実際に起こった軍事クーデターが元ネタみたいだが、樋口可南子のヌードシーンのみ印象に残る作品。

劇場公開日 1980年7月5日

(予告編なし)

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2020-04-05

お葬式

★★★★+(4.5)
wお葬式
鑑賞No:00283
製作:1984年/日本/124分
監督:伊丹十三
出演:山崎努/宮本信子/菅井きん/大滝秀治

俳優の夫婦である井上侘助と雨宮千鶴子もとに千鶴子の父・真吉の訃報が届く。親族代表として葬式を出すことになった侘助だが、初めてもことで途方に暮れる。マネージャーや葬儀屋の助けを借りて葬儀の準備を進めるが、真吉の兄からの横槍があったり、侘助の愛人がお通夜にやって来たりと・・・。

伊丹十三の監督デビュー作。初めてお葬式を出すことになった一家と、お葬式に集まった人々の様子をユーモラスに描いた傑作コメディ。“お葬式”をテーマとして捉えただけでも斬新であるが、暗く厳粛であるべきこの儀式を多少皮肉りながらユーモラスに描いた点が秀逸。また“お葬式”の要領も丁寧に描かれており、葬式マニュアルとしても十分役に立つ内容となっている。本作は1984年の日本アカデミー賞で、作品賞ほか計5部門を受賞している。

劇場公開日 1984年11月17日



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2020-04-04

犬神家の一族(1976年版)

★★★(3.0)
w犬神家の一族
鑑賞No:00282
製作:1976年/日本/146分
監督:市川崑
出演:石坂浩二/島田陽子/高峰三枝子/あおい輝彦

旧家の名士犬神佐兵衛の遺言状が公開されるが、莫大な遺産の相続者は佐兵衛の恩師の孫娘である野々宮珠世と結婚した者と記されていた。佐兵衛の孫にあたる3人の男はそれぞれ珠世を我が物にしようと企むのだが、やがてそれは呪われた殺人事件へとなっていく。事件解決の依頼を受けた探偵・金田一耕助は捜査を開始するが・・・・。

2006年末になってまた再び「犬神家の一族」ブームとなったが、今を去ること約40年前に今よりもさらにすごい「横溝正史」ブームがあり、「犬神家の一族」ブームがあった。おりしも角川書店が映画に進出し、角川映画第一弾として製作されたのがこの「犬神家の一族」だった。金田一耕助はいわずと知れた石坂浩二。はまり役となった役である。(個人的にはTV版横溝ものの古谷一行のほうが好きだったが・・・) 推理を楽しむというよりは、おどろおどろしい犬神家の人間模様を見るといった方がふさわしい。横溝正史ブームの頃はよく横溝正史の小説を読んだものだった。「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」「獄門島」「悪魔が来りて笛を吹く」・・・などきりがない。いつも犯人には納得しない点があったが、それを払拭させる物語の面白さはあった。

劇場公開日 1976年11月13日



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2020-04-03

いこか・もどろか

★★★(3.0)
いこかもどろか
鑑賞No:00281
製作:1988年/日本/105分
監督:生野慈朗
出演:明石家さんま/大竹しのぶ/清水紘治/阿藤快

暴力団の金を使い込んで窮地に立たされていた田口翔平は、ひったくりを行う。しかしその金を向井小夜子というOLに横取りされてしまう。小夜子はギャンブルで会社の金を使い込んでいたためだ。そこで2人はさらに金を得るため、強盗を計画する。これが暴力団や警察に追われるドタバタ劇の始まりだった・・・。

すでに「男女7人」シリーズで共演を果たし息もピッタリの2人だったが、この映画撮影終了後に結婚発表がされるほど、この映画での息の合い具合は最高潮だったのかもしれない。内容的にはドタバタ劇で決して品質的には高くないが、2人の持つキャラがよく活かされていて十分楽しめる。ジェットコースタームービーと評されたが、テンポいいストーリー展開もよかった。

劇場公開日 1988年8月27日

(予告編なし)

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2020-04-02

見えない目撃者

★★★★(4.0)
w見えない目撃者
鑑賞No:02964
製作:2019年/日本/128分
監督:森淳一
出演:吉岡里帆/高杉真宙/大倉孝二/浅香航大

警察学校の卒業式の夜、自らの過失で弟を事故死させてしまった浜中なつめ。自身も失明し警察官の道を諦めた彼女は、事故から3年経った現在も弟の死を乗り越えられずにいた。そんなある日、車の接触事故に遭遇したなつめは、車中から助けを求める少女の声が聞こえてくることに気づき、誘拐事件の可能性を訴える。視覚以外の感覚から感じ取った“目撃”情報を警察に提示するなつめだったが、警察は目の見えない彼女を目撃者と認めず捜査を打ち切ってしまう。なつめは少女を救うべく奔走し、事故現場で車に接触したスケボー少年を探し出す。やがて女子高生失踪が関連づけられ、連続誘拐事件の存在が判明。なつめは事件の闇へと切り込んでいくうちに、弟の死とも向き合うことになる・・・・。

2011年の韓国映画「ブラインド」の日本版リメイク。2015年には中国でもリメイクされており、映画化人気のある作品である。題材は、事故で視覚を失った浜中なつめが巻き込まれた女子高生誘拐事件。なつめは事件は事件発生の可能性があることを警察に証言するが、視覚障害者の目撃証言の信憑性が疑われ警察は捜査を打ち切ったため、なつめは独自で捜査を行うことに。目が見えないことで、逆に視覚を除く五感が研ぎ澄まされたことや、元警察官としての基礎能力も併せて次々と解決に結びついていく推理を展開していく様は、観ていて面白い。ただ、中盤から元警察官という肩書きを全面に出してくるが、実は警察学校を卒業した日に交通死亡事故を起こしたため、警察官になることを断念するので、実際、なつめは警察官として1日も勤務していない。よって、警察官の経歴はなく、しいていえば警察学校で学んだ知識・技術があるのみ。全体的には面白い作品だったが、上記以外にも違和感は多々あった。前半は正統派のサスペンス作品のようなストーリーだったが、後半はサイコホラーの要素が一気に凍り付かせるような雰囲気に変え、謎解きを楽しみに観ていた視聴者の期待を裏切った感があること。また、犯人の犯行動機も何かモヤモヤしているし、田口トモロヲと大倉孝二の2人が演じる刑事の行動も警察官としておかしい点はいくつかあった。(単独行動や一般人への捜査情報開示など)

劇場公開日 2019年9月20日




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2020-04-01

アンダー・ユア・ベッド

★★★+(3.5)
wアンダー・ユア・ベッド
鑑賞No:02963
製作:2019年/日本/98分
監督:安里麻里
出演:高良健吾/西川可奈子/安部賢一/三河悠冴

家でも学校でも誰からも必要とされることなく、存在自体を無視されていた男。誰からも名前すら覚えられることのないその男に「三井くん」と名前を呼んでくれた、たった1人女性がいた。学生時代の甘美な思い出から11年の時間が過ぎ、男は女性との再会を夢見るが、男の目の前に現れた彼女は別人のように変わってしまっていた。彼女に何が起こったのか。男の純粋な思いは暴走し、彼女の自宅に潜入。ベッドの下に潜み、息を殺して彼女の監視を始める・・・・。

「娼年」の松坂桃李の体当たり演技にも驚かされたが、本作の高良健吾の変態ストーカー役の体当たり演技も立派。本作に関する予備知識は全くなく、ポスターを見る限り、現代版江戸川乱歩風の作品を想像していたが、一言でいえば、妄想と不法侵入とDVの映画。何故バレないの?と不思議に思うほどの不法侵入シーンには終始ドキドキさせられ、DVシーンでは別の意味で肝を冷やした。ただ、妄想シーンも含め、分からないシーンも多々あった。たとえ11年たっているとはいえ、見た目さほど変わっていない三井くんを千尋は再会後に気づかなかったのか? 何故、千尋はDV夫の暴力に耐えているのか? そもそも夫のDV化の原因は? などなど。しかし、それなりに楽しめた。

劇場公開日 2019年7月19日



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